毒物劇物取扱者を受験予定の人のうち、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の方へのアドバイス。2019年度からは、試験が「関西広域連合」によって実施される。新しい試験問題がどうなるか不明のため、従来の都道府県の過去問演習だけではカバーできないおそれがある。新問題に備えて、全科目・全論点を押えておく必要がある。
結論から言うと、2019年度(H31)より試験問題が「統一化(合同化)」される滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の方は、統一後2~3年は、試験勉強の負担が増えます。
というのも、試験問題の傾向が読めなくなるため、全論点を押える必要があるからです。
ご存じかもしれませんが、2019年度(H31)からは、関西圏のうち、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の毒物劇物取扱者試験は、「関西広域連合」が行うことになります。
参考:関西広域連合
試験問題は、先の「関西広域連合」が作製することになります。
このページを作成しているときに、先の関西広域連合のWebサイトを漁りましたが、サンプル問題的なものはありませんでした。
そのほか、試験問題に関する情報がないため、試験傾向がどう変わるかは、全く不明となっています。
そのため、従来の「過去問演習」が効かなくなるおそれが「大」です。
「毒物劇物取扱者の独学」でも述べていますが、毒物劇物取扱者試験は、長い間、試験問題が変わらない試験でした。
ほぼ、例年通りの問題、難易度、構成であり、基本的なテキストを読んで問題集を解き、仕上げに各都道府県が公開するPDF過去問を解いて、それぞれの傾向を掴めば、合格できる試験だったのです。
しかし、試験主催者が変わると、応じて、試験問題も変わります。
よって、「過去問演習」が効かなくなる可能性が「大」となっています。
従来の毒物劇物取扱者試験は、都道府県ごとの問題傾向が明らかで、「過去問演習」は、重要な作業でした。
ある県では出題されるが、ある県では出ない、というのが明白だったのです。
たとえば、大阪府では、毒物劇物の「用途」は、あまり出ませんでした。
んなもんで、大阪府受験のわたしは、「用途」は押える程度にして、他の問題に尽力していた、ってな次第です。
しかし、他の県を見てみると、「用途」は、“そこそこ出ている”論点で、たとえば、毒ガス・染料でおなじみの「ホスゲン」などがバシバシ出題されているのです。
こうした塩梅で、従来なら「捨てていた論点」も、テキストや問題集で、きっちり取れる勉強をしておかねば、新問題で安定して点が取れないことが予想されます。
これまでのように、(うちの県では、こういう問題は出ないから、軽く押えるだけでいいやー)的な作業は控えるべきです。
基本的に、毒物劇物取扱者は、「テキスト+PDF過去問(各都道府県が公開)」で、受かる試験です。
しかし、先に述べた滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の受験予定の人は、必ず、「全国版の過去問」を購入して、他の都道府県の問題を解く必要があります。
統一後の新問題は、他の都道府県、たとえば、東京都等々を参考に、作成されることが予想されます。
んなもんで、他の都道府県の過去問が、たっぷり掲載された過去問を購入して、過去問演習をしておく必要があります。
「教材レビュー」でも述べていますが、現在のところ、全国版の過去問には、「毒物劇物取扱者試験 公論出版」が候補となります。
当該過去問の全ての問題が解けるようになっていれば、統一後の新問題も、合格点は取れるはずです。
なお、試験の傾向が落ち着くまでは、数年かかるため、先の関西圏の受験生は、統一後の数年は、全国版の過去問を使用すべきです。
試験問題が統一化されると、従来の過去問とは、異なった試験問題になる可能性があるため、試験傾向が読めず、満遍なく勉強する必要があります。よって、試験勉強の負担が大幅に増える公算が『大』です。
かつては、各県のPDF過去問を解いて、「出るところだけ集中して勉強する」のが試験勉強のセオリーでした。
しかし、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県で受験予定の方は、どのような出題があっても解けるように、テキストと過去問とを、満遍なく勉強しておく必要がある、ってな次第です。
2018年11月20日 9:33 AM
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