平成29年度(2017年度)の2電工・技能試験の候補問題7は、難関の1つ。兎にも角にも、4路スイッチが山場で、何回も練習していないと100%落ちる。アウトレットボックスは問題ないが、「180度曲げ」は知っておいて損はない。そのほか、難関の本問の練習の仕方や、攻略、要領、手順を説述する。独学者向け。
平成29年度(2017年度)の、第2種電気工事士の技能試験の「候補問題7」の独学者向けポイントを見ていきます。
問題攻略の前に、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」に、ざっくり目を通してください。
最初に大事なことを言うと、候補問題7は、難しい部類に入ります。
上の画像を見てもらえばわかるように、本問は、「4路スイッチ」という「難易度の高い」論点があります。
本問は、徹底して、当該「4路スイッチ」の練習をしておく必要があります。
「40分」しかない本試験では、考える時間などありません。考えるよりも、先に手が動くまで、練習あるのみです。
なお、本問には、「アウトレットボックス」が登場しますが、そう気に病む必要はありません。
ケーブルを突っ込むだけだからです。
しかし、接続の際に、ケーブルが思っている以上に、ごちゃごちゃするので、後述する「180度曲げ」に慣れておいてください。
端的に言うと、「4路スイッチ」は、結線の手順を暗記します。
本試験では、考えている時間はないので、「この線とこの線をつなぐ」と決めてかかってください。
まず、3路スイッチの「0」には、黒を結線することを、頭に叩き込みます。
要は、3心の黒の電線を、3路スイッチの「0」に差し込む、という寸法です。
言うまでもありませんが、3路スイッチは2つあるので、両方とも、「0」に黒です。
当該「0黒」の作業は、4路スイッチの作業の一番最初にやりましょう。
というのも、当該「0黒」は、極性の指示があるからです。
おおむね、本試験の施工条件では、3路スイッチの「0」に、黒が指定されています。
なので、「0」をいの1にやれば、採点部分の(接地極)はクリアできるので、気が楽になる、という次第です。
なお、残る「1」と「3」は、色の指定がないのが通例です。
とにかく、「0」に「黒」を最初にやるよう、『手順化』しましょう。
さて、先述したように、3路スイッチの「1」と「3」は、例年、色の指定がありません。
しかし、本試験で迷わないために、どの色にどの色を組むかを、練習時に決めておきます。
わたしは、3路スイッチの「1」には白の電線を、「3」には赤をつなぐように、『手順化』していました。
んで、上の画像の青の点線部分(『左』の3路スイッチとアウトレットボックスに向かう3心ケーブル)のところは…、
赤と赤
白と黒
…をつなぐように、『手順化』していました。
同色の赤を繋いで、残った同士、ってな塩梅です。
うんざりしますが、取り合えず、言葉で述べます。
3路の右側の「1」は4路の「1」で、3路の「3」は4路の「3」です。
残りの、3路の左側の「3」は4路の「2」で、3路の「1」は4路の「4」です。
文字にするとウンザリしますが、要は、右は「1-1、3-3」で、左は「3-2、1-4」と丸暗記して、スイッチ間を接続する、という塩梅です。
右は同じ番号同士と憶えればすぐですが、左の方は「3・2、1・4」と無規則なので、ブツブツ唱えて憶えましょう。
また、試験が始まったら、下の画像のような「絵」を書いておくと良いでしょう。
こう憶えて「手順化」して憶えてしまえば、本試験では迷いなく作業できます。
上記のように、1つ1つの作業を『手順化』して身体に憶えこませておけば、本試験では、まず失敗しません。
とにかく、ここも「練習あるのみ」なので、4路スイッチ部分だけを、何回も何回も、最低3回は組む練習をしましょう。
本問では、アウトレットボックスが出てきますが、本試験では、穴が既に空いている筈です。
本試験では、向かって上が北として、北側に穴1、東に穴2、南に穴1、西に穴1の状態で、ボックスが配られるはずです。
まず、当たり前なのですが、穴が空いている以上、ケーブルを入れるところが決まってしまうので、正確に、ボックスにケーブルを挿入します。
反対に言うと、適当にケーブルを入れてはいけない、ってことです。
なお、間違ったところに入れると、「誤接続」で即落ちします。
また、ほとんどいないと思いますが、勝手に穴を開けると、欠陥の「損傷」で即落ちします。
本試験では、まず穴が空いているので、余計なことはしないように!
各ケーブル類を正確に差し込んだ後の、一工夫を述べておきます。
「180度曲げろ」です。
下手な図ですが、この画像のように、接続の際は、ケーブルを“くっ”と、180度、曲げてしまいます。
アウトレットボックスにケーブルを、5本も入れると、まあもう、配線だらけで混乱のきわみです。
ですから、先のひどい図のように、180度曲げて、へんな言い方ですが、元に戻すみたいに、曲げてしまいます。
こうすると、ごちゃごちゃせず、電線を手で配線を追いやすくなるので、作業効率が上がります。
別に、ケーブルを曲げたからといって、欠陥をとられるわけではないので、やりやすいようにやりましょう。
最後に、ゴムブッシングの加工・取り付けですが、問題ないでしょう!
電工ナイフは、普段の練習でもほとんど使わないので、十字線を割くときは、手を切らないよう気をつけてください。
でもまあ、大丈夫でしょう。
4路スイッチでの接続は、文系ド素人最強の技「指差し確認」を2回した後で、行ないます。
要領は、候補問題6の3路スイッチと同じです。
複線図の接続しようとする箇所を、(これとこれをつなぐ、よござんすね?)といった感じで、指でなぞり…、
次に、ケーブルの線と線とを指差しして…、
「このスイッチの○色の電線→真ん中3心ケーブルの○色電線をつなぐ、ヨシッ!」という過程を、
2回確認してから、リングなりコネクタなりで、ガッチャンコと接続します。(3回やるとめんどくさいので、わたしは2回してました。)
こうすると、ミスをしなくなりました。
なお、指差し確認を2回しても、ほとんどの練習では時間が余ったので、時間のロスにはならないはずです。
接続で失敗をしたことのある人は、ぜひとも、「指差し確認」を導入してみてください。
4路スイッチ以外は、ふつうなので、問題はないかと思います。
また、接続のリングスリーブは、おおむね、「小」と「極小」を使うはずです。
他のページでも言っていますが、電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、さらに「もう一度、指差し確認」をして、がちゃんと接続します。
というのも、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。
間違った接続部分を切り取り、ケーブルの外装を剥いで、電線の被膜を取るという“時間ロス”の権化です。
おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。
本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。
指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。
なお、「施工省略」のところは、ちょっとだけ注意しておきます。
テキストの指示通りの「施工省略」作業を徹底してください。
てきとーにやっていると、本試験の最中に(アレ、施工省略ってどうしてたっけ?!)と、軽くパニックに陥ります。
なお、念のため、本試験での注意を述べたいのですが、長くなるので「問題文は命取り‐絶対的注意事項」に述べています。併せて、お目汚しください。
最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べているのですが、文系ド素人にとって、あると便利なものを紹介しています。
たとえば…、
「ホーザン 合格クリップ」や、
「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、
「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。
絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
2017年1月21日 10:40 AM
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