「接地工事が省略できる場合」は、第2種電気工事士の筆記試験では頻出で、ほぼ毎年出ます。やってはいけないことですが、時間のない方は、「乾燥イチゴを摘む兄ちゃんが、0.1秒でお漏らし。切ない。」と「キンカン4本、イチゴは8個」の語呂で憶えてしまいます。
「接地工事(D種接地工事)が省略できる場合」は、しばしば出題されます。
以下の「語呂合わせ」で…、
『乾燥イチゴを摘む兄ちゃんが、0.1秒でお漏らし。切ない。』
『キンカン4本、イチゴは8個』
…憶えてください。
完璧な語呂合わせではありませんが、大方を把握できると思います。
接地工事が省略できるケースとは…、
・対地電圧150V以下の機器を、乾燥した場所に設置。
・乾燥した木製の床など、絶縁性のものの上で取り扱う。
・水気のある場所以外に設置した機器に、漏電遮断器(感度電流15mA以下、動作時間0.1秒以内)を施設。
・二重絶縁構造の機器。
・金属製の電線管や線ぴは、乾燥した場所で、管の長さが4m以下。
・金属製の電線管や線ぴは、対地電圧が150V以下で、管の長さが8m以下のものを、乾燥した場所または簡易接触防護措置を施す場合。
…となっています。
まず、上記リストのうち、上のこまごました「4つ」と、下の金属管系の「2つ」整理します。
んで、上の「4つ」は、「乾燥イチゴを摘む兄ちゃんが、0.1秒でお漏らし。切ない。」で…、
下の「2つ」は、「キンカン4本、イチゴは8個」で、頭に入れてしまおうという算段です。
語呂の詳細を説明します。
『乾燥イチゴ』のところは、「乾燥した場所に、対地電圧150V以下の機器を設置」に当たります。
「乾燥」が「乾燥した場所」に、「イチゴ」が「対地電圧150V」のいち・ごに係っています。
そして、「乾燥」ですが、「乾燥した木製の床など、絶縁性のものの上で取り扱う。」の「乾燥した木製の床など」の語呂でもあります。
加えて、当該「イチゴ」は、漏電遮断器の感度電流の「15mA」にも係っています。
まず、「乾燥した場所」の「対地電圧150V」ですが、数字が問われます。
選択肢では、「乾燥した場所に“使用電圧200V”の機器を施設」ウンヌンと出ます。
「乾燥した場所」でも、対地電圧が150Vを超えているので、「×」となります。
次に、「乾燥した木製の床など」の規定ですが、これは、よくよく「コンクリート」に変えられます。
たとえば、「〇〇××な機器を、“乾燥したコンクリートの床に”施設した」といった感じです。
コンクリートは、吸湿性があるために、絶縁性がないです。よって、「木製の床など」に、該当しません。
よって、「×」となります。
当該コンクリートが、「接地工事省略」の論点で一番よく出るので、「コンクリートはダメ!」という風に、憶えてしまいましょう。
最後に、漏電遮断器の数字の「単位」に注意してください。
「mA」です。試験では「15A」という数字で“ひっかけ”て来ます。
…次に行きます。
『兄ちゃん』の「にい」は、『二重絶縁構造の機器』に当たります。
「兄ちゃん」です。正確に押えてください。というのも、「漏電遮断器の省略」でも、同じような語呂を使うためです。
接地工事の省略は「兄“ちゃん”」です。
漏電遮断器の省略は「兄“さん”」です。
参考:漏電遮断器の省略は「乾燥イチゴを摘む兄“さん”、選考漏れ」
当該規定は、ストレートに「二重絶縁構造の機器を施設」といった感じで、選択肢に登場します。
突っ込んだ出題はないので、ざっくりと押えておけばいいです。
…次に行きます。
『0.1秒でお漏らし』のところは、漏電遮断器の規定です。
先に見た「水気のある場所以外に設置した機器に、漏電遮断器(感度電流15mA以下、動作時間0.1秒以内)を施設」のところの語呂です。
「漏」が「“漏”電遮断器」で、「0.1秒」が漏電遮断器の動作時間です。
漏電遮断器には「15mA」という感度電流が定められていますが、当該数字は、先述した「乾燥イチゴ」で賄います。
過去問のポイントは、まずもって、漏電遮断器の「数字」です。
本試験では、「数字」をいじった選択肢がしばしば登場します。
たとえば、「漏電遮断器(感度電流“30”mA以下、動作時間0.1秒以内)を施設」とか「漏電遮断器(感度電流15mA以下、動作時間“0.5”秒以内)を施設」とかです。
キッチリと、イチゴ(15mA)と、0.1秒でお漏らしで、憶えてしまってください。
あと、忘れてはいけないのが、「水気のある場所以外に設置した」のところです。
水気のある場所“以外”の設置です。
当然ですが、“水気のある場所”に設置した機器は、感度電流15mA以下、動作時間0.1秒以内の漏電遮断器を施設しても、接地工事を省略できません。
意外に盲点になるので、ガチで押えておきましょう。
最後の「切ない」の「せつ」は、当該語呂合わせが、「接地工事の省略(せっちこうじ)」であることを識別するための符号です。
時には、「語呂合わせ」だけ頭に入っていて、それが何の語呂だったか、忘れているときがあります。そのための保険です。
ようやく最後の語呂です。
「キンカン4本、イチゴは8個」ですが、「金属管関係」の語呂です。
再度、規定を挙げると…、
・金属製の電線管や線ぴは、乾燥した場所で、管の長さが4m以下。
・金属製の電線管や線ぴは、対地電圧が150V以下で、管の長さが8m以下のものを、乾燥した場所または簡易接触防護措置を施す場合。
…となっています。
まず、「キンカン4本」の語呂ですが…、
・キン…“金”属製の電線管や線ぴ
・カン…“乾”燥した場所
・4本…“4”m以下。
…となっています。
次に、「イチゴは8個」ですが、
・イチゴ…対地電圧が“15”0V以下
・8個…管の長さが“8”m以下
…となっています。
語呂のテンポがいいので、すぐ頭に入ると思います。
当該論点は、本試験では、「数字」を問うことがほとんどです。
例題を挙げると…、
「乾燥した場所に、長さ“4mの金属管”を、接地工事をせずに施設した」とか…、
「乾燥した場所に、“対地電圧150V”の機器に接続する、長さ“8mの金属線ぴ”を、接地工事をせずに施設した」とかです。
両方とも、「〇」です。
試験対策ですが、4m以内の方は、言うなれば、対地電圧の規定がないです。
よって、対地電圧が200Vの機器だろうが、10,000Vの三相電源だろうが、管の長さが「4m以内」なら、なんでも接地工事を省略できる、と相なります。
「逆」を言えば、管の長さが「4m」を超えるときは、対地電圧「150V」の表記に気を付けなくてはいけません。
管の長さが「4m」を超えても、対地電圧「150V」以内なら、「8m」までの管ならOKです。
管の長さが「4m」を超え、対地電圧も「150V」超なら、接地工事が省略できません。
このあたり、ややこしいので、過去問の表記に慣れておきましょう。
以上が、「接地工事省略の語呂合わせ」です。
上記以外の勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。
2016年4月14日 3:49 PM
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