本問は『部門費振替表』の問題。第25回試験の第4問の難易度は「ふつう」。部門費振替表の処理のうち、階梯式配賦法が出題されています。頻出論点なので、テキストと過去問をしっかり消化した人なら、ゼンゼン大丈夫でしょう。怖いのは、計算ミスだけです。
◇問題◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
奇を衒わない「階梯式配賦法」を、ストレートに問うた問題です。
繰り返しますが、怖いのは、計算ミスだけです。
検算をしながら、解いて行きましょう。
問題文には、「なお、補助部門費に関する配賦は第1順位を運搬部門とする。」とあります。
要は、運搬部門から、配賦していく、といった次第です。
よって、ひとまず、括弧は、上記のようになります。
本問のテーマ「階梯式配賦法」ですが、これは、第1順位を配賦した後は、当該第1順位の部門のパーセンテージを無視して、配賦します。
本問では、「材料管理部門」の配賦の際は、第1順位の「運搬部門」分の「2」を、無視することになります。
んなもんで、「材料管理部門」は、分母が「98」で、配賦していくことになります。
主要な注意点は、以上です。後は、計算していくだけです。
問題文から読み取れる数字や語句を埋めていきましょう。
問題文の数字等を転記していくと…、
…のようになります。
ここが間違っていると、全部計算ミスになるので、2~3回、数字を指指し確認です。
んでは、第1順位の「運搬部門」から、配賦していきます。
配賦割合は…、
…でした。
それぞれのパーセンテージを掛けていくだけです。
はい、ここで注目!
電卓の「定数計算」機能を使うと、計算が楽です。
参考:計算機の小技-定数計算
たとえば、わたしの電卓は、「カシオ」なのですが、当該電卓の場合、「数字」「×」「×」で、「定数計算」ができます。
「運搬部門」は、「186,000」です。
んなもんで、「186000」「×」「×」と、電卓を打てばいい、ってな次第です。
カシオ製の場合、「定数計算」の場合、液晶に「K」が表示されます。
後は、割合の数字を打つだけで…、
第1工事部・・・「30」→「×」「0.3」「=」→55,800
第2工事部・・・「35」→「×」「0.35」「=」→65,100
第3工事部・・・「25」→「×」「0.25」「=」→46,500
材料管理部門・・・「10」→「×」「0.1」「=」→18,600
…さくっと、各数字が計算できるはずです。
さて、またも、注目!
「=」を押しています。んなもんで、おなじみ「GT」機能が使えます。
最後に、電卓の「GT」キーを押せば、先の計算結果の集計が出ます。
参考:感動!GTキー
はい、「186000」が、液晶に表示されたはずです。
つまり、いちいち、配賦がうまくいったかどうかの『検算』をする手間が1つ省けた、といった寸法です。
電卓の機能をうまく使えば、計算の手間がかなり減り、格段に、計算ミスがなくなるので、お試しください。
あと、少数点の計算には、「計算機の小技-%」を、一読ください。
さて、「運搬部門」の配賦が済むと、以下のようになります。
「材料管理部門」ですが、「運搬部門」の配賦後なので、数字が変わっています。
元の分と、「運搬部門」の分とで、「99000+18600」の「117,600」となります。
先の表も…、
…この数字となっています。
さて、配賦ですが、先に述べたように、「運搬部門」は、無視します。 よって、「材料管理部門」は、「運搬部門」の「2」を無視して、分母を「100-2」の「98」で、配賦していくことになります。
はい、ここで注目!
いちいち、電卓で「*29/98」などと、ちんたら打てませんわな。
そこで、まず、「117,600」を「98」で割ってみます。
割り切れたら、御の字。
「117,600/98」をすると、運のいいことに、「1200」と割り切れました。
はい、もう、おわかりですね。
先に述べた「定数計算」をすればいい、ってな塩梅です。
参考:計算機の小技-定数計算
カシオの計算機なら、まず、「1200」「×」「×」と入力します。
液晶に「K」が出て、「定数計算」モードとなりました。
配賦割合は…、
…でした。
第1工事部・・・「29」→「×」「29」「=」→34,800
第2工事部・・・「42」→「×」「42」「=」→50,400
第3工事部・・・「27」→「×」「27」「=」→32,400
さくっと、配賦計算が終了です。
んで、おなじみ「GT」を押せば、「117600」と表示され、検算も終了、ってな塩梅です。
もし、「GT」を押して、「117600」でなければ、どこかで、計算ミスが発生しています。一度、深呼吸をしてから、計算をやり直してください。
ところで、今回は、割り切れたので、計算が楽でした。
しかし、割り切れないときもあります。その時は、分数の計算をしていくしかありません。
さて、「材料管理部門」の配賦が終わると、以下のようになります。
後は、工事部の集計をしていくだけです。
落ち着いて、足し算をして行きましょう。
答えは…、
…です。
1問:自家消費・・・「ふつう」。
2問:仕入割引・・・「ふつう」。
3問:預り金・・・「ふつう」。
4問:工事進行基準・・・「やや難」。
5問:手形割引・・・「ふつう」。
1問:のれん償却・・・「ふつう」。
2問:材料評価損・・・「ふつう」。
3問:銀行勘定調整・・・「やや難」。
4問:未収利息・・・「ふつう」。
1問:理論問題・・・「ふつう」
2問:工事原価明細表・・・「ふつう」
部門費振替表‐階梯式配賦法・・・「ふつう」
精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。
精算表:設問1・・・「ふつう」。
精算表:設問2・・・「ふつう・難」。
精算表:設問3・・・「ふつう」。
精算表:設問4・・・「ふつう」。
精算表:設問5・・・「ふつう」。
精算表:設問6・・・「ふつう」。
精算表:設問7・・・「ふつう」。
精算表:設問8・・・「ふつう」。
精算表:設問9・・・「ふつう」。
精算表:設問10・・・「ふつう」。
精算表:設問11・・・「難」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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