第25回‐個別問題 過去問(H31/3実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『部門費振替表』の問題。第25回試験の第4問の難易度は「ふつう」。部門費振替表の処理のうち、階梯式配賦法が出題されています。頻出論点なので、テキストと過去問をしっかり消化した人なら、ゼンゼン大丈夫でしょう。怖いのは、計算ミスだけです。

第1問‐部門費振替表‐階梯式配賦法

 ◇問題◇

 

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解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 奇を衒わない「階梯式配賦法」を、ストレートに問うた問題です。

 繰り返しますが、怖いのは、計算ミスだけです。

 検算をしながら、解いて行きましょう。

ポイント1‐順位

 問題文には、「なお、補助部門費に関する配賦は第1順位を運搬部門とする。」とあります。

 要は、運搬部門から、配賦していく、といった次第です。

 

 よって、ひとまず、括弧は、上記のようになります。

ポイント2‐階梯式配賦法

 本問のテーマ「階梯式配賦法」ですが、これは、第1順位を配賦した後は、当該第1順位の部門のパーセンテージを無視して、配賦します。

 

 本問では、「材料管理部門」の配賦の際は、第1順位の「運搬部門」分の「2」を、無視することになります。

 んなもんで、「材料管理部門」は、分母が「98」で、配賦していくことになります。

 主要な注意点は、以上です。後は、計算していくだけです。

手順1-括弧と数字を埋める

 問題文から読み取れる数字や語句を埋めていきましょう。

 問題文の数字等を転記していくと…、

 

 …のようになります。

 ここが間違っていると、全部計算ミスになるので、2~3回、数字を指指し確認です。

手順2-運搬部門の配賦

 んでは、第1順位の「運搬部門」から、配賦していきます。

 配賦割合は…、

 

 …でした。

 それぞれのパーセンテージを掛けていくだけです。

 はい、ここで注目!

 電卓の「定数計算」機能を使うと、計算が楽です。

 参考:計算機の小技-定数計算

 たとえば、わたしの電卓は、「カシオ」なのですが、当該電卓の場合、「数字」「×」「×」で、「定数計算」ができます。

 「運搬部門」は、「186,000」です。

 んなもんで、「186000」「×」「×」と、電卓を打てばいい、ってな次第です。

 カシオ製の場合、「定数計算」の場合、液晶に「K」が表示されます。

 後は、割合の数字を打つだけで…、

 第1工事部・・・「30」→「×」「0.3」「=」→55,800

 第2工事部・・・「35」→「×」「0.35」「=」→65,100

 第3工事部・・・「25」→「×」「0.25」「=」→46,500

 材料管理部門・・・「10」→「×」「0.1」「=」→18,600

 …さくっと、各数字が計算できるはずです。

 さて、またも、注目!

 「=」を押しています。んなもんで、おなじみ「GT」機能が使えます。

 最後に、電卓の「GT」キーを押せば、先の計算結果の集計が出ます。

 参考:感動!GTキー

 はい、「186000」が、液晶に表示されたはずです。

 つまり、いちいち、配賦がうまくいったかどうかの『検算』をする手間が1つ省けた、といった寸法です。

 電卓の機能をうまく使えば、計算の手間がかなり減り、格段に、計算ミスがなくなるので、お試しください。

 あと、少数点の計算には、「計算機の小技-%」を、一読ください。

 さて、「運搬部門」の配賦が済むと、以下のようになります。

 

手順3-材料管理部門の配賦

 「材料管理部門」ですが、「運搬部門」の配賦後なので、数字が変わっています。

 元の分と、「運搬部門」の分とで、「99000+18600」の「117,600」となります。

 先の表も…、

 

 …この数字となっています。

 さて、配賦ですが、先に述べたように、「運搬部門」は、無視します。 よって、「材料管理部門」は、「運搬部門」の「2」を無視して、分母を「100-2」の「98」で、配賦していくことになります。

 はい、ここで注目!

 いちいち、電卓で「*29/98」などと、ちんたら打てませんわな。

 そこで、まず、「117,600」を「98」で割ってみます。

 割り切れたら、御の字。

 「117,600/98」をすると、運のいいことに、「1200」と割り切れました。

 はい、もう、おわかりですね。

 先に述べた「定数計算」をすればいい、ってな塩梅です。

 参考:計算機の小技-定数計算

 カシオの計算機なら、まず、「1200」「×」「×」と入力します。

 液晶に「K」が出て、「定数計算」モードとなりました。

 配賦割合は…、

 

 …でした。

 第1工事部・・・「29」→「×」「29」「=」→34,800

 第2工事部・・・「42」→「×」「42」「=」→50,400

 第3工事部・・・「27」→「×」「27」「=」→32,400

 さくっと、配賦計算が終了です。

 んで、おなじみ「GT」を押せば、「117600」と表示され、検算も終了、ってな塩梅です。

 もし、「GT」を押して、「117600」でなければ、どこかで、計算ミスが発生しています。一度、深呼吸をしてから、計算をやり直してください。

 ところで、今回は、割り切れたので、計算が楽でした。

 しかし、割り切れないときもあります。その時は、分数の計算をしていくしかありません。

 さて、「材料管理部門」の配賦が終わると、以下のようになります。

 

手順4-集計

 後は、工事部の集計をしていくだけです。

 落ち着いて、足し算をして行きましょう。

まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

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25回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:自家消費・・・「ふつう」。

 2問:仕入割引・・・「ふつう」。

 3問:預り金・・・「ふつう」。

 4問:工事進行基準・・・「やや難」。

 5問:手形割引・・・「ふつう」。

第2問:文章問題

 1問:のれん償却・・・「ふつう」。

 2問:材料評価損・・・「ふつう」。

 3問:銀行勘定調整・・・「やや難」。

 4問:未収利息・・・「ふつう」。

第3問 計算問題

 1問:理論問題・・・「ふつう」

 2問:工事原価明細表・・・「ふつう」

第4問 個別問題

 部門費振替表‐階梯式配賦法・・・「ふつう」

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。

 精算表:設問1・・・「ふつう」。

 精算表:設問2・・・「ふつう・難」。

 精算表:設問3・・・「ふつう」。

 精算表:設問4・・・「ふつう」。

 精算表:設問5・・・「ふつう」。

 精算表:設問6・・・「ふつう」。

 精算表:設問7・・・「ふつう」。

 精算表:設問8・・・「ふつう」。

 精算表:設問9・・・「ふつう」。

 精算表:設問10・・・「ふつう」。

 精算表:設問11・・・「難」。

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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