第25回試験の第5問『精算表』の設問1を解説するページです。当該設問は、「貸倒引当金」を処理する問題です。決算整理事項には、売上債権に変動がないので、ふつうに処理すればいいだけです。処理方法も、定番の「差額補充法」なので、全く問題はないはずです。転記ミスだけに気をつけてください。
◇問題◇
◇問題全文◇
◇解答用紙◇
(クリックして拡大。)
結論から言うと、当該設問の「仕訳はこちら」です。
問題文には、「売上債権の期末残高の2%について貸倒引当金を計上する(差額補充法)」とあります。
「差額補充法」とあるので、ここだけに、注意すればいいです。
さて、貸倒引当金の処理ですが、コツは、「後回しにする」です。
当該設問は(5)ですが、まだまだ、決算整理事項が残っています。
今ここで、計算しても、以降の設問によっては、再計算するおそれがあるからです。
下の方の設問で、売上債権を“いじる”処理があるかもしれません。
たとえば、「当期に受け取った受取手形のうち、○○円が回収不能となった」などの設問があるかもしれない、といった次第です。
そうなると、もう一回、計算しなおす手間を食います。
んなもんで、貸倒引当金は、すぐに処理せず、後々の設問を解き終えて、後顧の憂い・配偶者の視線がなくなってから、ゆっくり、気を落ち着けて、計算するってな塩梅です。
設問の全てを解くなり、確認するなりして、売上債権の変動がないことが判明したら、貸倒引当金の計算に入ります。
売上債権は、おおむね、「受取手形」と「完成工事未収入金」です。
「解答用紙」を見ると、「受取手形」は「874000」で、「完成工事未収入金」は「1286000」です。
合計は、「874000+1286000」の「2160000」です。
問題文には、「2%について貸倒引当金を計上」とあるので、「2160000*0.02」で、「43200」を計上することになります。
んで、現時点の貸倒引当金は、「解答用紙」を見ると、「39200」計上されています。
差額補充法で処理するので、「43200-39200」の「4,000」を計上することになります。
「解答用紙」には、「貸倒引当金繰り入れ額」の勘定があります。
よって、これを使用します。(もし、解答用紙にない場合は、「販管費(販売費及び一般管理費)」で処理します。)
費用の認識と、負債の増加なので、仕訳は…、
借方:貸倒引当金繰入額 4,000
貸方:貸倒引当金 4,000
…と相なります。
当該設問の仕訳は、「こちら」です。
あと、念のために、問題全体の答えですが…、
…こうなっています。
1問:自家消費・・・「ふつう」。
2問:仕入割引・・・「ふつう」。
3問:預り金・・・「ふつう」。
4問:工事進行基準・・・「やや難」。
5問:手形割引・・・「ふつう」。
1問:のれん償却・・・「ふつう」。
2問:材料評価損・・・「ふつう」。
3問:銀行勘定調整・・・「やや難」。
4問:未収利息・・・「ふつう」。
1問:理論問題・・・「ふつう」
2問:工事原価明細表・・・「ふつう」
部門費振替表‐階梯式配賦法・・・「ふつう」
精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。
精算表:設問1・・・「ふつう」。
精算表:設問2・・・「ふつう・難」。
精算表:設問3・・・「ふつう」。
精算表:設問4・・・「ふつう」。
精算表:設問5・・・「ふつう」。
精算表:設問6・・・「ふつう」。
精算表:設問7・・・「ふつう」。
精算表:設問8・・・「ふつう」。
精算表:設問9・・・「ふつう」。
精算表:設問10・・・「ふつう」。
精算表:設問11・・・「難」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
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教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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