第25回‐仕訳過去問(H31/3実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「手形割引」の「評価勘定」の問題です。第25回試験の第1問‐仕訳問題の5問目。本問は、評価勘定で処理しますが、対照勘定でも処理できるように、なっておきましょう。定番の論点です。今後も出題されるでしょうから、100%できるようになっておきます。

第5問‐手形割引

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者の小屋を掃除するときの方です。

ポイント‐評価勘定

 本問のポイントは、問題文に「遡求義務に関しては評価勘定を用いる方法による」と、あるように、「評価勘定方式」で処理するところです。

 ここを憶えてないと、解けません。逆を言えば、ここさえわかっていれば、点になるといった寸法です。

 これ以外は、到って普通の「手形の割引」の処理です。

手形割引の処理

 問題文には、「約束手形¥400,000を銀行で割り引き、割引料¥2,800を差し引いた金額を当座預金に入金した。」とあります。

 割引料¥2,800は、おなじみ「手形売却損」で処理します。

 んで、「400000-2800」の「397,200」が当座預金に入金されています。

評価勘定の処理

 さて、「評価勘定」ですが、これは、「割引手形」で処理するやり方です。

 通常は、「受取手形」を減らすわけですが、この「受取手形」の代わりに「割引手形」で処理します。

 「使用勘定科目」には、いやらしいことに、「対照勘定」方式で使うことになる勘定「手形割引義務見返」と「手形割引義務」が顔を出しています。

 これら2つの勘定を使わないのが、本問の肝です。

仕訳

 借方から見ていきましょう。

 入金と割引料は、資産の増加と、費用の認識なので、仕訳は…、

 借方:当座預金 397,200

 借方:手形売却損 2,800

 …と相なります。

 次に、貸方です。

 先に見たように、「割引手形」で処理します。

 負債の増加なので、仕訳は…、

 貸方:割引手形 400,000

 …と相なります。

合体

 先の仕訳群を合体させると…、

 借方:当座預金 397,200

 借方:手形売却損 2,800

 貸方:割引手形 400,000

 …となり、これが答えです。

対照勘定も!

 本問は、「評価勘定」で処理しますが、過去問には、「対照勘定」での出題もあります。

 よって、手形の割引きは、「評価勘定」と「対照勘定」の両方に、精通していなければなりません。

 んで、当該「対照勘定」ですが、この場合は、「手形割引義務見返」と「手形割引義務」で処理します。

 参考:第18回 第1問の1問目‐対照勘定

こたえ

 記号を付与すれば、答えは…、

 

 …です。

 >>> 次の問題へ。


25回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:自家消費・・・「ふつう」。

 2問:仕入割引・・・「ふつう」。

 3問:預り金・・・「ふつう」。

 4問:工事進行基準・・・「やや難」。

 5問:手形割引・・・「ふつう」。

第2問:文章問題

 1問:のれん償却・・・「ふつう」。

 2問:材料評価損・・・「ふつう」。

 3問:銀行勘定調整・・・「やや難」。

 4問:未収利息・・・「ふつう」。

第3問 計算問題

 1問:理論問題・・・「ふつう」

 2問:工事原価明細表・・・「ふつう」

第4問 個別問題

 部門費振替表‐階梯式配賦法・・・「ふつう」

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。

 精算表:設問1・・・「ふつう」。

 精算表:設問2・・・「ふつう・難」。

 精算表:設問3・・・「ふつう」。

 精算表:設問4・・・「ふつう」。

 精算表:設問5・・・「ふつう」。

 精算表:設問6・・・「ふつう」。

 精算表:設問7・・・「ふつう」。

 精算表:設問8・・・「ふつう」。

 精算表:設問9・・・「ふつう」。

 精算表:設問10・・・「ふつう」。

 精算表:設問11・・・「難」。

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

みんなとシェアする