建設業経理士2級 第35回 過去問+解説 第3問 個別問題

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、『現場監督者給料手当の処理』です。問題文には、「複数の工事現場を監督する」ウンヌンの文言がありますが、ふつうに、労務費系統の定番処理です。怖いのは計算ミスくらいです。満点取れるので、落ち着いて臨んでください。

第3問 個別問題‐現場監督者給料手当の処理

 ◇問題◇

 

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問1

 予定配賦率の計算ですが、カンタンですね。

 問題の資料には…、

 「現場監督者給与手当予算額」

 「監督者甲 ¥8,650,000」

 「監督者乙 ¥6,575,000」

 「当会計期間(1年)の現場監督延べ予定作業時間 3,500 時間」とあります。

 甲と乙の給与手当の予算額の合計は、「8,650,000+6,575,000」で「15,225,000」となります。

 これを、予定作業時間の「3,500時間」で割るだけです。

 「15,225,000/3,500」で「4,350」となります。

問2

 「No.351 工事への予定配賦額」ですが、カンタンですね。

 資料には、No.351 工事は、「93時間」とあります。

 先に求めた予定配賦率は、「4,350」でした。

 「4,350*93」で「404,550」が答えとなります。

問3

 問題文には、「現場監督者給料手当に関する配賦差異を計算」とあります。

 工事全体の作業時間は、資料より…、

 「No.350 工事 75 時間」

 「No.351 工事 93 時間」

 「その他の工事 124 時間」

 …となっています。

 作業時間を合計すると、「75+93+124」で「292」時間となります。

 当該292時間に予定配賦率の「4,350」をかけ算します。

 「292*4350」で「1,270,200」が予定配賦額となります。

 さて、実際発生額は、資料に拠ると、「総額 ¥1,268,000」となっています。

 配賦差異の作業については、「配賦差異の機械的作業‐建設業経理士2級の勉強」を参考にしてください。

 多分これが一番混乱しないと思います。

 先のページに従って、給料手当のT字勘定を書くと…、

 

 …となります。

 配賦差異を求めます。下の画像の赤点線四角のところです。

 

 予定配賦額の「1,270,200」と、実際発生額の「1,268,000」の差額は、「1,270,200-1,268,000」で「2,200」となります。

 当該「2,200」が配賦差異の数字です。

 後は、借方差異か、貸方差異を調べるだけです。

 給料手当のT字勘定の差額部分(赤点線四角)を埋める仕訳を切ろうとすると…、

 借方:給料手当 2,200

 貸方:配賦差異 2,200

 …となります。

 当該仕訳を、“配賦差異”のT字勘定に反省させてみると…、

 

 …となります。

 よって、「貸方差異」の「B」となります。

こたえ

 

 …と相なります.

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第35回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:配当

 2問:社債発行

 3問:固定資産の売却処理

 4問:賞与引当金

 5問:材料貯蔵品(すくい出し式)

第2問:文章問題

 1問:工事進行基準

 2問:未払利息

 3問:有価証券の売却

 4問:総合償却

第3問 個別問題

 1問:現場監督者給料手当の処理

第4問 理論+計算

 工事原価明細表

 理論問題

第5問 精算表

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

 精算表:設問11

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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