第26回‐総合問題 過去問(R1/9実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第26回試験の第5問『精算表』の設問1を解説するページです。当該設問は、「現金」を処理する問題です。仕訳は、基礎・基本的なものなので、難しいところはありません。ただ、簿記経験者は、ついウッカリ、ミスをしがちなところです。問題文をシッカリ読んで、解答して下さい。

第5問‐精算表:設問1‐現金

 ◇問題◇

 

 ◇問題全文◇

 

 ◇解答用紙◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、当該設問の「仕訳はこちら」です。

 なお、精算表の丸ごとの答えはこちらです。

 深く考えないで解答しましょう。

処理1

 問題文には、「期末における現金の帳簿残高は¥7,800であるが、実際の手許有高は¥6,400であった。」とあります。

 「現金」ですが、決算時には、実際の手許有高に、帳簿を修正します。

 設問の場合、「7800-6400」の「1,400」が不足していることになります。

 よって、当該「1,400」だけ、現金を減らす処理を行います。

 資産の減少なので、仕訳は…、

 貸方:現金 1,400

 …と相なります。

処理2

 次は、相手勘定です。

 問題文には、「本社において郵便切手¥1,200を現金購入していたが未処理であることが判明した。それ以外の原因は不明である」とあります。

 ¥1,200の郵便切手ですが、一般的には、「通信費」で仕訳を切ります。

 しかし、解答用紙には、「通信費」という独立した勘定がありません。

 よって、「販管費(販売費および一般管理費)」で処理します。

 費用の認識なので、仕訳は…、

 借方:販管費 1,200

 …と相なります。

処理3

 もう1つの相手勘定です。

 「それ以外の原因は不明である」とあります。

 不明分は、「1400-1200」で「200」です。

 解答用紙を見ると、下の方に、「雑損失」とあるので、これが使えそうです。

 費用の認識なので、仕訳は…、

 借方:雑損失 200

 …と相なります。

合体

 先の仕訳を合体すると…、

 借方:販管費 1,200

 借方:雑損失 200

 貸方:現金 1,400

 …となります。

 後は、この仕訳を、転記するだけです。

簿記経験者は、深く考えない

 本問ですが、個人的には、いい問題ではないと思います。

 よくないところは、問題文の「本社において郵便切手¥1,200を現金購入していたが未処理である」のところです。

 この記述だけだと、切手が使われたかどうかが、不明です。

 切手が使われていたなら、「販管費(通信費)」で100%処理できますが、未使用だった場合、「貯蔵品」で、処理することもあります。

 つまりは、問題文が曖昧のため、解答用紙の「材料貯蔵品」に、計上する人も出てくる、ってな寸法です。

 ただ、建設業経理士2級のテキストでは、未使用切手の「貯蔵品」処理が“載ってない”ので、こういう処理は、「テキスト外」だといえます。

 よって、「貯蔵品」では処理しない、と判断もできますが、個人的には、微妙だなーと思います。

 簿記経験者だと、当該設問に悩ましいものがありますが、基本的に、2建経は、複雑な処理はしないので、この点から、(たぶん、「販管費」で処理するんだろうなー)くらいの検討を付けてください。

確認用

 当該設問の仕訳は、「こちら」です。

 あと、念のために、問題全体の答えですが…、

 

 …こうなっています。

 >>> 次の問題はこちら。


26回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:売買目的有価証券・・・「ふつう」。

 2問:営業外支払手形・・・「ふつう」。

 3問:購入時材料費処理法・すくい出し方式・・・「ふつう」。

 4問:貸倒処理・・・「難」。

 5問:新株発行・・・「ふつう」。

第2問:文章問題

 1問:本支店会計・内部利益・・・「ふつう」。

 2問:工事進行基準・・・「ふつう」。

 3問:消費税・・・「ふつう」。

 4問:配当処理・・・「ふつう」。

第3問 計算問題

 1問:計算問題・・・「ふつう」

第4問 個別問題

 理論問題・・・「ふつう」

 完成工事原価報告書・・・「ふつう」

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。

 精算表:設問1・・・「やや難」。

 精算表:設問2・・・「ふつう」。

 精算表:設問3・・・「難」。

 精算表:設問4・・・「ふつう」。

 精算表:設問5・・・「ふつう」。

 精算表:設問6・・・「ふつう」。

 精算表:設問7・・・「ふつう」。

 精算表:設問8・・・「ふつう」。

 精算表:設問9・・・「ふつう」。

 精算表:設問10・・・「難」。

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

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 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

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 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

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 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

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建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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