本問は『貸倒処理』の仕訳。第26回試験の第1問‐仕訳問題の4問目。本問は『貸倒処理』の仕訳。テキストには載っていない処理なので、解けなくても仕方がないでしょう。難問枠の問題なので、見切りつける練習にしましょう。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「難」です。
例年、仕訳問題では、5問のうち1問は、とても難しい問題が出ています。
当該年度では、本問が「難問枠」な塩梅です。
本問は、決算処理でしか登場しない「貸倒引当金戻入」を、期中で処理するという、特殊な仕訳です。
できそうにないなら、即、「見切り」を付けて、さっさと他の問題に進みましょう。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に天花粉を打つときの方です。
問題文には、「前期の決算で、滞留していた完成工事未収入金¥600,000に対して50%の貸倒引当金を設定した」とあります。
他の営業債権とは、別の処理をしていることがわかります。
この場合、当該債権と貸倒引当金は、紐付けて処理(セットで処理)することになります。
前期の処理を、把握しましょう。
問題文には、「前期の決算で、滞留していた完成工事未収入金¥600,000に対して50%の貸倒引当金を設定した」とあります。
んなもんで、前期の決算時に、「600000*0.5」の「300,000」の貸倒引当金を設定したことになります。
ですから、当期の「貸方」には、「貸倒引当金」が少なくとも「300,000」は計上済み、と相なります。
問題文には、「当期において¥400,000が当座預金に振り込まれ、残額は貸し倒れとなった。」とあります。
まず、振り込まれた金額の仕訳を切りましょう。
資産の増加なので、仕訳は…、
借方:当座預金 400,000
…となります。
次に、貸し倒れた債権「完成工事未収入金¥600,000」の処理をしましょう。
資産の減少なので…、
貸方:完成工事未収入金 600,000
…となります。
貸し倒れた金額を計算しましょう。
\600000の債権があったのに、\400000しか回収できなかったので、「600000-400000」の「200000」が貸し倒れたわけです。
当該「200,000」は、前期末に計上した「貸倒引当金 300,000」を、充てることになります。
負債の減少なので、仕訳は…、
借方:貸倒引当金 200,000
…となります。
ここから、本問の難しいところです。
先に、「当該債権と貸倒引当金は、紐付けて処理(セットで処理)する」と述べました。
前期末に計上された「貸倒引当金 300,000」ですが、当該引当金の対象をなった債権は、消滅しています。
よって、当該「貸倒引当金」の残りも、処理することになります。
当該処理には、「貸倒引当金戻入」で処理します。
残った「貸倒引当金」は、「300000-200000」で「100,000」です。
負債の減少と、収益に認識なので、仕訳は…、
借方:貸倒引当金 100,000
貸方:貸倒引当金戻入 100,000
…となります。
先の仕訳群を合体すると…、
借方:当座預金 400,000
借方:貸倒引当金 100,000
借方:貸倒引当金 200,000
貸方:完成工事未収入金 600,000
貸方:貸倒引当金戻入 100,000
…となります。
借方で重複している貸倒引当金を整理すると…、
借方:当座預金 400,000
借方:貸倒引当金 300,000
貸方:完成工事未収入金 600,000
貸方:貸倒引当金戻入 100,000
…となり、これが答えとなります。
先の仕訳に、勘定科目の記号を付与すれば、答えは…、
…です。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:売買目的有価証券・・・「ふつう」。
2問:営業外支払手形・・・「ふつう」。
3問:購入時材料費処理法・すくい出し方式・・・「ふつう」。
4問:貸倒処理・・・「難」。
5問:新株発行・・・「ふつう」。
1問:本支店会計・内部利益・・・「ふつう」。
2問:工事進行基準・・・「ふつう」。
3問:消費税・・・「ふつう」。
4問:配当処理・・・「ふつう」。
1問:計算問題・・・「ふつう」
理論問題・・・「ふつう」
精算表:インデックス・ポイント・・・「ふつう」。
精算表:設問1・・・「やや難」。
精算表:設問2・・・「ふつう」。
精算表:設問3・・・「難」。
精算表:設問4・・・「ふつう」。
精算表:設問5・・・「ふつう」。
精算表:設問6・・・「ふつう」。
精算表:設問7・・・「ふつう」。
精算表:設問8・・・「ふつう」。
精算表:設問9・・・「ふつう」。
精算表:設問10・・・「難」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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