独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

なあんだ

お勉強をしていますと、結構な数のトラブルに巻き込まれるものでありますが、今回はその中でも、影響力の大きい失態についてお話したく存じます。
お勉強は実力を身に付けるものですから、やればやるほど、できることは増えていきます。
「できる」をどんどんと積み重ねて、本試験という頂に臨むわけでございます。
お勉強をすればするほど、できることやできそうに思うことが増えて行くわけでございます。
(○○は完全にできるだろうけど、××あたりで小難しく問われるとできないかもね)というような、感想を独りごちるようになりましたら、実力がみしみしと付いてきた証、でございます。
そのほかにも、できなかった・わからなかったけれども、何回の見直しと確認作業、復習によって対策済みになったところもありましょう。
Aができたのであるから、Bもできるだろうと強く推量できるところもありましょう。
「できた・できる」の数で、合否は変わってくるのでございます。
しかし、お勉強をしていますと、ときにそういった「できたカテゴリ」にあったもが、突然、全くできなくなっていたり、皆目わからなくなっていたりするときがあるのでございます。
人間といいますのは、忘却の生き物でありますから、忘れてしまうことは致し方がありません。
しかし、忘れたとはいえ、一旦はできていたり憶えていたりしていたことですから、手を少し加えれば、相当な確率で元に戻るのでございます。昔取った杵柄と申します。
大概のことは再びできるようになるのでございます。
しかしながら、ここからが本題なのでありますが、本当に、何がなんやら全く理解ができなくなっているときときがあるのでございます。
こうした事態に陥りますと、(あれれ、おかしいな。)(できて当然なんだけどな。)(なんでできないの??)といったこのような、あれれ感で一杯になるものでございます。
「自分では自明にできると思っていることができなくなっていると、人は焦ってしまう」−皆様には、このことを意識の片隅にでも置いていてくださればと存じます。
焦るからでしょうか、解決にこれまた、素っ頓狂なことをしだすのでございます。
細部細部を穿ってみたり、どうでもいい箇所や語句に固執して丹念に調べてみたりするのでございます。
おもしろいのは、かつて自分ができていたときには、全くしなかった種の作業を行いがちになる点でございます。
昔読んだときには全くそんな作業をせずに理解したのに、できなくなった今ではかつて全くとっていなかったアプローチで理解しようとするのでございます。
こうした作業は、ほとんど役に立たず、解決には貢献せずに終わるのが常でございます。
徒労に徒労を重ね、無為な時間を費やし、身体の疲労の上に焦りの精神的な疲労が積もり積もるのでございます。
もし皆様方が、こうした事態に陥りそうになったとき、陥ったときには、まず、落ち着いて平成の自分になった心構えを執ることが肝要でございます。
無闇矢鱈に右往左往してはなりません。無駄で徒労で無為だからです。
そして、できなくなった箇所をもう一度、そして、その前後5行のみをしっかり目を通してくださればと存じます。
できていたのにできなくなったときは、できなくなった箇所のごく周辺に、問題を解決するポイントがございます。
できなくなったところの5行周辺を丹念に、読み飛ばすことなく当たっていけば、問題の8割は解決に向かうかと思われます。
ある問題がわからなくなっているときは、まあ、問題文や解答の前提を全く無視していたり、読み落としているものでございます。
そして、問題の単純な見落としや読み違いを発見して、(なあんだ)と、安心と後悔が混じり合った溜息をして、ぐったりするわけでございます。
できていたことやできるようになっていたことは、よっぽどのこと(記憶障害)に遭遇でもしていない限り、また穏当にできるようになります。
この単純な事実を元に、焦らず対応してくださればと存じます。
大いに労力と時間とを、セーブできるかと思います。

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時折がんばる

まだ8月といいますのに、涼しくなって参りました。
その涼しさたるや、夜中になると肌寒くなるほどで、深まった秋クラスの涼しさでございます。
あのじめじめとした身体に纏わり付く湿度がないというのは、本当に気持ちよいものでございます。
これが、極楽というのでありましょう。夜天然のドライが効いた中で、洗い立てのシーツに身を置くことほど、無上の喜びを感じるものはありません。
皆様方には、宝石のような睡眠をお取り下さればと存じます。くうくう寝て、炎天下での疲労をお除きくださいまし。
さて、とはいえ、涼しいからといっても、油断がならないのが季節の移り変わり目でございます。
次第に身体のほうは、夏バージョンから秋冬バージョンに変わって行くことでございます。
細胞の一大変化でございますから、ときおり、全身がぐったり・がっくり・のったりするときがあるかと思います。
こういうときは無理をせず、回復を待つのが賢明であるかと存じます。なぜなら、はやく身体を季節に合わせた方が、ぐったりする期間は短いからでございます。
ああ、こいつは移行期だなと感じたときは、最上位のやるべきことだけしっかりして、どうでもいいことには手を抜いていくようアドバイスいたします。
身体の季節移行が済みましたら、巻き返せば良いだけの話でございます。
どうしてもしんどいときは楽に構え、調子のいいときに一生懸命がんばるのが、物事を進めて行く上でのコツでございます。
特にお勉強では、無理をすれば道理が引っ込むと申します。
お勉強においては、無理をしようにも、がんばろうにも、ある程度の実力がないと難しいのでございます。
ある程度の実力がないと、まず、何をがんばったらいいのかすらわかりません。
ですから、やる気は得てして空回りに終わるのが常でございます。
そして、どうがんばっていいかもわかりません。
お勉強の対象は、ふたつにわかれます。
長期戦で(判例は通達、各種付帯事項、資料やデータ、数字を含めて)見て行くべきことか、単に憶えて終わりの短期戦で行くべきことのふたつでございます。
何でもかんでも一生懸命にやればいい、というわけでないのがお勉強の真実でございます。
適当に語呂でも作って憶えさえすればいいものをじっくり熟考しても点数には貢献しません。
逆に、やらずでいいところに時間をかけるために、かけるべきその他の箇所が手薄になる危険性もふんだんに発生することでしょう。
自分の尻尾を噛もうと、一生懸命にくるくる回る子犬は微笑ましいものですが、人間がやると単に愚かしいだけでございます。
また、お勉強におきましては、特に独学では、無理をすればどうしても次の勉強に行き難くなってしまいます。
今日という日に猛勉強をしたのはいいが、次の日はなんだか気が乗らずにサボってしまえば、猛勉強したことの意義は半分以上、雲散霧消してしまうことでしょう。
わたくしは、お勉強においては、無理をしてがんばるよりも、牛のよだれのように、だらだらねばあと持続継続を元に進めた方が、いい結果があるように考える次第でございます。
もちろん、ときおりの連休などに、たまった課題ややるべきことを消化するために、闘牛のように猛進することもありましょうが、それ以外のときは、牛が牧草を食むが如く、気長にのんびり構えて進めて行くのが良いかと考える次第でございます。
毎日毎日がんばる人もいますが、がんばれない人も居て当然でございます。
がんばれる人はがんばればいいのですが、がんばれない人が同じようにがんばっても結果は付いてきません。
毎日がんばれないなら、時折がんばるように工夫して、合格を目指していけばいいだけの話でございます。

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すぐでるよ勉強不足

お勉強をしておりますと、奇妙な現象に遭遇するかと存じます。
読めたのに、読めなくなっている。
書けたのに、書けなくなっている。
憶えたのに忘れている、理解したはずなのにわからなくなっている、などなどでございます。
こうした(あれれ、おかしいな)という現象は、不思議でも何でもございませんし、別段、特異な現象でもありません。
それは、単に、勉強が不足しているだけでございます。
本当になんでもないのでございます。やっていないから、できなくなっていくのでございます。
こうした勉強不足を原因とするあれれの現象に多々遭遇するようになりましたなら、この前3日から1週間を、よくよく反省しなければなりません。
必要があれば、1ヶ月前までに遡って、我が身を振り替えなければならないでしょう。
どうして、こんなに不足するようになったのだろうか、と。
毎日、ある程度の勉強量がある方ならば、あれれの現象に遭遇することはまれでございます。あっても、即断に復習されたり確認されてカバーされるので、それほど影響はございません。
しかしながら、あれれの現象がぽろぽろと、落ちたパンくずのように出て来るようであれば、勉強が不足している明らかなる兆候でございます。
このまま勉強が不足した事態が続けば、相応の確率で本試験でもあれれの現象とど忘れが頻発して、まあ、合格点のマイナス5点圏あたりの成績で試験は終わるかと思います。
もちろん、言うまでもなく、不合格でございます。
兆候といいますのは、昨日や今日のことが出て来るのではありません。1週間から2週間前あたりのことが、昨日今日に出て来るのでございます。
逆に言いますと、今日勉強しなかったことは、明日明後日に影響するのではなくて、1週間から2週間先にひょっこり顔を出すようになるのでございます。
わたくしたちは、自分の足を食べる蛸を見て笑いますが、同様のことが我が身に起きていることに気付かないと思うのでございます。
今日やらなかったら必ず、後日、今以上の影響力を持った現象が発現することのでございます。
最近のあれれの頻発は、思い起こせば近い過去に、さぼったり手を抜いたり、出来ているからといって奇異が抜けたお勉強をしてきたのが原因ではないでしょうか。
世の中に奇跡や偶然はそれほど頻発致しません。
1万人の受験生がいれば、運で受かる人がやっぱり2〜3人くらいは居るものでございます。
1万分の2か3、つまり0コンマ2〜3のパーセンテージで受かる人はおりましょうが、大半の受験生は、有した実力に応じて受かったり落ちたり、滑り込んだりふるい落とされているのでございます。
ある原因からはある結果が、穏当な原因からは穏当な結果が導かれるものでございます。
お勉強におきますあれれの現象は、何てことはない、過去の質と量の両者にわたる勉強不足の結果でございます。
お勉強の量を確保し、量が確保できないようであれば、質を向上させるよう勤め、今以上のことをやるように励まねばなりません。
以上のことは、自戒の意味を込めたわたくし自身に向けての作文でございます。
あーあーと思う前に、少しでも、たとえそれが寝る前の5分でも15分でも、己の学ぶべき対象に割くべきであると、つくづく反省しているわたくしでございます。

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