平成30年度(2018年度)東京都の登録販売者試験の総評や傾向をまとめています。全体的な傾向のみならず、科目別に述べています。
H30年度(2018年度)の東京都 登録販売者試験ですが、一口で言うと、「例年通り、勉強しないと厳しい」試験となっています。
こういうとアレですが、わたしは、登録販売者の東京都試験は、他県と比べて、「受かりにくい」と思います。ぶっちゃけ言うと、「大阪府」の方が、明らかに「受かりやすい」です。
わたしは「大阪府」受験で合格しましたが、再度受験するなら、「大阪府」の一択です。そのくらい、「東京都」は手ごわいなあと思うことが多いです。
よく「登録販売者は、1ヶ月でも受かる」などと言われますが、話が「東京都」の場合だと、「受かることは受かるだろうが、落ちる可能性も「大」」であることを、肝に銘じておくべきかと思います。
東京都のH30年度の合格率は、「35.4%」と低いです。ちなみに、大阪府試験は「48.4%」でした。キッチリ勉強して試験に臨むようにしてください。
まあ、少し脅かしてしまいましたが、「難儀な東京都」とはいえ、ちゃんと勉強していれば、合格はできます。時間を確保し、テキストの精読と過去問演習と、暗記と記憶に勤しんでください。
以下、科目別に、傾向を述べていきます。
第1問~第20問の計「20問」の「医薬品に共通する特性と基本的な知識」ですが、H30年度は、「例年通り」の内容でした。
凝った出題もなく、難しい問題や捻った問題もなく、きちんと勉強した人なら、満点も狙えるはずです。
後述しますが、「医薬品」で点が取り難くなっているので、当該科目で、キッチリ点を稼いでおくべきです。
第21問~第40問の計「20問」の「人体の働きと医薬品」ですが、H30年は、「例年通り」でした。
「人体」の単元も、「副作用」の単元も、ともに、頻出事項や定番事項で問題が構成されています。
出題は、安定していると言えましょう。
しかし、油断はできません。
キッチリとテキストを精読し過去問演習を繰り返していないと、安定して点は取れない難易度です。
難問・奇問の類が出ないからこそ、実力が問われます。
「人体」でも、点を稼いでおきたいです。がんばりましょう!
第41問~第80問の計「20問」の「薬事関係法規・制度」ですが、H30年では、「相変わらず、難儀」です。
まず、定番の条文の「定義問題」と「目的」の「空欄穴埋め」が手ごわいです。
これは、『東京都の名物』といっていいくらいで、例年、難しい穴埋め問題が出ます。
「薬機法の目的」と「医薬品の定義」のところは、何回も何回も読んで、細かいキーワードまで押えておきましょう。
逆を言えば、「当該2論点は、常に狙われている」わけですから、集中的に勉強すれば、それだけで、2点確保できる、ってな次第です。考え方を変えて、点を取りに行ってください。
また、当該年度では、「ヘンテコリンな問題」が1問出ています。それは、ドマイナーな論点で…、
…です。
「配置販売業者」の「書面記載」の問題で、他県でも、ほとんど見ない論点です。そのため、落とした人も多いはずです。
とはいえ、こういう難問は、解けなくても構いません。
「法令」では、例年、解けない問題が1~3問程度、出ます。
んなもんで、見聞きしない問題に遭遇しても、(来たかっ)という感じで捉えて、無理そうなら、「捨て問」にするのが一番です。
なお、東京都ではあまり出ないのですが、「資料問題」の存在は、頭の片隅に置いておきましょう。
大阪府では、「88問:化粧品の効能効果の範囲」が…、
福岡県でも、「108問:化粧品の効能効果」が…、
…「資料問題」として登場しています。
「資料問題」とは、「手引き」の巻末資料からの出題なのですが、おそらく、大半の受験生は、ここまで手が回らないはずです。
できなさそうなら、捨ててしまいましょう。わたしなら、即、捨てます。
こんな次第で、難問の多い「法令」ですが、それ以前に、試験勉強に苦労している人も多いはずです。
馴染みのない言葉の羅列のため、配偶者並に頭の痛いところです。
とはいえ、試験問題の大半は、パターン化されています。
まずは、無理に憶えようとせず、ざっくりとテキストを読んでください。んで、テキストを見ながら、過去問を解いてみてください。
慣れて来たら、テキストなしで過去問を解きましょう。
んで、できるようになってきたら、テキストと過去問を、何回も繰り返して、得点源としてください。
まあ、要は、「繰り返し」です。
第61問~第100問の計「40問」の「主な医薬品とその作用」ですが、当該年度も、「勉強してないと、厳しい」問題でした。
特に、「漢方処方製剤」と「生薬」の絡む問題が多く、勉強していないと、配偶者並に手を焼いたはずで、2歳児がかわいいくらいです。
東京都を受けるなら、「漢方処方製剤」は無理でも、「生薬」はキッチリ勉強しておくべきかと思います。明らかに、得点が伸びます。
こんな次第で、「カタカナ成分」だけでは厳しいのが、東京都の「医薬品」です。
そして、です。
東京都試験は、「選択肢すべての正誤が判別できないと、最終解答が選べない」問題が多いのです。
他の県なら、問題を構成する選択肢のうち、2つか3つを判別できたら、その判別結果を以って、正答を選べるケースが多いのです。
しかし、東京都の場合、1つ1つの正誤をカッチリ決めないと、最終的な解答に迷う問題が“特に”目立ちます。
このため、丁寧な勉強が求められています。
多くの問題は、基礎・基本的なものばかりですが、しっかりとテキストを精読し、過去問演習をしておかねば、厳しい問題がそろっています。
油断せず、「医薬品」に臨んでください。
第101問~第120問の計「20問」の「医薬品の適正使用・安全対策」ですが、H30年も、「例年通り、手を焼く」でした。
当該年度も、難論点である「相談すること」と「使用を避ける」等々が出題されたので、受験生は、頭を捻ったはずです。
それ以外は、定番論点・頻出論点でした。しっかりテキストを読んで、過去問を解いておけば、問題はないはずです。
他の科目と比べると、「適正使用」は、点が取りやすいです。
難問の類はパスして、取れる問題は、確実に取れるようになっておきましょう。
ここで点が取れると、「医薬品」が凄く楽になります。
H30年度(2018年度)の東京都 登録販売者試験は、ざっと斯くの如しです。
勉強方法や独学の進め方などは、「登録販売者の独学」を一読ください。
2019年3月25日 1:20 PM
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