建設業経理士2級の「前払費用」と「未払費用」の処理について。独学者向け内容。頭で考えると混乱してくるので、以下のように、「未払費用」を基準とする機械的な処理をすると、格段に混乱を抑えることができる。
建設業経理士2級の「第2問:文章問題」で頻出なのが、「前払費用」と「未払費用」の処理です。
一度キッチリ理解したのに、時間が経つと、借方に計上するのか、貸方に計上するのか、(アレレ)となります。
だからこそ、出題され続けるわけですね。
前払費用と未払費用に遭遇すると、(アレレ)となる人は、以下のように、“機械的に”考えるようにしてください。
まずもって、「未払費用」を基準に考えます。
「未払費用」は、日本語として考えやすいからです。
“未払い”の費用があるのだから、その分だけ、費用を“増やさないといけない”と考えるのは、ごく自然です。
たとえば、費用が「支払家賃」であれば、「まだ払ってない家賃があるから、その分だけ、支払い家賃を増やさないといけない」と、“混乱なく”考えることができます。
「家賃を増やす」点に意識を収集して、仕訳を…、
借方:支払家賃 ×××
貸方:未払家賃 ×××
…切ります。
このように、「未払費用」の場合は、該当する費用を「増やす」仕訳を切る、と考えます。
再度言いますが、「未払費用」は、費用を「増やす」仕訳を切る、です。
次の「前払費用」は、「未払費用の逆」と考えるのです。
「前払費用」ですが、わたしもそうなのですが、勘定の意味や処理の理屈を考え出すと、混乱してくるのです。
んなもんで、「前払費用」は、「未払費用の逆」とだけ、機械的に、認識します。
面倒ですが、以下のように、「3段階」で、機械的に、考えていきます。
①「未払費用」は、費用を「増やす」。
②「前払費用」は、「未払費用の逆」。
③「未払費用」が費用を「増やす」なら、その「逆」は、費用を「減らす」となる。
よって、「前払費用」は、費用を「減らす」処理をする、と認識するってな塩梅です。
たとえば、期中に、前払した利息〇〇〇があるとします。
処理に当たっては…、
(「未払費用」は、まだ払ってない費用があるのだから、その分だけ、費用を「増やす」処理をする。)→確認のため、余白に未払費用の仕訳を切る。
(前払費用は、未払費用の逆。)
(よって、前払利息は、支払利息を「減らす」処理をする。)
…ってな感じに考えるってな寸法です。
支払利息を「減らす」ところに意識を集中して、仕訳を…、
借方:前払利息 〇〇〇
貸方:支払利息 〇〇〇
…切るってな次第です。
このように、日本語として把握しやすい「未払費用」を基準にして、“機械的に”、「前払費用」にアプローチをすれば、混乱なく処理できると思います。
仕訳がきちんと切れたら、T字勘定も正確に書けますし、期首の「再振替仕訳」もキッチリ切れて、晴れて点数の確保となります。
なお、建設業経理士2級の独学については「建設業経理士2級の独学」を…、
独学向け教材については、「教材レビュー」を参考ください。
2021年11月14日 8:23 AM
★みんなとシェアする
結論から言うと、タイトルのママですが、資格試験を受けるなら、「ゼッタイに「過去問」を甘く見てはいけな...続きを見る