簿記2級は商業簿記の大改定を受けて、過去の論点が多く削除されたため、現時点での過去問は「スカスカ」状態となっている。問題演習の不足を補うためにも予想問題集を解いておくべきである。
簿記2級は、過去問演習で合格できた試験でした。
しかし、今では、予想問題集まで手を付けていたほうがよい状況となっています。
少なくとも、試験範囲の大改定の余波が治まるまでは、予想問題集をプラスすることを推奨します。
予想問題集を追加する理由は、商業簿記の大改定によって、過去の試験の主要な論点がゴッソリと廃止されたからです。
参考:簿記2級出題区分の改定ポイント2-なくなる論点(特殊商品売買・社債・繰延資産・本支店会計)
端的に言うと、これまでのメイン出題が、大々的に“2級では、もう出ません”となり、従来の過去問が『スカスカ』状態になってしまったのです。
このため、過去問演習だけでは、どうしても、問題演習の数が絶対的に不足します。
それに、今後の本試験では、未知の出題が多数予想されるので、できるだけ、バラエティに富んだ問題に接しておく方が、「本試験で動揺が少なくなります」。
予想問題集には、概ね(こんな問題、出るわけないだろ!)風な、見当違いで深みのない問題を目にするかと思いますが、こうしたヘンチクリンな問題に触れることが、メンタル面を鍛えるのです。
予想問題集を1冊でも解いておけば、本試験で未知なる問題に当たっても、「うわーうわーどうしよう?!」といった焦りと動揺は激減します。
「あー、ヘンな問題出すなぁ。全然、こなれてないじゃん、もー考えて出せよ、メンドクセーな、バカかよ。」という風な、心構えとなります。
こうした理由から、予想問題集を追加投入し、過去問の補強と問題演習の補充を行い、加えて、本試験の新問題への「メンタルの強化」を行う、という次第です。
最後に、1つだけ、予想問題集の注意点を述べておきます。
予想問題集は、テキストと問題集、そして、過去問が消化できてから、着手します。
反対に言うと、テキストや問題集、過去問が終わっていないなら、予想問題集を買う必要はありません。
簿記2級は、正直、甘くない試験です。
予想問題が本試験で的中しても、それ相応の実力が付いていないと解けませんし、その当たった問題が解けても、てきとーな勉強だと他の失点を抑えることができず、不合格と相なります。
テキスト・問題集といった基本的な教材を、みっちり繰り返すのが、最も実力の付く勉強の仕方です。
(もっと言うと、テキスト等をおざなりにしている受験生の未学習事項を、本試験では、狙い撃ちにしている感があります。)
また、過去問が『スカスカ』とはいえ、試験上、最重要教材であることに変わりはありません。
過去問は、どのような事情であれ、絶対に解いておかねばなりません。
簿記試験は、問題演習の『数』で決まります。
問題演習の数を確保すればするほど、解けるようになりますし、本試験問題に肉薄できます。
大改定後の本試験問題で、過去問がいっぱいになるまでは、予想問題集を追加しておきましょう。
なお、勉強方法等は「簿記2級の独学」を…、
独学向け教材については、「簿記2級の教材レビュー」を一読ください。
2016年3月11日 11:44 AM
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結論から言うと、タイトルのママですが、資格試験を受けるなら、「ゼッタイに「過去問」を甘く見てはいけな...続きを見る