平成28年度より、簿記2級の試験範囲の改定が行われるので、古本だと新論点が抜け落ちているため、超絶に不利となる。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 簿記2級, 簿記2級出題区分改定
結論から言うと、平成28年度6月以降の試験を受ける受験生は、簿記2級の独学では、古本のテキストや問題集を使ってはいけない、という塩梅です。
簿記2級は、来年度から平成28年にかけて、試験範囲が大きく変わります。
当該変更は、小手先の変更ではなくて、簿記2級史上、最大規模の変更となっています。
あまりに大きな変更になるので、1年ごとに、変更を加えていくという、激変緩和措置付きなほどの改定って寸法です。
当該“段階的に”変更が加えられていくところに、受験生は、注意をしないといけません。
つまりは、毎年毎年、改定点や新論点が付け加えられていくために、応じて、テキストなどの教材も、毎年版が改められていくことが予想されます。
ですから、古本の教材を買うと、新しい論点が抜け落ちている可能性が高く、極めて危険です。
たとえば、です。
今回の変更の目玉は、「連結会計」が簿記2級に加わることですが、当該連結会計は、その仕組みと、処理の手順と、フォーマットの作り方を知っていないと、絶対に解けません。
税効果会計も、予備知識のない状態なら、なんでこんなことをするのか、絶対にわからないことでしょう。常人の理解の範囲を超えていると思います。NO説明・NO知識なら、ソクラテスだってわからないはずです。
このように、新論点が抜け落ちている古本教材で勉強して、新論点に触れないまま本試験に臨んでしまうと、圧倒的に不利です。
理解力やら推論やらが長じているIQ200の人でも、商業簿記は、「知らない」と解けません。
反対に言うと、「知っている」なら、IQ80~100台の普通の人でも、試験問題は解けるという塩梅です。
また、新しい教材のほうが、“直近の”本試験の動向や傾向をもらさず反映しているので、ピントのずれない試験勉強が可能になるメリットもあります。
わたしは常々、「餅は餅屋、試験は試験屋」だと思っています。
やはり、変化に当たって、どう変化するかは、プロの方が“当たりやすい”ものです。
試験は、競馬ではありません。
プロの見識や技術を買うのは、効率のよいお金の使い方の1つです。
今後、簿記2級は、大きな変更に見舞われます。
変更が終わるのは、平成30年です。
試験が落ち着くまでは、古本は避けて、プロのノウハウが反映される、最新版を買って勉強するほうが間違いがない、いった次第です。
なお、蛇足ですが、試験勉強においては、予想問題集の比重がとても高くなっています。
過去問に加えて、必ず1~2冊は、予想問題集なり改定対応の問題集を解いておいてください。
また、今回の試験範囲の改定は、商業簿記だけなのですが、「製造業を営む会社の決算整理」という新論点が加わるため、工業簿記・原価計算の傾向に、多少変化があってもおかしくありません。
試験が落ち着くまでは、工業簿記・原価計算のテキスト等でも、最新版が出ているなら、そっちを使った方が無難かと思います。
2015年7月23日 12:16 PM
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