簿記2級出題区分改定で新しく追加される勘定科目「クレジット売掛金」「役務収益・役務費用」「電子記録債権・電子記録債務」は、言うほど難しくはない。
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ご存知のように、簿記2級は平成28年度から試験範囲が改定されます。
当該改定のうち、簡単な部類に入るのが、以下の勘定科目言い換え系です。
それぞれ新しく追加される勘定科目なのですが、内実は、「言い換え」だけなので、カンタンです。
「勘定科目が頭に入っていればいいだけ」なので、しっかり得点源にしておきましょう。
普通の小売店でも、クレジットカードによる決済が増えているのを背景に導入された勘定科目です。
クレジット払いの売上の際に用い、通常の売掛金と区別するのが、勘定科目のねらいです。
商工会議所の配布している資料によると、普通に売掛金の処理と同じで…、
・クレジット売掛金 99/売上 100
支払手数料 1
…とするだけです。まさに、勘定科目の言い換えでしかありません。
電子記録債権・電子記録債務もまた、勘定科目の言い換えです。
実務的なことを言うと、領収書等を作ると印紙税を払わなくてはいけないために、新たな決済方法として「電子記録債権・電子記録債務」が急速に普及しています。
この背景を受けて、今回、簿記2級に登場という寸法です。
一口で言えば、「売掛金」と「買掛金」を、今風に言い直したものと考えておけば、学習上、支障はありません。
商工会議所の配布している資料によると…、
・仕入時:仕入 ○○/買掛金 ○○
・発生記録の請求を行った:買掛金 ○○/電子記録債務 ○○
・支払期限が到来した:電子記録債務 ○○/現金 ○○
・売上時:売掛金 ○○/売上 ○○
・発生記録の請求を行った:電子記録債権 ○○/売掛金 ○○
・債権の一部を譲渡した:現金 ○○/電子記録債権 ××
電子記録債権売却損 △△
…となっています。本当に目新しいものはないですね。
言い換え系は、これら「クレジット売掛金」と「電子記録債権・電子記録債務」しかありません。
改定項目なので、絶妙に総合問題の1部で問われる可能性があります。
内容は簡単ですので、そう不安はありません。
経済のサービス化を受けて、「役務収益・役務費用」という勘定科目が追加されます。
資料の例では、専門学校の講座が掲載されていて…、
・○○講座(1年)の料金を受け取った:現金 200/前受金 200
・決算日。講座の6割は終了している:前受金 120/役務収益 120
…ってな仕訳が例として挙げられています。
まあ、シンプルな処理ですが、決算整理仕訳の1部として出題しやすいので、こういうものがあるとだけは記憶しておくべきでしょう。
以上、今回の改訂にて、目新しい勘定科目でした。
2015年7月28日 9:31 AM
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