ギリギリまで考えて、あれこれ試してみて、それでも失敗してしまうのが、常のことでございます。
しかし、でございます。成功と失敗は、試行の常・挑戦の常でございます。
よく似た言葉に、「勝敗は兵家の常」がございますが、戦をすれば結果は勝つか負けるかしかないわけです。
まあ、引き分けもありますが、それは勝敗の帰結を先送りしただけで、どうしたって、勝つか負けるに収束するものでございます。
後藤又兵衛が、負け戦のたびに丁髷(ちょんまげ)を切ってたら、武士は皆坊主だと、申しております。
失敗は受け止めなければならないが、だからといって、受け止め続けて立ち止まっていても、甲斐はないという次第で、それをどう活かして行くにしか、わたくし達のやることはないように存じます。
先も言いましたように、成功か失敗かのどっちかでしかないわけで、失敗の都度いちいち、ぐじぐじするのは、あまり意味がないように思います。
言うなれば、「結果が成功のみ」のほうがオカシイと考えるべきでありましょう。
結果が「成功だけしかない」というのは、現時点では、失敗の因子がないというわけですから、1つは現状を見誤っているか、もう1つはもともと成功しているか、それか、もう既に成功しているしか、そういう事態は存在しえないものでございます。
もう既に成功しているのなら、する必要はないでしょう。する必要がないのに「する」のは愚かでございます。
何かをやろうとするなら、どっちかなんだし、「失敗も仕方がない」わけで、そこにこそ、素朴な現状認識があるように存じます。
わたくしは、「成功だけを考える」方が、余計に手ひどい失敗に行き着くように存じます。
また、過度に失敗を考えるのも、余計に成功から遠ざかっているように、考える次第でございます。
そして蛇足ながら、成功したら全てが終わるってわけでもないでしょ、って寸法でございます。
2012年4月12日 7:48 PM
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