結論から言うと、子供の牛乳は、各地のセシウム・ストロンチウム汚染のはっきりしたデータが上がるまで、控えるべきかと思います。
「飲まない」という選択肢が採れないのなら、できるだけ汚染が少ない産地(九州・中国・四国産)を買うか、それかいっそのこと、しばらく「豆乳」で代用するのもよいかと思います。
まずさしあたって、わたしたちは、放射性物質について、「よくわからない」ということを念頭にしておくべきかと思います。
何が起こるのかは、わかっていないのです。
何ミリなら安全でそうでないか、線引きにもめていますが、つまりは、それだけ、「放射性物質の健康への影響」のデータや材料がないというわけで、放射線の影響というのは、これから「だんだんと」わかってくる、という塩梅です。
「わからない」事情をもっというなら、何ミリならよくて、何ミリからはいいという『閾値』の存在すら、いまだに論争の対象なのでございます。
つまり、20ミリならオケ、100ミリなら、200ミリなら、、、という数値を云々する前に、1ミリだろうが0.1ミリだろうが、低位の放射線に触れ続けること自体が、発ガン等、健康に影響があるというデータもあるのです。
数字は、語っているように見えて、何も語っていないことがございます。まだまだ安心するときではありません。
ただ、はっきりいえることは、子供については、よくよく注意してもしすぎることはない、ことです。
子供の方が、放射線の影響(実効線量係数)が高いためで、子供・未成年者への被爆は、避けられるなら少しでも、避けるべきです。
今後、何十年とかけて、『何が起こるか』わからないからです。つまり、『新事実』が発見されるかもしれないのです。
チェルノブイリの事故が発生してようやく、子供の甲状腺がんが増えることが「ようやく判明」したのですから、注意してしかるべきかと思います。
わたしたちは、今日の学問的常識は、以前はわからなかった、ということを覚えておくべきでしょう。
したり顔して語る人は、過去のデータはわかるけれども、それは、未来を保証しているものではないことをも、わたしたちは知っておくべきです。
こうした背景からも、大人はいいけれども、子供・未成年は、食べるもの・飲むものに、よくよく注意すべきと考えます。
報道ではどちらの年代層を対象に、安全かそうでないか言ってないので、
参考になりません。ある値が、大人にとっては大丈夫かもしれないが、子供にとっては危惧すべき数値であるのは、ざらにあります。
さて、気にかかるのが牛乳へのストロンチウム汚染です。
静岡のお茶・そして茶畑がセシウムで汚染されているなら、関東以西の牧草もセシウム等の放射性物質で汚染されてしかるべきであり、牛乳も生体濃縮を経て、土壌以上にストロンチウムに汚染されている可能性は考えられます。
正しい判断を下すには、農林水産省と県・業界の調査とデータの蓄積とを待つしかないわけで、それまでは細心の注意を払うべきでしょう。
大手メーカーのも、元乳の産地が記入されていないので、子供には飲ませられません。
ストロンチウムの摂取量を少しでも減らすため、先も言ったように、牛乳は九州・中国・四国産のものを買うべきかと思います。
それかいっそのこと、豆乳でもよいように思います。ちなみにわたしは、ずーっと豆乳を飲んでます。牛乳を買うのは、ヨーグルト用です。
牛乳には、3ヶ月は腐らないロングライフミルク(真空パック牛乳)もあります。
わたしは大阪在住ですが、先日行きつけのスーパーに熊本産のロングライフミルクが売られており、「商魂」あるなと思いました。関東に売り込めばもっと売れるでしょう。(バイヤーが知り合いにいる人は、ぜひお伝えをば。)
また、九州・中国・四国の酪農家は、きちんと自社牧場と牛乳を調べて、きちんと公表し、東日本に供給できるようにしておくべきです。
まあ、西日本でも、黄砂や過去の核実験のストロンチウムが飛んできているから、完全に安全だとはいえませんが、西と東の数値の比較で、どちらがより消費者向けか判明もします。
今はインターネットの世の中なので、有用な情報は、即拡散されます。公平さと透明さが、消費者には受け入れられます。安全な牛乳は、巨大な需要はあります。
汚染された事実を認めねば、話は先に進みません。汚染事実の有無、汚染度合いなど、できるだけはやい調査・公表を願います。
[追記]
これまでの放射性物質の汚染具合がわかるサイトがありました。
参考サイト:食品と放射能
即わかる構成になっているので、ぜひご利用をば。
しかしわからないのは、上記のサイトで「牛乳」の汚染度を見ると、全国的に放射性物質は検出されているのです。
たとえば、牛乳(生乳)-セシウムの測定濃度-東北地方のこれまでの平均は、「約17ベクレル/kg」あります。が、全国の食品の放射能調査データ:牛乳だと、現状の検出数は「0ベクレル」なのです。
後者はおそらく、データの母数が少ないから、そんな数字になっているのだと思います。東北地方は、汚染濃度が増えることがあっても、減るわけがありません。
まだまだ、はっきりしたことはわかっていない、これからわかってくる、と厳にいえるかと思います。
2011年6月14日 11:24 PM
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