入試問題のネット流出についてでございます。
すわ、IT技術を利用した、新しいカンニングの登場か?!と大騒ぎした今回のカンニング問題でしたが、事実が明らかになるにつれ、「あらら」という脱力感に包まれている世風ではないかと存じます。
当初は、技術の発展はここまできた、試験制度の根幹を揺るがすのかと大騒ぎでしたが、ふたを開けてみれば、なんてことはない、昔風のカンニングに毛が生えたようなものでありました。
まさに、泰山鳴動して鼠一匹でございます。
報道によりますと、カンニング犯は、股の間に携帯を挟み、左手で携帯を操作し投稿した、とのことでございます。
いくらブラインドタッチができるとはいえ、自分の打ち込んだ文面はやはり確認しなくてはならないわけでございます。
そして、打ち込む際には、左腕を動かさねばならないわけで、やはり、それなりの動作フレームを食うことでありましょう。
当該カンニングは、古典的な、机の下で参考書やカンニングペーパーを覗くといった、昔ながらのカンニング行為であったわけでございます。
ほんと、試験中によくばれなかったな、と強く思います。
なぜカンニングがばれるかというと、『目立つ』からでございます。
他の受験生は一様に、同じような姿勢・同じような体勢・同じような動作しかできないのでございます。
なぜなら、問題文を読んで解くという、「試験」の一連の動作は決まりきっているからでございます。
試験という動作を少しでも違うことをすると、白鳥の中のカラス並に、目立ってしまうのでございます。
他のことはできないくらいに、目立つからこそ、カンニングは早々に成立しないのでございます。
もちろんのこと、うまくいくときもございますが、うまくいくために支払うリスク(受験禁止措置・これまでの勉強がオジャン)を考えれば、ホント、引き合わないのでございます。
先日のススメでも申しましたが、やはり、今回のカンニング事件は、試験監督側においても、大きな不備があるように存じます。
しかし、まあ、起きたことは仕方がありません。
試験監督を執り行う方々は、以降、片方の腕を机の中や下に入れている人、両腕が机の上にでていない人、多くは左手、ときに右腕が微妙に動いている人に注意するといった風に、監督指針をお変えくださればと存じます。
2011年3月8日 11:25 AM
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