『55. 常に利潤が最大になるように売れ。』
まず第一にコストを下げること。
製作や作成に関わる諸工程から、しなくてもいいこと・無駄なこと・余分なことをまず除く。
原材料費を安くするのは考え物。特に食べ物関係は、下げすぎるとあっという間に顧客の足は遠のく。
おそろしいほどにである。
そして、いったん立った「まずい」という評判はなくならない。
評判が回復するまで体力がもつというのであれば、やってみるべし。
第二に、売れる人には確実に売ること。
最低なのは、売り切れ。
要らない人に物を売ることは不可能である。
売れる人にしか売れないわけなのに、何ゆえに、その売れる人の売れる機会を、自分の手でぶち壊そうとするのか、という塩梅である。
売り切れ・品切れが最大のロスである。
売り切れや欠品が目立つ店は、早晩、競争に負けるであろう。
特に、気をつけるべきは、マネージャの人である。
裏に在庫があるのに、陳列棚で品切れしていたときは、そこの担当者を呼んでおしっこをちびるくらいに怒るべし。
販売で最もやってはならないことをしていることを、担当者に教えてあげよう。
あと、品出し中に、従業員がウダウダしていることの、機会損失についても、よくよく観察し研究する。
よほど欲しくて必要なものなら、従業員を押しのけてでも買うが、旨味のある「買おうかな・どうしようかな」商品は、ま、いっかで素通りされることがある。
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『56. まず儲けろ。女は後でやって来る。』
1押し、2金、3容姿、と申します。
ただ、女性はこの3つ全てを求めてくることを、世の男性は知っておくべきかと存じます。
どんなに格好がよくても、素寒貧では女性はやって参りません。
ときどき、つまみ食いに来るくらいが関の山でございます。
どれほど付き合ってくれと言いに言い寄っても、お金がなければ、その効果は数分の1に落ちるものでございます。
金はすべてではありませんが、ほとんどで、95%くらいを占めてございます。
「まず儲けろ」というフェレンギ人の絶叫は、実によくわかるものでございます。
先の3つですが、金を2番目に持ってくるところに、女性の心理が見えて実に恐ろしゅうございます。
1番に持ってくると本音丸出しでさもしいし、さりとて、ラストに持ってくると、男性は勘違いするかも、といった次第でございます。
正確に言うなら、「1押しと金、2金と金、3容姿と金」といった順番でありましょうか。
そうでないことを祈りたいものでございます。愛を信じてみたいものでございます。
以上、「フェレンギ人女性」の恋愛観でございます。
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『57. いい顧客は、ラチナムと同じくらいまれである。』
「いい顧客」の意味にもよるが、得てしてその通りである。
いい顧客は、ある意味、物の値段と価値がわからない、馬鹿者なのである。
物の価値を知ったり、金の意味がわかると、すっと買わなくなる。それは、すぐである。
いい顧客なんてものは充てにはせず、日々、新規の客を増やす努力をする、既存の客を上客にする、お得意にする、ライバル店を常にチェックするといった、まさに伝統的な商売の王道を行くべきである。
どんな理論や理屈があろうとも、結局は王道だろう。王道は深い。汲み尽くせないほどである。
やることをやってるんですけど、という店ほど、王道をやっていないのが真実。
蛇足だが、物を売る事を考えるよりも、「客」という存在をどれほど考察しきったかに浮沈はかかっているように思う。
本当に、お客様への想像力に欠けた人が多すぎる。
中学生じゃあるまいし、理想の恋人のような、中身がスカスカの、「理想の客」を設定してどうしようというのであろうか。
想像力に欠けるから、下手なコンサルの理屈に屈する。
2010年12月10日 8:40 AM
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