お勉強といいますのは、基本的に、根を詰めないほうがよろしゅうございます。
といいますのも、あまりに無理をしてがんばりすぎると、途端に嫌気が増し増すからでございます。
お勉強がうまくいくかどうかは、ひとえに、継続に拠っております。
ですから、何時間も、ずっとにずっと、机の前にかじりつくよりかは、1時間ごとにでも、休憩時間をはさんだ方がよいように思います。
まず、小さな休みをはさむことで、疲労が過度に溜まるのが抑えられます。
ほんとうに、疲労というのは馬鹿にできないものでありまして、お勉強が嫌になるときというのは、決まって心身とも疲れているときでございます。
試しに、どのような状態のときに、お勉強が嫌になるかを、調べてみてください。
パンとバターとハムと紅茶でお腹がいっぱいで、元気はつらつとしているときに、お勉強は嫌になりません。
洗い立ての寝巻きと、こざっぱりとした清潔なシーツ、お日さまのにおいのする毛布で、ぐっすりと寝たあとの爽快なときに、お勉強は嫌にならないものでございます。
大概、ボロぞうきんのように心は汚れ、頭は濁り、鉛のように体が重いときのお勉強が、嫌になるもんでございます。
ま、以上のことは、極端な話ではありますが、お勉強の嫌化と疲労とは、切っても切れない関係にあることを、頭の片隅にでも置いていてくださればと存じます。
そのほか、小休憩の利点は、目の疲労を和らげます。
ずっと同じところを見ている、というのは、目の仕組みからすると、ずっと同じところでピントを合わせているといった次第でありまして、目の周りの筋肉を酷使に酷使しているのでございます。
そこで小休止をはさんで、机の前から移動しますと、それだけでも、目はピントあわせから解放されますから、すっと目の疲れも和らぐ゙といった次第でございます。
さて、小休憩なのでありますが、できるだけ、勉強中の自分とかけ離れたことをすべきでございます。
まず、立ち上がりましょう。腕をぶんぶん振って、肩を回しましょう。お勧めなのは、第一に身体を動かすことでございます。
じっとしていたのですから、血の巡りは悪くなっております。
できるなら、散歩に出かけて鬱々を発散しましょう。
次に、推奨するのは雑用の消化でございます。
新聞紙の山を整理したり、そのあたりの散らかりを掃除しましょう。
風呂を洗ってみましょう。靴を磨いてみましょう。窓を開けて新鮮な空気を入れましょう。
これらは、文字を追うお勉強の作業とはまったく異なりますから、すっと頭の中がクリアになるかと思います。
お勉強の小休憩で推奨できないのは、本を読むこと、携帯をいじること、パソコンをする、ネットに接続するといったことでございます。
こうしたことは、お勉強時の自分とよく似ていて、あまり、休んだことにならないのでございます。
逆に、目が疲れたり、頭の同じところを使うのでしょうか、疲労が増えてしまうというのが、個人的な感でございます。
テキストや問題集で、さんざん小さな文字を見続けてきたのでございます。
小休憩のときくらいは、小さな文字で目をいじめるのはどうか、と思います。
まあ、気が晴れれば何でもよい小休憩ではございます。
しかし、過ごし方を変えてみるだけで、ぐっと疲れは和らいで、リフレッシュできますので、どういう小休憩が自分に適うのか、いろいろと編み出してくださればと存じます。
わたくしは、散歩と雑用とが、小休憩のメイン作業でございます。
2010年11月2日 9:43 PM
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