第32回‐仕訳過去問(令和5年3月実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『法人税の納付』の仕訳。第32回試験の第1問‐仕訳問題の2問目。過去に何度も何度も問われている基本論点です。テキストと過去問を繰り返して、確実に取れるようになっておきましょう。

第2問‐法人税の納付

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、スマホをいじったり、配偶者にチョップをするときの方です。

処理1

 まずもって、期中にどんな処理があったかを考えましょう。

 問題文には、「期中に中間申告として¥1,500,000 を現金で納付済である。」とあります。

 中間納付をしていることがわかります。

 中間納付の際、使う勘定は、「仮払法人税等」です。

 仕訳ですが、「資産の増加」と「資産の減少」なので…、

 借方:仮払法人税等 1,500,000

 貸方:現金 1,500,000

 …と相なります。

 こうした次第で、「借方」に「仮払法人税等」が計上されていることがわかりました。

処理2

 次に、期末に、どんな処理があったかを、考えましょう。

 問題文には、「対象事業年度の法人税額は¥3,800,000」とあります。

 期末の決算で、税額が確定したわけです。

 これは、「費用の認識」なので、

 借方:法人税等 3,800,000

 …くらいの仕訳が切られたわけです。

 んで、先に見たように、「借方」には、中間納付分(仮払法人税等の1,500,000)がありますから、これを取り崩します。

 んで、中間納付分の額を税額から引くと、「3,800,00-1,500,000」の「2,300,000」が、まだ納付してない額となります。

 当該「2,300,000」は、読んで字のごとく、「未払法人税等」で処理します。

 これらの仕訳ですが、「資産の減少」と「負債の増加」なので…、

 貸方:仮払法人税等 1,500,000

 貸方:未払法人税等 2,300,000

 …と相なります。

 仕訳をまとめると…、

 借方:法人税等 3,800,000

 貸方:仮払法人税等 1,500,000

 貸方:未払法人税等 2,300,000

 …といった塩梅です。

 これで、「貸方」に、「未払法人税等」が「2,300,000」計上されていることがわかりました。

処理3

 問題文には、「乙社は、確定申告時において法人税を現金で納付した。」とあります。

 「貸方」に計上されている「未払法人税等」を取り崩します。

 んで、「現金」で支払っています。

 んなもんで、仕訳は、「負債の減少」と「資産の減少」なので…、

 借方:未払法人税等 2,300,000

 貸方:現金 2,300,000

 …と相なります。

 後は、それぞれの記号を、「勘定科目群」から探して、付記するだけです。

こたえ

 記号を付せば、答えは…、

 

 …となります。

 >>> 次の問題へ。


必ず!チェック!!

 建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。

 

 このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。

 本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。

 あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。

第32回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:減資

 2問:法人税の納付

 3問:固定資産の交換

 4問:貸倒債権の取立て

 5問:完成工事進行基準

第2問:文章問題

 1問:未払賃金

 2問:銀行勘定調整表

 3問:固定資産の除去

 4問:火災保険

第3問 個別問題

 1問:工事間接費

第4問 理論+計算

 理論問題

 完成工事原価報告書

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

 精算表:設問11

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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