第29回 理論問題 過去問(令和3年9月実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『車両関係費予定配賦率』の問題。シンプルな予定配賦率と配賦差異を問う問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

第4問

 ◇問題◇

 

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解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

設問1

 問題文には、「車両走行距離を基準とした予定配賦法を採用している」とあります。

 んなもんで、車両関係費を合計して、当該合計額を、問題指示の「当会計期間の車両走行距離(予定)」の「25000km」で割れば、配賦率が計算できます。

 車両関係費は、資料の(1)の数字を集計します。

 「860000+540000+1085000+642000+137000」で「3264000」となります。

 これを先の「25000」で割ると、「3264000/25000」で「130.56」となります。

 問題文には、「端数は、四捨五入」とあるので、繰り上げで、答えは「131」となります。

設問2

 丙工事ですが、、資料(2)を見ると、利用実績が「150km」であることがわかります。

 先の予定配賦率「@131」を掛けると、「131*150」で「19,650」となり、これが答えです。

設問3

 配賦差異の計算です。

 当方は、自己流のやり方でやっています。

 興味のある人は、「配賦差異の機械的作業‐建設業経理士2級の勉強」を一読願います。

 まずもって、当月の実際発生額ですが、資料の(4)に、「198,000」とあります。

 予定配賦額ですが、資料(3)の利用実績を合計すると、「630+420+150+180」で「1380」kmとなります。

 これに配賦率を掛けます。

 「1380*131」で「180,780」が予定配賦額となります。

 車両関係費の実際発生額「198,000」と予定配賦額「180,780」の差額は、「198000-180780」で「17,220」となります。

 実際発生額と予定配賦額を、車両関係費のT字勘定に書くと…、

 

 …となります。

 上記T字勘定の赤点線四角のところを、埋めるような仕訳を切ると…、

 借方:車両関係費配賦差異 17,220

 貸方:車両関係費 17,220

 …となります。

 上記仕訳を、「車両関係費配賦差異」のT字勘定に転記すると…、

 

 …となります。

 借方残高となるので、つまり、最終的には「費用」となるので、「不利差異」となります。

 よって、「B 17,220」となります。

まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

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第29回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:仕入割引

 2問:売買目的有価証券

 3問:建設仮勘定

 4問:利益処分

 5問:社債発行

第2問:文章問題

 1問:生産高比例法と定額法

 2問:工事進行基準

 3問:手形貸付

 4問:前払利息

第3問 理論+計算

 1問:理論問題

 2問の1:完成工事原価報告書

 2問の2:未成工事支出金残高

 2問の3:間接費配賦差異

第4問 個別問題

 車両関係費予定配賦率

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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