建設業経理士の試験勉強で、省略できる勘定科目を挙げる。こういう風に略すと書く手間が減るので効率が上がる。反対に、「省略すると間違えやすい」ため、略さない方がよいものもあり、これらも併せて挙げる。
建設業経理士の試験勉強の鉄則は、他の簿記系資格と同様に、「必ず仕訳を切る」です。
しかし、何度も同じ勘定科目を書き出すのも面倒。
そこで、「省略」して支障のない勘定科目を、以下に述べるとともに、逆に、「面倒でも略さない方がよい勘定科目」も併せて説述します。
建設業経理士は「建設業会計」を生業とするので、「工事」という文言を含む勘定科目が続出します。
たとえば、「完成工事高」「完成工事未収入金」「未成工事受入金」「未成工事支出金」などなどです。
これらの勘定科目は大量に書くことになるので、できるだけ楽をすべく、一部を略して…、
「工事」を「K」とします。
言うまでもなく、「工事」→「kouzi」→「K」です。
このように、工事だけKと略すと、「完成K高」とか「未成K支出金」などと、そこそこ、省略効果があります。
「工事=K」は、何気に頭にすぐ入るし、しっくりくるので、試してみてください。
なお、ミスの元になるので、工事に関する勘定科目は、極端に略さない方がいいです。注意してください。(後述しています。)
第5問の総合問題で、ことのほか使うことになるのが、「販売費及び一般管理費」です。
いちいち「販売費及び一般管理費」と書くのは、手間そのものです。
ですから、多くの人は「販管費」などと書くように思います。
しかし、「販管費」でも、画数が多いので、まだまだ、めんどくさいです。
そこでわたしは、さらに省略して、「英語」にして「SA」と書くようにしました。
「販売費及び一般管理費」は、英語にすると「Selling, general and administrative expenses」です。頭が痛くなりますが、ここは我慢です。
「SA」の「S」は、「Selling」の頭文字で、「A」は、「administrative(管理・経営)」の頭文字です。
「SA」で仕訳を切ると、書く時間がかなり短縮されます。最初はしっくり来ないでしょうが、慣れると凄く便利です。
「販売費及び一般管理費」は、「SA」と表記してみてください。
同じく、第5問の総合問題にて、ほぼ毎回書くことになるのが「退職給付引当金」です。
退職給付引当金は、「繰り入れ」もあるので、いちいち正式表記すると、かなり手間です。
んなもんで、わたしは、退職給付引当金は「リタ金」と略しました。
…もうお分かりですね。
「リタ金」の「リタ」は「リタイア」、つまり「退職」で、「金」はそのまま「引当金」に該当します。
んなもんで…、
「リタ金繰入 ○○○ / リタ金 ○○○」などと仕訳を切る、ってな次第です。
これで仕訳を切る時間が短縮されるはずです。
わたしは、減価償却費を「減~費」と略していました。
また、減価償却累計額は、「減~費累計額」と略しました。
さらに略して、「減~ヒ」と、「費」をカタカナの「ヒ」にしてもいいです。
何回も仕訳を切っていると、「減~費(減~ヒ)」でも十分通じますし、勘違いも起きません。
いちいち、「減価償却費」や「減価償却累計額」なんて書いていられない人は、「減~費」の「~」で略してみてください。支障はほとんどないはずです。
個人的には、「減~費」を「げん~ひ」と読んでいて、書くたびに、フフと小笑いしていました。
なお、減価償却費の英語は、「depreciation」なので、「DEP」でも「DE」でもいいですが、これは、あまり馴染みのない英単語なので、英語に堪能な人にお勧めです。
まあ、接頭語の「de」は「デフレ」のデで、下がる的なイメージがあるので、慣れたら「de費」とか「de累計額」も使いやすいです。
最後に、略すと「間違いが起きやすい」「ミスしやすい」ので、略さない方がよいものを挙げます。
それはズバリ、「工事に関する勘定科目」で、「完成工事高」「完成工事未収入金」「未成工事受入金」「未成工事支出金」などです。
たとえば、一番よく使う「未成工事支出金」を、「未成」だけにしたり、「未成~金」だけにすると、結構、間違うのです。
余りに略してしまったので、反対に、意味が通じなくなっているという塩梅で、わたしは、上記のように略していると、ケアレスミスを続出させました。
んで、略さないようにすると、ヘンなミスは激減したという次第です。
一番最初に述べたように、工事に関する勘定科目は、「工事→K」くらいの略が関の山です。
先の未成工事支出金なら、「未成K支出金」くらいに略した、といった塩梅です。
ぶっちゃけ、『個人差』はあると思います。略に略しても、間違わない方はいるでしょう。
しかし、自身が「間違える人」なら、略さず、きっちり書いた方が賢明です。
間違えて舌打ちしたり、復習の手間がかかったり、最悪のケースでは、本試験で失点したら「略」の意味がありません。
明らかに、間違いの「デメリット」は、「略」のメリットを上回っています。
わたしは、「工事がらみはあまり略さない。略しても工事のKくらい」にしていました。
このあたりは、皆さんの状況に応じて、変化をつけてください。
2017年2月7日 10:39 AM
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