候補問題11は、最難関問題。欠陥要素てんこもりのねじなし管の作業に徹底習熟すること。2015年度の第2種電気工事士・技能候補問題のNO.11の、電気のド素人、文系、ぶきっちょな人に、同種同類の人から送るアドバイス。
結論から言うと、候補問題11は飛び抜けた難易度であり、候補問題の中で最難関問題です。
本問が最難関なのは、アウトレットボックスに「ねじなし管」を取り付けるという固有部分があるためです。
当該ねじなし管、手間的にも時間的に実に厄介で、神経をすり減らします。
また、本問には、IV線に色指定があり、慣れていないと、結構戸惑ってしまいます。
有体に言うと、「人間慣れないことをすると、必ずミスする」です。
白と黒のケーブルだと慣れているので、結線なり接続なりにミスは生じないのです。
それが単純に1本の色つき電線状態になっただけで、普段と勝手が違ってくるので、アレレとなる可能性が生じます。
かなりの確率で、「普段なら絶対しない種の間違いが起きる」と踏んでおきましょう。
ミスをなくすためには、練習あるのみ。
練習して間違えたら、『なぜ間違えたか』を反芻し、反省し、そのミスしたその日のうちに、もう一度、作り直しましょう。
心して、本問にかかってください!
個人的なことを言うと、自分の技能試験のときにこれに当たらなくて良かったぁ~!です。
まずは、本問の最難関の「ねじなし管」からです。
ねじなし管が厄介なのは、やることが雑多なために、非常に手間取る点です。
しかも、です。
ほとんどの工程に「欠陥」の判定要素が含まれており、気が抜けなくなっていて、精神的にきついものがあります。
欠陥を出さないコツは、やることを数えておいて、その数だけ、欠陥判定要素があることを、明白に認識することです。
ねじなし管では…、
①ねじ切り、②ロックナット・絶縁ブッシング取り、③ロックナット付け、④絶縁ブッシング付け、⑤ボンド線とやることがてんこ盛りです。
ねじなし管は「5つ」とまず憶えます。
どれも、「やることを忘れていたり」「間違っていたり」すると、欠陥をとられます。
特に、⑤のボンド線は、「問題で付けるように指示されているのに、つけていない」と、重大欠陥を取られて即落ちしますので、シッカリ練習しておかねばなりません。
他の①~④は、軽欠陥ですが、ミスはしないに越したことはないので、これまた、シッカリ練習しておかねばなりません。
①のポイントは、「ねじ切りは2つある」点です。
うっかりすると、ねじ切りを1個しかやってない場合があります。ねじは2つあるので、両方やるように、意識付けてください。ついつい、ウッカリします。
練習では、後々の練習のために、ねじ切りができないことでしょう。
しかし、実際にできなくても、ウォータポンププライヤを手に持ち、ねじをはさんで、『やったつもり』と一声だけ発しておきましょう。
もちろんのこと、もう片方のねじの存在を忘れてはいけません。
ウォータポンププライヤでねじをはさんで力を入れて、 『ねじ切ったつもり』と、声に出します。
こうしておけば、本試験でも2つのねじ切りを忘れないはずです。
次に、②のロックナット・絶縁ブッシング取りですが、ポイントは、「両方とも取る」と「置き場所を決めておく」です。
時折、ロックナットを取り忘れることがあり、「あれ、ない、ないぞ!」とあたふたする事があります。確実に、ねじなし管から取り外しましょう。
そして、両部品を取り外したら、あらかじめ決めておいた、『定位置』に置きます。
練習でも本試験でも、作業スペースは限られており、かなりごちゃごちゃしています。
両部品とも細かいので、適当なところに置いて見失うと、「探す」という要らざる時間を費やす羽目になります。
あらかじめ、どこに置くか、たとえば、「目立つ電源線の近くに置く」などと決めておきましょう。
そして、③のロックナット付けです。
テキストにも書いていますが、ロックナットには『向き』があり、少し膨らんでいる方をボックスに向けて取り付けなくてはいけません。
間違えても軽欠陥なので大丈夫とはいえ大丈夫ですが、万全を期して、練習のときから気をつけます。
④の絶縁ブッシング付けですが、気が急いていると、『付け忘れる』という大ポカをしかねません。
というのも、先の③のロックナット付けで、「なんだか管が固定されたような気分」になるためです。
このため、スッカリと絶縁ブッシングの存在を忘れてしまい、そのまま提出となりかねません。
わたしは練習時に、付け忘れという大ポカを、1度やっています。
これも軽欠陥ですが、いつ重大欠陥になるかわからないので、軽とはいえ、ミスしないに越したことはありません。
最後の⑤のボンド線の取り付けです。
省略されることを『祈りたい』ですが、「いつ付けるよう指示されるか」はわからないので、できるに越したことはありません。
テキストを見て、お手本を見て、しっかりできるようになりましょう。
ボンド線の取り付けは、輪作りもあり、「先端が出るように切る」といった細かい規定もあり、最難関作業だと思います。
先述したように、ボンド線の取り付けを忘れていると(していないと)、重大欠陥で即落ちです。
最低5回は練習しておいて、スムーズに、手間取らず、短時間でできるよう、猛練習しておきましょう。
最後に、色つきIV線についてです。
まず、問題文を「3回」読んで、指定通りにスイッチとコンセントに、色つき電線を結線します。
で、いよいよ接続となったら、「指差し確認」をして、色と各部品とが正確に対応していることを確認してから、ガッチャンコなりグリグリグリッと接続します。
なんでこんな手間をかけるかと言うと、本問の最難関作業であるねじなし管があるためです。
ねじなし管の諸作業には、結構な時間を食うので、心中、穏やかではありませんし、1つか2つミスでもして時間を失っていると、「焦り」まで生じています。
この場合、他の候補問題では馴染みのない色つきIV線のために、テンパってしまい、ヘンテコリンなミスをしかねません。
ケアレスミスを十重二十重に防ぐためにも、「指差し確認」で作業をします。
なお、電線管の場合、寸法のとり方が微妙に違っているので、必ずテキストにて、要領を押さえておいてください。
微妙に短くなったりで、冷や汗をかかないようにしましょう。
難しいところ、ミスしやすいのは、以上です。
他は、極めて“普通”なので、大丈夫です。
最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べているのですが…、
先のページで述べなかったものもあります。
たとえば…、
「ホーザン 合格クリップ」や、
「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、
「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。
絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
2015年6月17日 7:00 PM
★みんなとシェアする
第2種電気工事士の「学科試験」には、「2系統」あって、「筆記方式」と「CBT方式」とがあります。 筆...続きを見る
以下の記事は、初めて第2種電気工事士を受験する新規受験組の人には意味のない内容です。読み飛ばしてくだ...続きを見る