ことわざ「千里の道も一歩から」は、コツコツやるのが大事だという意味に加えて、ただ「一歩」先の事を考えた方が楽だ、という心理的な意味もあるように思われる。
結論から言うと、ことわざ「千里の道も一歩から」には…
『千里の道も歩いてさえいれば、いつかは終わるんだが、歩いている最中に、例えば、100里先のことを一足先に考えると余計に疲れちゃう。』
『だから、目の前の一歩、二歩、三歩をどう踏み出すか、加えて、明日・明後日の一歩を、円滑かつ確実に踏み出すにはどうしたらいいのかを考えるべきでないかい?』
…という示唆を含むように考える次第です。
当該「千里の道も一歩から」は、よくよく語られることわざの1つでありまして、その意味は、「遠い旅路も一歩から始まることから、転じて、コツコツやるのが大事だ」てな意味合いであります。
しかし、わたくしが思いますに、この「千里一歩」のことわざには、『一歩の方を考えた方が楽だ』という意味も含まれるように解しております。
実感として、いくら分量があろうとも、終わらないものはないのでございます。
「やっていくうちに、大概のものは終わる」ということを、「知ってはいる」のです。
しかし、「終わるのはわかっている。やればいいのはわかっている。しかし、どう続けていくかが、問題なのだ」という塩梅なのでございます。
そこで、『一歩』が、重要な意味を帯び始めます。
「千里先」を考え出すと、その道程が頭に浮かんできますから、何だか気重になってしまいます。
そうすると「一歩」や「半歩」すら、めんどくさく物憂く感じるようになるのでございます。
だからこそ、先のことを考えなくて済む、目の前の「一歩」だけに視線を据えて、取り組んでいくわけです。
(受かるかなあ、どうかなあ)とか、(不合格になったらどうしよう)とか、(合格できるかな)なんてことが、頭と心を占めるようになったら、そんな「千里」めいたことは考えず、「一歩」先のお勉強だけを考えてやりましょう、という次第でございます。
わかりもしない遠い先のことを考えて消耗するのに比べたら、よほど気が「楽」になるかと存じます。
「千里の道も一歩から」は、楽をするための、自分を上手に騙すための方便でもあるように、考える次第でございます。
2012年2月16日 5:15 PM
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