29問‐管理業務主任者 H27過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

　本問は、区分所有法‐共用部分についての問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。落としてはいけない問題です。特に、選択肢の「４」はいい選択肢なので、何回も読んでおきましょう。

29問‐区分所有法‐共用部分

　

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　本問の難易度は、「ふつう」です。

　なお、解答はこちら（数字のみ）です。

解説：1

　正しい記述です。

　まず、前提として、規約の変更においては、「特別の影響がある」区分所有者がいるときは、その『承諾』が必要となっています。解答では、悪影響があるかどうかをチェックする、ってな寸法です。

　んで、当該選択肢ですが、もともと「１住戸‐１議決権」だったのに、「１区分所有者‐１議決権」とするわけです。たとえば、物持ちの人で、「２０住戸」持ってるとしたら、「20議決権」あったことになります。

　しかし、規約変更後は、いくつ持っていても、「１人の区分所有者」でしかないわけですから、「1議決権」に激減してしまいます。

　「20議決権」から「1議決権」ですから、大激減です。んなもんで、この場合は、「特別の影響がある」と言わざるえず、彼なり彼女なりの『承諾』が必要となります。

　よって、選択肢の「1」は、「正」と相なります。

解説：2

　誤った記述です。

　本選択肢は、2部構成です。

　前半の「１０１号室前の敷地に防災用倉庫を新設するには、区分所有者及び議決権の各４分の３以上の多数による集会の決議が必要」ですが、これは、「敷地の変更」に当たるので、要件の「区分所有者及び議決権の各４分の３以上の多数による集会の決議」のところは正しいとなります。

　次に後半部分ですが、一読すれば、（おかしいな）と思えるはずです。「その影響の程度にかかわらず」のところが誤りで、工事の影響が「大」なら、当該部屋の持ち主の承諾が必要となります。

　よって、選択肢の「2」は、「誤」と相なります。

解説：3

　正しい記述です。

　常識的に考えれば、「掲示板の設置」に、「特別の影響がある」とは考えられません。薄型テレビの設置なら人がたむろったりでアレですが、面白くもなんともない掲示板なら、そう影響もなさそうです。んなもんで、『承諾』は、不要です。

　よって、選択肢の「3」は、「正」と相なります。

解説：4

　正しい記述です。

　この選択肢の「４」は、実によい問題なので、「お気に入り」にでも入れて、何回も解いておきましょう。

　さて、本問ですが、3つの論点があるので、整理して、頭に入れておきます。

　まず、「共用部分の変更に関する決議」です。

　選択肢を読む限り、テキストでおなじみの但し書き「その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く」が記載されていないので、この変更は、『重大変更』に該当すると思われます。

　当該重大変更の場合、「区分所有者及び議決権の各４分の３以上の多数による集会の決議」が必要です。よって、「共用部分の変更に関する」ところの記述に、誤りはありません。

　次の論点に入ります。

　先の規定の「区分所有者及び議決権の各４分の３以上の多数による集会の決議」ですが、この中で、「区分所有者の定数」は、「規約で、過半数まで減ずる」ことが可能です。よって、変更する云々のところも、正しいです。

　最後に、残る「２住戸以上を所有する区分所有者がいるときでも、その区分所有者の承諾を得る必要はない。」ですが、結論から言うと、正しい記述です。

　たとえば、「５０住戸以上を所有する区分所有者」がいたとします。規約が変更されても、その人は、もとより「１人の区分所有者」であり、規約の変更前と後とで変わりがありません。よって、「特別の影響」がないので、『承諾』も無用となります。

　よって、選択肢の「4」は、「正」と相なります。

　ややこしいですが、良問なので、何回も復習しておくことを勧めます。

答え

　「1」は「正」です。

　「2」は「誤」です。

　「3」は「正」です。

　「4」は「正」です。

　本問は、「最も不適切なものはどれか？」ですので…、

　正解：2

　…と相なります。

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H27過去問一覧

　1問：民法‐代理・・・「ふつう」。

　2問：民法‐先取特権・・・「ふつう」。

　3問：民法‐債権者代位権・・・「ふつう」。

　4問：民法‐弁済・・・「ふつう」。

　5問：民法‐贈与・・・「ふつう」。

　6問：民法‐賃借権・・・「ふつう」。

　7問：標管委託契約書‐業務費・・・「ふつう」。

　8問：標管委託契約書‐問合対応・・・「ふつう」。

　9問：標管委託契約書‐出納会計・・・「ふつう」。

　10問：時効・・・「ふつう」。

　11問：少額訴訟・・・「ふつう」。

　12問：標準管理規約‐会計・・・「ふつう」。

　13問：標準管理規約‐役員・・・「ふつう」。

　14問：会計・仕訳・・・「ふつう」。

　15問：会計・仕訳・・・「ふつう」。

　16問：税務・・・「ふつう」。

　17問：建築基準法‐鉄筋コンクリ・・・「難」。

　18問：建築基準法‐定義・・・「ふつう」。

　19問：石綿・・・「ふつう」。

　20問：給排水設備・・・「ふつう」。

　21問：受水槽・・・「ふつう」。

　22問：電気設備・・・「難」。

　23問：非常用照明等・・・「ふつう」。

　24問：エレベーター・・・「ふつう」。

　25問：省エネ法・・・「ふつう」。

　26問：調査検査・・・「難」。

　27問：大規模修繕・・・「難」。

　28問：給水設備・・・「ふつう」。

　29問：区分所有法‐共用部分・・・「ふつう」。

　30問：区分所有法‐管理組合法人・・・「ふつう」。

　31問：標準管理規約‐議事録・・・「ふつう」。

　32問：標準管理規約‐団地型・・・「難」。

　33問：区分所有法‐規約・・・「ふつう」。

　34問：標準管理規約‐管理組合・・・「ふつう」。

　35問：区分所有法‐共有・・・「ふつう」。

　36問：区分所有法‐団地・・・「ふつう」。

　37問：区分所有法‐不法行為・・・「ふつう」。

　38問：区分所有法‐債権・・・「ふつう」。

　39問：判例問題・・・「ふつう」。

　40問：アフターサービス・・・「ふつう」。

　41問：瑕疵担保責任・・・「ふつう」。

　42問：建替円滑化法・・・「ふつう」。

　43問：個人情報保護法・・・「ふつう」。

　44問：借地借家法・・・「ふつう」。

　45問：宅建業法・・・「ふつう」。

　46問：適正化法‐指針・・・「ふつう」。

　47問：適正化法‐書面交付・・・「ふつう」。

　48問：適正化法‐事務報告・・・「ふつう」。

　49問：適正化法‐管理業務主任者・・・「ふつう」。

　50問：適正化法‐業者義務・・・「ふつう」。

独学向け教材

　使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

　テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

　過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。

　予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー：管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。

民法入門

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会計・仕訳問題

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PDF過去問演習

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管理業務主任者のこまごましたもの

　管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

　興味のある方は、「管理業務主任者：ブログ記事」をばご参考ください。

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