建設業経理士2級 第37回 過去問+解説 第2問 文章問題(4)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『のれん代』の問題です。過去に出題実績があります。買収の処理をしてその差額を計算するだけですが、償却の年数だけは憶えてないとダメです。過去問演習必須ですね。

第2問 文章問題(4)のれん代

 ◇問題◇

 

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解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、スマホを操作したり、十手で配偶者を打ち据えるときの方です。

処理1

 会社を買収した場合、その会社の資産と負債とを加える仕訳を切ることになります。

 んで、仕訳を切った際の貸借差額が、いわゆる「のれん」代と相なります。

 まずは、買収先の資産と負債とを計算しましょう。

処理2

 問題文には、「買収直前のP社の資産・負債の簿価は、現金預金¥1,800,000、完成工事未収入金 ¥3,200,000、建物¥2,800,000、土地¥6,500,000、工事未払金¥2,200,000、借入金¥5,800,000 であり、土地について は時価が¥5,200,000 であった」とあります。

 資産に当たるのは、現金預金¥1,800,000、完成工事未収入金 ¥3,200,000、建物¥2,800,000、土地¥6,500,000ですが、土地は、時価の¥5,200,000で計算します。

 足し算すると、「1,800,000+3,200,000+2,800,000+5,200,000」の「13,000,000」となります。

処理3

 次は、負債の計算です。

 先に見たように、負債は、「工事未払金¥2,200,000、借入金¥5,800,000」です。

 足し算すると、「8,000,000」と相なります。

処理4

 買収金額は、問題文に「P社を¥9,500,000 で買収した」となります。

 これまでの作業を仕分けにすると…、

 借方:諸資産 13,000,000

 貸方:諸負債 8,000,000

 貸方:現金 9,500,000

 …となります。

 貸借差額は、「4,500,000」となり、これが、のれん代となります。

 解答に関係ないですが、仕訳にすると…、

 借方:諸資産 13,000,000

 借方:のれん 4,500,000

 貸方:諸負債 8,000,000

 貸方:現金 9,500,000

 …となります。

処理5

 問題文には、「最長期間で償却」とあります。

 のれん代の償却期間は、最長20年です。

 これは、憶えてないとダメですね。

 よって、「4,500,000/20」で「225,000」が答えとなります。

こたえ

 答えは…、

 

 …です。

 >>> 次の問題へ。


第37回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:配当支払

 2問:法人税の納付処理

 3問:固定資産の売却

 4問:貸し倒れ

 5問:工事進行基準

第2問:文章問題

 1問:社債の償還

 2問:火災未決算

 3問:材料評価損

 4問:のれん代

第3問 個別問題

 1問:完成工事原価報告書

第4問 理論+計算

 理論問題

 部門費振替表:階梯式配賦法

第5問 精算表

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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