本問は『貸し倒れ』の仕訳。第37回試験の第1問‐仕訳問題の4問目。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
(クリックして拡大。)
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォークを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフを持ったり、配偶者にツッコミをいれるときの方です。
なんてことはない、貸し倒れ処理の問題です。
問題文には、「前期の決算で滞留していた完成工事未収入金¥2,300,000 に対して 80 % の貸倒引当金を合理的に設定していた」とあります。
まずもって、前期の期末に、どんな仕訳が切られたのかを考えましょう。
貸倒引当金の設定額は、「2,300,000*0.8」の「1,840,000」です。
仕訳は…、
借方:貸倒引当金繰入額 1,840,000
貸方:貸倒引当金 1,840,000
…となります。
よって、当期の期首には、「貸方」に「貸倒引当金」が「1,840,000」計上されている状態なわけです。
問題文には、「当 期において全額貸し倒れとなった」とあります。
よって、貸し倒れ処理をします。
貸し倒れたのは、完成工事未収入金¥2,300,000です。これを全額減らします。
んで、当該債権には、先に見たように、貸倒引当金が「1,840,000」設定されているので、これも、取り崩します。
差額は、「2,300,000-1,840,000」で、「460,000」となり、「勘定科目群」には、「貸倒損失」とあるので、これを使うことがわかります。
仕訳を切ると、「負債の減少」と「費用の認識」と「資産の減少」なので…、
借方:貸倒引当金 1,840,000
借方:貸倒損失 460,000
貸方:完成工事未収入金 2,300,000
…と、相なります。
先の仕訳に、勘定科目の記号を付与すれば、答えは…、
…です。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級
」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級
」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
★みんなとシェアする