臥薪嘗胆というように、わたしたちはすぐに失敗や悔しさを忘れる生き物である。だからこそ、不合格になったら、その不合格通知を目に付くところに張って、悔しさを維持するのである。
「臥薪嘗胆」という、四字熟語がございます。
言葉の通り、薪の上に寝て、苦い肝を嘗め続けない限り、人は忘れる恨みを忘れる、という人間の性質を抉り出したものでございます。
言い換えれば、ごつごつした薪の上で寝て背中を痛ませないと、肝を嘗めて顔をしかめさせるくらいのことしないと、人は、自分が何を悔しがったのかを忘れてしまうという塩梅でございます。
試験勉強におきましても、同様の事情でございます。
不合格通知が来たり、官報に自分の名前と受験番号だけが不掲載だったりしても、燃え立つような悔しさというのは、まさに、そのときから数週間ないし数ヶ月の持続力なのでございます。
(今度こそ!)と思うのも、同様に数ヶ月のともしびなのでございます。
数ヶ月も経てば、不合格など、どこ吹く風に近い状態になってしまうのでございます。
それも、まあ、ストレスを感じない生き方かと思いますが、それで終わらせるのも、ちゃんと生きていないように、わたしは考える次第でございます。
では、どうすれば、不合格当時の悔しさを忘れず、リベンジへの意欲を掻き立てることができるかといいますと、タイトルのママ、不合格の通知を机の前に張っておくのでございます。
それか、どうしたって目に付くところ、例えば、部屋のドア、玄関、トイレに張り付けておくのであります。
どうしたって目に入りますので、その都度、感情をメラメラと燃焼することができるでしょう。
やる気というのは、何らかの「触媒」が必要でございます。
以前は、「合格したい」という望みが、やる気の触媒であったことでしょう。
しかし、不合格となった今は、「復讐」や「リベンジ」こそが、やる気の触媒なのでございます。
「合格して、○○するんだ~ウフフ~」では、もはや、やる気はピクリとも反応してくれません。
「絶対、もう、二度とやりたくねえよ!バカヤローが」といったものが、それに当たります。
やる気の不完全燃焼は、心身にしんどいものがありますので、ちゃんとしたやる気の触媒を、ご設定くださればと存じます。
また、人を恨めば穴二つと申しますが、わたくしたちが恨んでいるのは「試験」なので、恨みの副作用も、それほど考えなくてよいでしょう。
2012年4月2日 11:51 AM
★みんなとシェアする