第33回‐総合問題 過去問(令和5年9月実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第33回試験の第5問『精算表』の設問10を解説するページです。当該設問は、「未成工事支出金」を処理する問題です。建設業経理士2級の独自の問題なので、処理の仕方を丸ごと憶えてください。「こうする」ことを、身体に憶えさせておきましょう。これは、意識的に勉強してないとダメです。

第5問‐精算表:設問10‐未成工事支出金

 ◇問題◇

 

 ◇問題全文◇

 

 ◇解答用紙◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、当該設問の「仕訳はこちら」です。

 建設業経理士の『独特』の処理です。

 日商簿記等には「ない」処理です。キッチリと要領を押さえてください。

 本問は、“このようなもの”として解きます。アレコレ考えても、解けないです。

処理1

 要は、これまでの「未成工事支出金」のT字勘定を作成するってな塩梅です。

 「未成工事支出金」ですが、これまでの仕訳では…、

 「2」の…、

 借方:材料貯蔵品 1,000

 貸方:未成工事支出金 1,000

 「4」の…、

 借方:未成工事支出金 2,000

 貸方:機械装置減価償却累計額 2,000

 「8」の…、

 借方:未成工事支出金 500

 貸方:完成工事補償引当金 500

 「9」の…、

 借方:未成工事支出金 8,600

 貸方:退職給付引当金 8,600

 …がありました。

 んで、T/B残高は、「213,500」です。

 そして、問題文には、「上記の各調整を行った後の未成工事支出金の次期繰越額は¥132,000 である。」とあります。

 これらの数字を、T字勘定に落とし込みます。

処理2

 

 「未成工事支出金」のT字勘定は、上記画像のようになります。

 借方の合計を取ると、「¥225,600」です。

 貸借は、同じになるので、貸方も、「¥225,600」になります。

 貸方の「完成工事原価」を計算します。

 次期繰越額は、¥132,000です。

 差額は、「225,600-132,000」で「¥93,600」となります。

 当該差額の「93,600」を、「完成工事原価」に振り替えます。

 “こういうもの”なので、この通りに処理しましょう。

 仕訳は、「費用」の認識と、「資産」の減少なので…、

 借方:完成工事原価 93,600

 貸方:未成工事支出金 93,600

 …と相なります。

 以上で、処理が終了です。

 落ち着いて、指差し確認をしながら、「整理記入」に、転記してください。

確認用

 当該設問の仕訳は、「こちら」です。

 あと、念のために、問題全体の答えですが…、

 

 >>> 続きはこちら。


第33回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:別途積立金取り崩し

 2問:建築仮勘定

 3問:社債

 4問:固定資産の保険処理

 5問:完成工事補償引当金

第2問:文章問題

 1問:棚卸減耗

 2問:工事進行基準

 3問:総合償却法(加重平均法)

 4問:賞与引当金

第3問 個別問題

 1問:部門費振替表

第4問 理論+計算

 理論問題

 工事別原価計算表

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

 精算表:設問11

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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