本問は『工事別原価計算表』の問題。奇を衒わない計算と、シンプルな予定配賦率と配賦差異を問う問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
◇問題◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
過去問の定番問題です。
当該試験では、理論問題が難しかったので、本問で、大きく点を確保してください。
本問ですが、そう難しい処理をするわけではないです。
注意すべきは、「転記ミス」です。
解答用紙に記入した後は、めんどうでも、書いた数字が正しいどうか、指差し確認しましょう。
転記を間違い、誤った数字で集計することほど、愚かで、時間の無駄もありません。
記入の度に、指差し確認をしても、割に合います。
まずは、資料の「2.前月から繰り越した工事原価に関する各勘定の前月繰越高は、次のとおりである。」のところの「未成工事支出金」から着手します。
資料の表に従って、NO.301とNO.302の「月初未成工事原価」を計算するのですが、単に、表の数字を集計するだけです。
NO.301は、「203,000+182,000+650,000+121,000」の「1,156,000」が「月初未成工事原価」となります。
NO.302は、「580,000+324,000+910,000+192,000」の「2,006,000」が「月初未成工事原価」となります。
んで、当該NO.301とNO.302の数字を合計すれば、「3,162,000」となります。
合計額が出たら、解答用紙に転記します。
次は、「4.当月に発生した工事直接費」の材料費、外注費、直接経費の各数字を、転記していきます。
繰り返しますが、この転記のときに、数字を書き間違えたり、書く場所を間違えたりします。
1つ1つ落ち着いて記入し、資料と解答用紙とを指差し確認しながら、作業してください。
転記を終えたら、個々の数字の合計を計算します。
これらの作業が終われば、下の画像のようになります。
問題の資料には、ご丁寧にも、「労務費」のところに、「資料により各自計算」とあります。
つまりは、ここを計算したらいいってな塩梅です。
当該労務費ですが、資料には…、
「労務費に関するデータ」
「1 労務費計算は予定賃率を用いており、当会計期間の予定賃率は1時間当たり¥1,500 である。」
「2 当月の直接作業時間」
「No.301:126 時間 」「No.302:205 時間 」「No.401:295 時間 」「No.402:316 時間」
…とあります。
予定賃率の「¥1,500」を個々の工事の数字に掛けていきます。
No.301は、「1500*126」の「189000」。
No.302は、「1500*205」の「307500」。
No.401は、「1500*295」の「442500」。
No.402は、「1500*316」の「474000」。
…となります。
後は、これらの数字を転記するだけです。
んで、労務費の合計も計算して、「189000+307500+442500+474000」の「1413000」も、記入します。
ところで、ここは、電卓の「定数」計算が可能です。
当サイトの「計算機の小技-定数計算」などを参考に、計算してみてください。
有体に言うと、カシオの電卓なら、「1500**」と入力。
次に、No.301の「126」を入力して、「=」を押せば、「189000」と計算されます。
No.302の「205」を入力して、「=」を押せば、「307500」と計算されます。
No.401の「295」を入力して、「=」を押せば、「442500」と計算されます。
No.402の「316」を入力して、「=」を押せば、「474000」と計算されます。
ほいで、最後に「GT」を押せば、「1413000」の集計も可能です。
参考:感動!GTキー
労務費の数字を転記すれば、下の画像のようになります。
「5.工事間接費の配賦方法と実際発生額」の資料を用いて、工事間接費の計算をします。
問題文には、「工事間接費については直接原価基準による予定配賦法を採用している。」とあります。
んなもんで、各工事の当月の原価(材料費・労務費・外注費・直接経費の合計)を計算します。
No.301は、「414,000+189,000+670,000+127,000」の「1400000」です。
No.302は、「539,000+307,500+873,000+230,500」の「1950000」です。
No.401は、「491,000+442,500+1,296,000+170,500」の「2400000」です。
No.402は、「562,000+474,000+972,000+242,000」の「2250000」です。
問題文には、「当会計期間の直接原価の総発生見込額は¥81,500,000 である」とあるので、当該「81,500,000」を分母にします。
んで、「当会計期間の工事間接費予算額は¥3,260,000 である。」とあるので、当該「3,260,000」が分子となります。
先にこいつらを計算すると、「3,260,000/81,500,000」で「0.04」という配賦率がわかりました。
後は、各工事の当月の原価に「0.04」を掛けるだけです。
No.301は、「1400000*0.04」の「56000」です。
No.302は、「1950000*0.04」の「78000」です。
No.401は、「2400000*0.04」の「96000」です。
No.402は、「2250000*0.04」の「90000」です。
んで、間接費の集計もすると、「56,000+78,000+96,000+90,000の「320,000」と、相なります。
当該計算も、先の「定数計算」と「GT」が使えます。
計算した数字を、解答用紙に転記すると、下の画像のようになります。
後は、「当月完成工事原価」と「月末未成工事原価」の合計額を集計するだけです。
これらを集計して転記すれば、下の画像のようになります。
配賦差異の計算です。
当方は、自己流のやり方でやっています。
興味のある人は、「配賦差異の機械的作業‐建設業経理士2級の勉強」を一読願います。
まずもって、当月の実際発生額ですが、資料の(4)に、「323,000」とあります。
ほいで、先に計算したように、間接費の配賦額は、「320,000」です。
差額は、「323000-320000」の「3,000」です。
実際発生額と予定配賦額を、工事間接費のT字勘定に書くと…、
…となります。
上記T字勘定の赤点線四角のところを、埋めるような仕訳を切ると…、
借方:工事間接費配賦差異 3,000
貸方:工事間接費 3,000
…となります。
資料には、「工事間接費配賦差異 ¥2,500(借方残高)」となっています。
当該「工事間接費配賦差異」のT字勘定を作りましょう。
んで、先の仕訳を、「工事間接費配賦差異」のT字勘定に転記すると…、
…となります。
んなもんで、「2500+3000」の「5500」となります。
んで、「借方」に残高があるので、記号は、「A」となります。
答えは…、
…です。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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