第31回‐材料費計算 過去問(令和4年9月実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、『材料費計算』です。近年の理論問題の中でも、際立ってカンタンです。全問正解してください。

第3問‐材料費計算

 ◇問題◇

 

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解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 落ち着いて計算してください。

先入先出法

 

 先入先出法ですが、読んで字のごとく、古いものを先に出したとして計算する方法です。

 受け入れと払い出しをまとめたのが上記の画像となります。

 月末に残っているのは、「@150」が「250個」なので、「150*250」の「37500」が月末残高となります。

 当月の受け入れ額を計算します。

 月初めの残高は、「200*140」の「28,000」です。

 2日の受け入れは、「800*190」の「152,000」です。

 12日の受け入れは、「400*180」の「72,000」です。

 18日の受け入れは、「600*150」の「90,000」です。

 合計は、「28000+152000+72000+90000」の「342000」です。

 先に見たように、月末残高は、「37500」なので、「342000-37500」の「304,500」が当月の材料費となります。

補足

 

 上記画像のように、払い出しのたびに、材料費を計算するのも構いません。

 個人的には、こっちの方をしています。

移動平均法

 

 移動平均法ですが、受け入れの都度、払い出し単価を計算する方法です。

 上記画像は一例ですが、上のような感じで、計算していくといいでしょう。

 以下に、手順を述べていきますが、文章にすると、かなり“かったるい”です。(読み飛ばしていいです。)

 しかし、実際の計算はそれほどでもないので、各自、チラシの裏で計算してみてください。

 まず、5日の受け入れで、個数は「200+800」で「1000」となり、金額は「28000+152000」の「180000」となります。

 単価は、「180000/1000」で「@180」となります。

 次は、9日の払い出しの処理をします。

 400個の払い出しですが、「@180」で計算して、「180*400」の「72,000」となります。

 在庫は、「1000-400」で「600」個となります。

 12日に、「400個」で「@180」の受け入れがあります。

 「400*180」なので、金額は「72000」です。

 在庫は「600」個で、金額は「180*600」で「108,000」です。

 個数は「400+600」で「1000」個に、金額は「72000+108000」で「180000」となります。

 単価は、「180000/1000」で「@180」となります。

 14日に払い出しが300個あります。

 単価は「@180」なので、「180*300」の「54,000」が払い出し額となります。

 在庫は、「1000-300」で「700」個、「@180」なので在庫金額は「126000」となります。

 14日にも、払い出しが300個あります。

 単価は「@180」なので、「180*300」の「54,000」が払い出し額となります。

 在庫は、「700-300」で「400」個、「@180」なので在庫金額は「72000」となります。

 18日に、「600個」で「@150」の受け入れがあります。

 「600*150」なので、金額は「90000」です。

 先に見たように、在庫は「400」個で、「@180」なので在庫金額は「72000」となります。

 個数は「600+400」で「1000」個に、金額は「90000+72000」で「162000」となります。

 単価は、「162000/1000」で「@162」となります。

 20日に払い出しが500個あります。

 単価は「@162」なので、「162*500」の「81,000」が払い出し額となります。

 在庫は、「1000-500」で「500」個、「@162」なので在庫金額は「81000」となります。

 24日に払い出しが100個あります。

 単価は「@162」なので、「162*100」の「16,200」が払い出し額となります。

 在庫は、「500-100」で「400」個、「@162」なので在庫金額は「64800」となります。

 28日に払い出しが150個あります。

 単価は「@162」なので、「162*150」の「24,300」が払い出し額となります。

 在庫は、「400-150」で「250」個、「@162」なので在庫金額は「40500」となります。

 当月の材料費は、「72000+54000+54000+81000+16200+24300」の「301,500」と、相なります。

総平均法

 

 総平均法は、一番カンタンです。

 上記画像のように、受け入れ数と受け入れ金額とを集計します。

 受け入れ数量は、「200+800+400+600」の「2000」個です。

 受け入れ金額は、「28000+152000+72000+90000の「342000」です。

 単価は、「342000/2000」の「@171」となります。

 次に、払い出し数量を計算します。

 「400+300+300+500+100+150」の「1750」個となります。

 んなもんで、「@171*1750」の「299,250」が当月の払い出し金額(材料費)と相なります。

こたえ

 

 …と相なります.

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第31回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:社債購入

 2問:資本的支出と修繕費

 3問:株式無償交付

 4問:工事進行基準

 5問:完成工事保証引当金

第2問:文章問題

 1問:固定資産の交換

 2問:社債の買入償還

 3問:本支店会計

 4問:消費税

第3問 個別問題

 1問:材料費計算

第4問 理論+計算

 理論問題

 工事別原価計算表

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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