第31回‐文章問題 過去問(令和4年9月実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『本支店会計』の処理です。T字勘定を書けば解けます。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

第3問‐本支店会計

 ◇問題◇

 

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解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、スマホを操作したり、刺又(さすまた)で配偶者を取り押さえるときの方です。

ポイント

 本店の「支店」のT字勘定と、大阪支店の「本店」のT字勘定を書きます。

 んで、①~④の仕訳を切って、T字勘定に転記していけば、自ずから、解答できます。

 ①の「本店は、大阪支店の得意先の完成工事未収入金¥450 を回収したが、その連絡は大阪支店に未達である。」ですが、大本の仕訳は、「資産」の増加と、「資産」の減少なので…、

 借方:現金 450

 貸方:完成工事未収入金 450

 …なわけです。

 本店では、もうすでに…、

 借方:現金 450

 貸方:支店 450

 …という仕訳が切れています。

 大阪支店に未達なので、支店側では、仕訳が切れていません。

 大阪支店の「完成工事未収入金」が減ったのですから…、

 借方:本店 450

 貸方:完成工事未収入金 450

 …と仕訳を切ることになります。

 ②の「大阪支店から本店に送金した¥250 は未達である。」ですが、

 大本の仕訳は、「資産」の増加と、「資産」の減少なので…、

 借方:現金 250

 貸方:現金 250

 …なわけです。

 問題文にあるように、本店にまだ到着していないので、「本店」側の仕訳を切ることになります。

 支店では、もうすでに…、

 借方:本店 250

 貸方:現金 250

 …という仕訳が切れています。

 先に見たように、本店に未達なので、本店では、仕訳が切れていません。

 本店の現金が増えたのですから…、

 借方:現金 250

 貸方:支店 250

 …と仕訳を切ることになります。

 ③の「本店は、大阪支店の負担すべき旅費¥210 および交際費¥180 を立替払いしたが、その連絡が大阪支店に未達である。」ですが、大本の仕訳は、「費用」の認識と、「資産」の減少なので…、

 借方:旅費 210

 借方:交際費 180

 貸方:現金 390

 …なわけです。

 本店では、もうすでに…、

 借方:支店 390

 貸方:現金 390

 …という仕訳が切れています。

 大阪支店に未達なので、支店側では、仕訳が切れていません。

 大阪支店の「費用」が増えたのですから…、

 借方:旅費 210

 借方:交際費 180

 貸方:本店 390

 …と仕訳を切ることになります。

 ④の「本店から大阪支店に発送した材料¥350 は未達である。」ですが、大本の仕訳は、「資産」の減少と、「資産」の減少なので…、

 借方:材料 350

 貸方:材料 350

 …なわけです。

 本店では、もうすでに…、

 借方:支店 350

 貸方:材料 350

 …という仕訳が切れています。

 大阪支店に未達なので、支店側では、仕訳が切れていません。

 大阪支店の「資産」が増えたのですから…、

 借方:材料 350

 貸方:本店 350

 …と仕訳を切ることになります。

T字勘定

 上記仕訳を、本店と支店のT字勘定に転記していくと…、

 

 

 …となります。

 上記のT字勘定から…、

 本店勘定は、「2900-250」の借方「2,650」となっています。

 支店勘定は、借方が「450」で、貸方が「2360+390+350」の「3100」で、その差額は、「3100-450」の貸方「2,650」です。

 支店の借方残高と、本店の貸方残高が一致しているので、当該「2,650」が答えとなります。

こたえ

 答えは…、

 

 …です。

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第31回

 インデックス

第1問:仕訳

 1問:社債購入

 2問:資本的支出と修繕費

 3問:株式無償交付

 4問:工事進行基準

 5問:完成工事保証引当金

第2問:文章問題

 1問:固定資産の交換

 2問:社債の買入償還

 3問:本支店会計

 4問:消費税

第3問 個別問題

 1問:材料費計算

第4問 理論+計算

 理論問題

 工事別原価計算表

第5問 総合問題

 精算表:インデックス・ポイント

 精算表:設問1

 精算表:設問2

 精算表:設問3

 精算表:設問4

 精算表:設問5

 精算表:設問6

 精算表:設問7

 精算表:設問8

 精算表:設問9

 精算表:設問10

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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