本問は『工事進行基準』の仕訳。第19回試験の第1問‐仕訳問題の2問目。仕訳問題では馴染みの薄い論点ですが、他の問題では、ド頻出なので、困る人は少ないでしょう。落ち着いて計算すれば解けます。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
本問は、一種の知識問題です。
まずは、「工事進行基準」の公式を、1字1句、頭に叩き込みましょう。
その公式とは…、
工事収益=請負金額×「当期末までの実際発生原価累計額/見積り工事原価総額」-過年度工事収益累計額
…です。
『公式』があやふやだと、先々で必ず間違います。ブツブツと何度も唱えて、周りから白い目で見られてください。
兎にも角にも、「工事進行基準」は、『公式』です!!!
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者にチョップをするときの方です。
まず、第1に計算すべきは、前期の完成工事高(工事収益)です。
ここがわからないと、先の公式の…、
工事収益=請負金額×「当期末までの実際発生原価累計額/見積り工事原価総額」-過年度工事収益累計額
…ここの部分がわからないため、当期の収益が計算できないからです。
設問では、請負金額は「3,500,000」で、前期に発生した工事原価は「5,000,000」で、工事原価総額の見積りは「31,250,000」なので、これらの数字を公式に放り込むと…、
「35,000,000×5,000,000/31,250,000‐0」の「5,600,000」が、前期の完成工事高(工事収益)となります。
次いで、当期の完成工事高(工事収益)を求めます。数字をぶち込むだけです。
前提はほぼ一緒です。
請負金額は「3,500,000」で、前期に発生した工事原価は「5,000,000」で、当期に発生した工事原価は「12,500,000」で、工事原価総額の見積りは「31,250,000」なので、これらの数字を公式に放り込むと…、
「35,000,000×(5,000,000+12,500,000)/31,250,000‐5,600,000」の「14,000,000」が、当期の完成工事高(工事収益)となります。
完成工事高は、いわば「売上」なので…、
貸方:完成工事高 14,000,000
…と相なります。
前期の「完成工事高」は、\5,600,000です。
但し書きには、「なお、前期に、第1期の工事代金\7,000,000の入金があった」とあります。
前期の仕訳を整理してみれば…、
借方:当座預金 7,000,000
貸方:完成工事高 5,600,000
貸方:未成工事受入金 1,400,000
…となります。。
つまり、当期首には、貸方に、「未成工事受入金 1,400,000」が計上済み、ってな次第です。
んなもんで、当期の売上\14,000,000の認識においては、当該計上済みの「未成工事受入金 1,400,000」を控除する、ってな次第です。
従って、計上する「完成工事未収入金」は、「14000000-1400000」の「12,600,000」となります。
んなもんで、仕訳は…、
借方:未成工事受入金 1,400,000
借方:完成工事未収入金 12,600,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問の肝は、なんと言っても『公式』です。ここがダメだと手の打ち様がないので、完全に暗記してください。
公式さえ憶えられたら、後は数字を代入していくだけです。
本問は、「習うより慣れろ」です。最低3回は繰り返しておくと、本試験では鉄壁です。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:仕入割引・・・「ふつう」。
2問:工事進行基準・・・「ふつう」。
3問:すくい出し方式・・・「ふつう」。
4問:賃金支払・・・「ふつう」。
5問:貸倒・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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