本問は『火災保険』の仕訳。第18回試験の第1問‐仕訳問題の3問目。「この取引では、こういう処理をする」という“決まり事”を問う知識問題です。知っていれば、即解けるボーナス問題。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
(クリックして拡大。)
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
火災保険の保険金支払いの処理を知らなかった人は、本問を何度も解いておきましょう。総合問題でも、たまに出ます。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に胡椒を振るときの方です。
先述したように、本問は知識問題です。
本問のように、火災によって損害が発生した場合、保険金による補填があるまでは、「火災未決算」勘定で処理します。
ほいで、保険金が下りて、帳簿価額以上の入金があれば「保険差益」で、帳簿価額以下の入金のなら「火災損失」の勘定科目で処理する、ってな次第です。
まず、燃えた材料倉庫の帳簿価額を計算しましょう。
取得価格が\1,500,000で、減価償却累計額が\700,000ですので、「1500000-700000」の「800,000」が帳簿価額となります。
設問によると、「前期に消失した…略…未決算勘定で処理済」とあります。
んなもんで、本問の前提には、前期で切られた仕訳…、
借方:保険未決算 800,000
貸方:倉庫なり建物 800,000
…が存在している、という塩梅です。
言うなれば、火災に遭った建物は、前期の時点で、「保険未決算」に振り返られており、処理済であるといった次第です。
反対に言えば、当期にて、建物の火災がらみの仕訳を切る必要はない、ってな塩梅です。
で、当期の、保険金が下りた処理です。保険金は\850,000です。
当該保険金と「保険未決算」との差額は、「850000-800000」の「50,000」です。
言うなれば、建物の実質損失\800,000に、保険金が\850,000も下りたので、差し引き\50,000のプラスがあるってな次第です。当該プラス額を、先述した「保険差益」で処理する、ってな寸法です。
借方計上の「保険未決算」\800,000をなくすのは資産の減少で、「保険差益」は利益の増加なので…、
貸方:保険未決算 800,000
貸方:保険差益 50,000
…と相なります。
\850,000の保険金が、「当座預金」に振り込まれています。
んなもんで…、
借方:当座預金 850,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問は知識問題です。このように処理するだけなので、要領を憶えましょう。火災保険の処理は、よく出ます!
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:対照勘定・・・「ふつう」。
2問:有価証券を担保・・・「ふつう」。
3問:火災保険・・・「ふつう」。
4問:社債・・・「ふつう」。
5問:固定資産購入・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
★みんなとシェアする