第18回‐仕訳過去問(H27/9実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『有価証券を担保』の仕訳。第18回試験の第1問‐仕訳問題の2問目。但し書きの「担保を差し入れた事実」の処理が???となりますが、使用勘定科目を丁寧に見れば解けます。こういう出題にも慣れておきます。他は難しくないです。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第2問‐有価証券を担保

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 聞き慣れない「担保の差入」ですが、常識的に頭を働かせれば、解答に到れるかと思います。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に塩を振るときの方です。

カンタンなほう:借入の処理

 メインの取引は、借入です。これは、普通に仕訳を切るだけです。

 借入金額\3,500,000から、利息\12,500が引かれています。んなもんで、当座預金への入金は「3500000-12500」の「3,487,500」となります。

 当座預金は資産の増加、利息は費用の増加、借入は負債の増加なので…、

 借方:当座預金 3,487,500

 借方:支払利息 12,500

 貸方:借入金 3,500,000

 …と相なります。

ムズイほう:???な担保

 難所の但し書き「担保を差し入れた事実」に手を付けましょう。

 設問によると、「投資有価証券(帳簿価額\4,600,000)」を担保として差し入れた、とあります。

 …担保として提供した=実物は会社にない、てな塩梅で、「投資有価証券」を減らすような感じです。

 次に、つらつらと使用勘定科目を眺めると、「H 差入有価証券」なる見慣れぬ勘定科目があります。

 問題文中にも「差し入れた」とあるので、当該「差入有価証券」を利用する、ってな見当が付きます。

 \4,600,000の「投資有価証券」を担保として提供したので、資産の減少の仕訳となります。んで、相手方の勘定は、先のそれっぽい「差入有価証券」で合わせて…、

 借方:差入有価証券 4,600,000

 貸方:投資有価証券 4,600,000

 …と相なります。





まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 「担保提供」の処理は、あまり出ない論点です。わたしも始めて「差入有価証券」という勘定科目を知りました。

 しかし、知らないとはいえ、問題文と使用勘定科目を丁寧に読めば、答えの仕訳が切れるように思います。

 建設業経理士2級では、この種の問題‐使用勘定科目から仕訳を判断する‐がよく出るので、本問で慣れておきたいところです。

必ず!チェック!!

 建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。

 

 このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。

 本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。

 あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。

18回‐第1問:仕訳

 1問:対照勘定・・・「ふつう」。

 2問:有価証券を担保・・・「ふつう」。

 3問:火災保険・・・「ふつう」。

 4問:社債・・・「ふつう」。

 5問:固定資産購入・・・「ふつう」。

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PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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