本問は『対照勘定』の仕訳。第18回試験の第1問‐仕訳問題の1問目。基礎・基本の仕訳問題だが、対照勘定が少々難。繰り返し解いておきたい。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
本問のポイントは、「対照勘定」の仕訳が切れるかどうか、です。
ここ以外は、普通の基礎・基本レベルの問題です。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に水をかけるときの方です。
簿記経験者は、当該「対照勘定」には、注意してください。
簿記試験ではあまりでない「対照勘定」ですが、建設業経理士だと、しばしば登場する論点です。
要は、仕訳の切り方だけですが、キッチリ憶えておきましょう。
「対照勘定」は、言うなれば、「備忘的」なもので、(もしかしたら、これだけの金銭支払リスクがあるんだ)を知らせるくらいのものです。
んなもんで、裏書した手形の金額を、そっくりそのまま、使用します。
んで、対照勘定ですが、額面\230,000の約束手形(受取手形)を裏書譲渡した場合…、
借方:手形裏書義務見返 230,000
貸方:手形裏書義務 230,000
…の仕訳を切ります。
勘定科目の憶え方ですが、『義務』という文字に注目します。
負債は、後に返済『義務』のあるものです。んなもんで、がっつりの義務っぽい「手形裏書義務」を、貸方(負債側)に持っていく、という次第です。
対して、借方の「手形裏書義務見返」ですが、読んで字のごとく、「見返」=「返ってくるもの」=「債権的なもの」と考えたら、「手形裏書義務見返」を借方(資産側)にする、と憶えられるかと思います。
試験では、「どっちだっけ?」という混乱がよく発生します。
「義務」は負債で貸方。
「見返」は資産で借方。
…と憶えておきましょう。
本問は「工事用資材\300,000を仕入」とあります。んで、「使用勘定科目群」を漁ると、「材料」とあるので…、
借方:材料 300,000
…と相なります。
問題文に釣られて、「工事用資材」とか「資材」とかで、仕訳を切ってはいけませんよ。
本問の決済は、\230,000を手形の裏書譲渡で、残金を翌月払いにしています。
代金\300,000のうち、手形での支払は\230,000なので、翌月払いは、「300000-230000」の「70000」となります。
工事に関する掛仕入は、「工事未払金」を使用します。
簿記で言う、商品取引の掛仕入は買掛金、と同じ理屈です。
手形の裏書は「受取手形」の減少で、翌月払いは「工事未払金」という負債の増加なので…、
貸方:受取手形 230,000
貸方:工事未払金 70,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問では、手形の裏書譲渡に伴う遡及義務について、「対照勘定法」を採用しています。
当該処理は、「対照勘定法」のほか、「評価勘定法」というやり口もあります。
「評価勘定法」での裏書譲渡の処理は…、
借方:保証債務費用 ×××
貸方:保証債務 ×××
…と仕訳を切ることになります。
金額の×××部分は、問題文に指定があるので、当該数字を使うだけです。
勘定科目は、じっと眺めたら、「保証債務費用」は「費用」の文言があるので借方、「保証債務」は「債務」とあるので貸方、と憶えられるかと思います。
両方問われても、できるようになっておきましょう。
1問:対照勘定・・・「ふつう」。
2問:有価証券を担保・・・「ふつう」。
3問:火災保険・・・「ふつう」。
4問:社債・・・「ふつう」。
5問:固定資産購入・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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