ジャニーズの動員能力と、それ以上に、婦女子パワーにあらためて感嘆いたしました。
このご時世に、4月1日には10万人が、翌2日には12万7000人、最終日3日目には16万1000人もの人たちが、募金イベント開催地の代々木第一体育館に集結。
首相や元首相が来ても集まるのは5000人が関の山。対してジャニーズは、3日間で38万8000人。
今、これだけの数の人を集められる、組織・人・企業がどのくらいあるでしょうか。天晴れでございます。
数万の女子の歓声は、被災地の同年代の女子に通じたことでありましょう。
必ずコンサートに行きたい!会いたい!見たい!と子宮がざわめいた、被災地の婦女子の方々はたくさんおられるでしょう。
また、上野動物園のパンダの入場者数が2万人。
必ず、子どもに見に行かせようと決意した父母・祖父母の数や、いかばかりでありましょう。
「必ずパンダを見てやる」と復興の念が燃え立っていることでしょう。
非常によろしいかと存じます。
復興に必要なのは、たしかに、木材、コンクリート、合成樹脂、ガソリン、鉄鋼でございます。そして、食料に水、医薬品でございます。そして、お金でございます。
絶対条件でございます。
しかし、それで事が進むのかといえば、そうではありません。必要なものもございます。
お金の方は、実は何とかなります。この10年20年の日本はデフレ不況で、有効需要が無く、資金が余ってだぶついていたからでございます。貸すところがないから、銀行は国債を買っていたわけでございます。そのお金が復興に向かうわけでございます。
復興に必要なのは何か。
それは、やはり、遊びと楽しみでございます。
瓦礫の片付けの後で、プロ野球の中継を楽しみにしている人もおられるでしょう。野球してえなーと思う人は、必ずいます。
サッカーもそうでございます。ボール蹴りたい中高生は、きっとたくさんいるでしょう。
相撲みたい、取りたいと思う人も、必ずいます。白鳳負けろ!稀勢の里、もう1回土をつけろ!と思う人は必ずいることでしょう。
花見のニュースを見聞きする人もいるでしょう。ああ、来年こそ行きたいね、と思うご婦人方は多数おられるでしょう。
先々に、楽しみがあるからがんばれるのは、わたくしたちの常識でございます。
花見でどんちゃんしてます、と聞いて、腹を立てる被災地の人は、あまりいないように思います。
なぜなら、被災地ではそれどころではないからでございます。
瓦礫を目の前にして、くそあいつら、いい思いしやがって、と思ってくさくさするのは、最初の1週間で、後はそんなことを思うのは作業を遅らせるのみと、考えが改まるように思います。あーさっさと終わらせて、次にいきたい!と思い奮起するのが、人情ではないでしょうか。
被災地の方々は、被災地のことを思って祈祷し、自宅待機して祈りを捧げております、みたいな陰気臭いニュースと、花見で盛り上がるニュースと、どちらをこれからの励みにするか、でございます。
こうした点からも、わたくしたちは、下手に自粛することが、いかに被災地の人々の復興への気持ちをくさくささせるか、考えるべきかと存じます。
人の世は、遊びをせんとや生まれけん、戯れせんとや生まれけん、でございます。
2011年4月4日 11:37 PM
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