| カテゴリー: 過去のススメ |
独学におきましては、学習計画を結構重視するものでございます。
といいますのも、全く指針もなければ指標ない、徒手空拳のお勉強というのは、実に厳しいからでございます。
人間、1番疲労するときは、先がどうなるか全くわからないときでございます。
同じ作業でも、先が見えているのと見えていないとでは、疲れ方が違います。
たとえば、1キロ走ると致しましょう。
同じ1キロのランニングでも、最初に1キロ走るとアナウンスされているときと、全く何も知らされていないときとでは、同じ距離のランニングでも遥かに後者の方が疲労するのでございます。
体育会系の人なら、回数指定のない腕立てがいかにしんどいか、お分かりいただけるのではないかと存じます。
また、お仕事の指示としては、どっちがいいでしょうか。
これをやってと言われてやったら、つぎのこれを指示され、それもやったら、また次のこれ、そのまた次のこれを指示される。そして、突然休憩をいわれる、といった断片的な指示。
最初に、これとこれとこれとこれをやっておくれ、あとは休憩ね、てな感じで、全体的に言われる指示。
やはり、同じ仕事量でも、後者の指示の方がやりやすいのではないかと存じます。
これとこれをやったら休めるという、明白な未来像が提示されているからでございます。
前もって将来が予想できていることは、疲労をやわらげてくれるのでございます。
お勉強におきましても同様の事情でありまして、学習計画を立てることで、自分が何をするかを明白にして、疲労を和らげることができるのでございます。
もちろん、独学では、カリキュラムも何もありませんから、自分で何をいつまでにやらないといけないかを決めなくては、行き当たりばったりの最も非効率なお勉強となって、要らぬ苦労と徒労を重ねて、芳しくない結果を享受しかねないことでしょう。
独学には学習計画ありき、ということを頭の片隅にでもおいてくださればと存じます。
とはいえども、意外に学習計画を立てるのを苦手にしている人もおられるかと存じます。
はっきりいいますと、実力が付いていない状態だと、学習計画も立てることができません。
ですから、お勉強の序盤で、最初から最後までの計画を立てるような真似をしてはなりません。
おそらくは、まともというか実効性の高い計画は、まず、できあがらないかと存じます。
実力未分化のときは、ぶっちゃけ先の方は大雑把に決めておき、直近の1ヶ月の学習計画をみっちり寝るべきかと存じます。
人間の想像力なんてのは、よくて1ヶ月から2ヶ月程度のものでありまして、それ以上のことを予測するには特別な訓練なり、よほどその事情に精通していない限り、不可能でございます。
ですから、まだ自分の目の届く1〜2ヶ月の学習計画は、みっちりと詳細に作り、それ以後のことは、ざっと決めてしまい、時期が来たらそのざっと決めたことに微調整を加えていけば良いかと存じます。
独学におきましては、学習計画というのは、最初から最後までをきっちり決めてやっていくものではなく、じょじょに作りながらやっていくものであることにご留意くださればと存じます。
まずは1ヶ月の学習計画から
2010年8月26日 2:21 PM
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