独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

運がいいとか悪いとか1

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

運といいますのは、あるようでないようなものでございます。
運がいい、悪いなどと、わたくしたちはいいますが、さて、どういうことが運のいいことで、悪いことなのか、あまりわかっていないものでございます。
たとえば、でございます。
不幸にも大掛かりな事故があったと致します。そうしますと時折、虫の知らせとでもいいましょうか、そのバスなり列車なり、飛行機には乗らなかったという人が出て参ります。
そういう人に対して、わたくしたちは「運がいい」と言いますが、さて、本当にそうなのか?、なのでございます。
九死に一生を得るような人というのは、運がいいのか、という次第でございます。
確かにぎりぎりで生き残った、ということだけ取れば運はいいでしょうが、どっちかというと、運の悪い部類の方ではないかと考えるのでございます。
本当に運がいい人なら、そんな危険な事態に遭遇しないはずでありましょう。
そうしますと、九死に一生を得る人というのは、そんな事態に我が身が近づく不幸な身でして、運がよいわけでもなくなるのでございます。
護身術というものに喩えてみれば、わかりやすいかと存じます。
護身術と聞きますと、手首をひねったり、顎を殴ったり、かかとで相手の足の甲を踏むなどなどと、そんな風なことが言われますが、さて、でございます。
そんな暴漢や痴漢もどきに襲われること自体、護身ができていないと思うのはわたくしだけでしょうか。
真の護身とは、危険な目に遭わないことでございます。危険なところは通らない、危険な人には近づかない、危険なことはしない、などが真の護身ではないかと考えるのでございます。
もっというなら、格闘技などは決して護身術ではありません。
腕に自信のある人ほど怪我をします。トラブルに巻き込まれます。
わたしたちが真に護身になるのは、例えば、常識や知恵であったり、挨拶であったり、礼儀作法であったり致します。
こうしたものの方を充実した方が、よほど身に降りかかる災いを振り払えるように思います。
さて、脱線しましたが、元の運の話に戻ります。
では、運がいいとは、自分が思ったとおりに事が運べば、運がよいことなのでしょうか。
駅に着いたらタイミングよく電車に乗れるのが、運がいいのでしょうか。でも、15分待てばいいことなので、運も不運もないでしょう。
ふと立ち寄ったお店がバーゲン中、売り出し中で、前から欲しかったものが安い値段で売っていたことが、運のいいことなのでしょうか。
しかし、本当に運がいいのなら、欲しかったものは既に手に入っていなければならないように思います。
欠乏すること事態が不幸であって、それは単に不運中の幸ではないか、というわけでございます。
そもそも、運がいいのなら、渇望なり不足なりの状態にならないわけでございます。
このように、わたしたちが運がいいと考えていることは、よくよく考えてみれば、それほど運のいいことでもないのでございます。
「運がいいとか悪いとか2」に続く。


それはほんとに

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