| カテゴリー: 過去のススメ |
模様替えの話の続きでございます。
人間は環境の生き物と申します。本当にそうであるかと存じます。
すっきりした環境で過ごしているとすっきりさぱさぱしていきます。
これが、ごちゃごちゃのゴミ捨て場のような部屋だと、頭の中から心の中までも、ごちゃごちゃっとして考えがまとまらなかったり、決心や踏ん切りがつかないものでございます。
優柔不断・決めたことが守れないのは、部屋のごちゃごちゃに遠因があるかもしれません。
また、部屋に大きな家具が壁際一杯に備え付けられていれば、部屋の住人は何か圧迫感のようなものを常々感じることに相成るかと存じます。
けばけばしい色のカーテンなら、けばけばしい性格に、対して、部屋に全く装飾品や工芸品の類が無ければ、爬虫類のような反応や喜怒哀楽に乏しく、つまらない人間になることでしょう。
とはいえ、逆に言えば、環境をいい感じもの・現状の自分に適したものにすることによって、大きく気分を変え、諸々のストレスに強くなるという塩梅でございます。
そこで、模様替えなのですが、模様替えのコツは、大きなところから済ませて行くことでございます。
部屋を大きく占めている大きなブツをどうするか、動かすのか、素のまま置いておくのか、それとも、捨てるのかを考えることが模様替えの第一歩になるかと存じます。
模様替えをしようと思い立ったなら、まずは、カレンダーの粗大ゴミの日と不燃ゴミの日に大きく丸を付けておくことを推奨いたします。
ざっくり物を捨てるのも、模様替えのひとつでございます。
捨ててみたらなんとも空間がすっきりして、もやもやや頭痛の種が消えたと言う話は、枚挙に暇がありません。
模様替えをしてみると、これまで、(これでいいや)と思っていた場所が、物の配置その他で急に生き生きしてくることは多々あるものでございます。
しかし、そのためには、何かを捨てて空間を取り戻さないことには始まらないのでございます。
特に、たんすや3段棚、キャスター付きプラスチックケース、ダンボールや木箱といった収納具には、注意の上に注意が必要でございます。
人は何故か、「収納具」を取って置かんがために、収納具に入れる物をわざわざ溜め込む性質があるからでございます。
収納具の中に入っている物は、?本当に必要なのか、?使用頻度はどのくらいか、?必要なら最後に使った日はいつか、?もっと別のしまい方・保管方法はないのか、?価値はあるのかを考えてみることでございます。
要るのか要らないのか迷ったときは、金銭価額を考えてみることでございます。
今住んでいるところの家賃または1ヶ月あたりのローン支払額、若しくは1ヶ月当りに支払った額を居住空間で割ってみて、1平方メートルあたりどのくらいの金銭コストがあるのかを算出してみます。
家賃が6万で30?の所に住んでいるなら、1?当たり2,000円でございます。いわば、これが物の置き賃・保管料に当るわけでございます。
物が占拠している空間が半分の0.5?なら、1ヶ月あたり1,000円と引き合うかどうかを見て行くのでございます。
保管している物をリサイクルショップに持っていけばいくらで売れるかを考えて見ます。
もし、新たに保管しているものを揃えるとしたら、いくらお金が飛んで行くかを考えて見ます。
そうすると、要る要らない・使う使わないの別次元から、物について考察できるかと存じます。
これは卑怯な言い方ですが、「空間」ほど気持ちの良い物がないことは、経験した人でしか判らないのです。割り切って言いますが、空間は割に合う、気持ちの良いものでございます。
ひとつ物がなくなって、空間が生まれると、なんとも毎日気持ちが良いのでございます。
観光等でお寺や神社に行くとすっきりするのは、そこにあるのは物ではなく、空間だからでございます。
模様替えといいますと、あっちにこっちに物を動かすものばかりをお考えになる人が居られますが、模様替えとは、物に占拠された空間を取り戻す良い機会であることをお伝えいたしたく存じます。
試験勉強と空間を考える良い例が、専門学校や図書館の自習室でございます。
自習室だとお勉強が捗るのはなぜかというと、まさに、そこには、机と椅子のみの空間しかないからでございます。
お勉強に対して、なんだかやる気が出ない、継続できないという方は、もしかしたら、エネルギーが部屋に吸収されている可能性が大かもしれません。
気分を変えるために、頭と身体を動かしてストレス発散のため、更に良い環境のための方策として、模様替えをお考えくださればと存じます。
(またも続く)
空間を
2009年9月17日 9:37 AM
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