| カテゴリー: 過去のススメ |
同じ山道といっても、勾配の高低があるものでございます。
あるところまでは勾配がきつく、心臓破りの坂といわれていることでありまよう。
そして、あるところまでは坂がきつかったのに、それを過ぎるとなだらかな傾斜となって、一息つけるといったこともありましょう。
山道といえども、全てが急斜面ではないということを思い起こしてくださればと存じます。
恋の道といえども、全ての期間が情熱的ではないのと同様の理なのでございます。
惚れたり離れたり、引っ付いたり惚れ直したり、水や汚泥をぶっかけあったり、騙したりすかしたりするものでございます。全く1本調子でないのが恋の道、凹凸・濃淡・強弱・遠近のあるものでございます。
お勉強におきましても、勾配の強弱があることを意識してくださればと存じます。
基本的に、これまで全く知らなかった・聞いたこともなかった制度やシステム、規定やルールを理解するというのは骨が折れるものでございます。
山道で言うなら、まさに急斜面で勾配が直角近くになっているものでございます。
当たり前ですが、こんな斜面を走って駆け上る人はいないかと存じます。山岳ヘルパーでも走っては登らないことでしょう。
走って登るは増長満で鼻の高い人のみでございます。人はそれを天狗と申します。
お勉強におきまして、本当に良くわからない単元や章に差しかかったときは、急勾配の坂に遭遇したと考えて、ギアをチェンジして、ゆっくり登って行くのが理なのでございます。
もちろん、歩みは遅くなって、1日の勉強で1〜2個程度しか進まなくなりますが、それはそれでOKなのでございます。
逆に言えば、急勾配なのにスピードを出そうとして無闇無意味に消耗する方が、愚かなのでございます。
反対に、なだらかな勾配になれば、あーこいつは見た目ではアレだけど、これとこれをしっかり覚えればいいので簡単だね、というようなところに差しかかったのであれば、10個・20個どころの話ではなく、30、40個と勢いでやっていけば良いのでございます。
憶えなおすのみのところ、憶え間違いがないか、記憶に抜けているものがないかを確認するだけの作業は、難易度も負担も低く、数をこなせられます。
逆に言えば、たくさんできるのに、10個程度でだらだらする方が、愚かであるといえましょう。
お勉強は、山道のように目に見えて急さ・なだらかさが見えませんので、ついつい難易度の高い坂道状態のところなのに走ろうとして消耗することが多いかと存じます。
ノルマ主義のお勉強がうまくいかないのは、事の勾配の強弱を無視するからでございます。
なだらかで負担の少ないところはノルマでがしがしとこなしていけば良いでしょう。負担がきつくて進み難いところでは、登山者のように1歩1歩進むが良いでしょう。
強弱を意識するだけで、無用な気の損耗を防ぐことができ、幾分かお勉強の負担も和らぐかと存じます。
難易度に
2009年6月24日 9:52 AM
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