独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

未完成品

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

「完成」したものというのは、それほど数多くないものでございます。
いや、人類の歴史を振り返っても、完成したものというのはなかなかにないものでございます。
完成したものとは、これ以上手が付けようがないもの、改善・改良の余地がないもの、発展させる必要がないものでございます。
こうした条件に適う「完成品」を考えてみると、完成品とはそうないことがお分かりいただけるかと存じます。
逆にいえば、わたくしたちの身の回りのものは、ほとんどが未完成品なのでございます。
手を加えなければならないもの、工夫をしなければならないもの、改善の余地のあるものばかりなのでございます。
これはお勉強においても、同様の理なのでございます。
わたくしたちがお勉強で使っている、テキストや問題集、過去問といったものも、未完成品なのでございます。
語弊があるので言っておきますと、未完成品だから不良品というわけではありません。
中には生ゴミのダメ教材もありますが、大半は市販される価値のあるものでございます。
未完成品と申しましたのは、「自分にとっては」未完のものという意味でございます。
つまり、テキスト等の教材には、まだまだこちらの方から手を付ける箇所・部分が残されているのでございます。
難しい文章のところにはわかりやすいコメントを書き加えたり、こう考えるべきといった方針や指針をメモしたりといったように、杓子定規の説明を自分なりにわかりやすく書き換える余地はふんだんにあるものでございます。
また、表やリストといった憶えるべき対象も、教材の通りに憶える必要などさらさらないわけですから、自分が憶えやすいように配置や攻勢を直したり、まとめ直したりすることもできるのでございます。
目の前のテキストや問題集、過去問には、まだまだやるべき何か、書き加えるべき何か、付け足す何かがあるのでございます。
教材には、何かを加えるべき空白・空間のあることを意識してくださればと存じます。
逆にいえば、これら仮定の空白・空間に、何を加えていけば理解と記憶の足しになるのかを見ていってほしいのでございます。
何かを加え補うことこそ、本当に使いこなせているのではないかと考える次第でございます。
基本的に、試験勉強に使う教材というのは、年度が変われば法改正やら改定で使い物にならなくなるのが大半でございます。
持ち主に役立ってこその、道具でございます。遠慮は無用でございます。
教材というのは、永久不変の原点でも古典でもないのですから、持ち主たるわたくしたちが使いやすいように、実力が伸ばしやすいようにどんどん手を入れていけば良いのでございます。
道具たる教材に振り回されたり、使われることのないようお気をつけくださればと存じます。


使いこなしてこそ

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