| カテゴリー: 過去のススメ |
お勉強といいますと、頭の良さや回転、理解力やら読解力、記憶力などに意識が向くかと存じます。
理性的なもの以外では、努力であるとか根気であるとか、気合云々精神力が強調されてございます。
しかし、お勉強に必要な重要なものが、それ以外にもあるのでございます。
それは、お勉強には、多少の鈍感さも必要となることでございます。
鈍感であることは、それほど褒められたものではありませんが、殊、お勉強におきましては、なかなかに良い特質であるかと考える次第でございます。
お勉強においては、できない、忘れたといったことは日常茶飯事でございます。
本試験前1ヶ月前なら、できなかったり忘れていたりすれば、どうしよう、困った!と焦ったり不安に思うのは結構でございます。
そう思って然るべき状態だからでございます。
しかしながら、お勉強期間のほとんどでは、それらの「わからない」や「忘れた」「できない」は、それほど深く考える必要は無いのでございます。
深刻ぶって、どうして忘れるのか、どうしてできないのかなどと思い悩むことはないのでございます。
基本的にお勉強の結果とは、回数と時間の因子が最も大きいものでありまして、勉強時間が少なければそれだけできないでしょうし、演習回数や読解回数がすくなければ、それだけ、わからなかったり忘れたりするものでございます。
ですから、お勉強を継続していけば、ある程度、できない系の問題は解消して行くものでございます。
うんうん悩んだところで、回数がこなせられるわけでもなく、悩むこと自体が問題を解決から遠ざけており、損しているわけでございます。
ですから、「鈍感さ」の出番と相成るわけでございます。
どーんと忘れていたり、さっぱりわからなくなっていても、まー、しゃーないべ、こういうこともあるべ、とおおらかに構えている必要が、お勉強にはあるのでございます。
あまりに聡くて明敏なのも困ります。できない・忘れたの一々に構っていれば、心気朦朧して早晩倒れてしまうことでありましょう。
よくよく考えてみれば、人生多事、ひどい目に遭うことは少ないものでございます。
十指に足りないものでございます。
古人は、案ずるより生むが易しと申しました。
深刻に考えない鈍感さもお勉強に、ひいては人生において必要な資質であるかと考える次第でございます。
また、上手に生きるコツが、見ざる言わざる聞かざるといわれますように、生き方が上手になるほど、多くのことを鈍感に済ませられるようになるものでございます。
良質の鈍感さを、いっそう身に付けたいものでございます。
下らぬことは
2009年3月3日 11:09 AM
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