独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

閾値(いきち)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

閾値というものがございます。
もとは生物学や心理学の学術用語でありまして、昨今では電子工学や情報工学の分野で使われている言葉でございます。
意味はと申しますと、境目の値でございます。
わたくしがこの言葉を知ったのは、情報処理の勉強中でありまして、ぎりぎりの境目できちんとプログラムが動くかどうか調べるときに、閾値に触れた次第でございます。
たとえば、数値が10以下ならAという処理をする、10以上ならB処理に向かうといったプログラムを組んだときに、8という数字、9という数字、10という数字、11という数字、12という数字のときにきちんと処理が行われるかどうかをテストするのでございます。
これら8から12までの数字が、閾値というものでございます。
閾値という言葉の背景には、ぎりぎり周辺ところには、何かと間違いが起こる、うまくいかないという経験則があるからかと存じます。
また、境目、ぎりぎりのところで人の本性はあらわになると申します。
普通・日常のその人など、全く当てにはならないのでございます。
物慣れた物腰、態度、言葉使い、そうしたことで人は大いに目を晦まされてしまうものでございます。
以下はあるエピソードなのでございますが、プロレス観戦に行った父母と乳飲み子、園児の家族4人の話でございます。
当時のプロレスというのは大暴れを売り物にしており、場外乱闘華やかなりしことでございました。
もちろん、見ている観客も、本気でやっていると考えていた時代でございます。
観戦に行った家族4人の目の前で、レスラー同士の乱闘が始まったのでございます。
それはもうど迫力。
2m近い身長と分厚い体格の外人レスラー同士が椅子で殴りあったり木刀でどついているのでございます。
乳飲み子はお母さんの胸で泣き出します。園児も怖いようといってお母さんに抱きつきます。
奥さんもプロレス観戦は初めて。目の前の乱闘に顔面は蒼白、椅子からも立ち上がれません。
こういうときに、身を挺してでも家族を守らねばならないのが、父たる旦那の役割なのですが、その件の父・旦那の彼はというと、乱闘が始まったら即、逃げ出したのでございます。
もちろん、彼の弁解もあることでしょう。
乱闘というのは一種のお祭りでありますから、近づいてきたらわあーわあーきゃあきゃあといって逃げ出すのが、プロレスの楽しみ方ということができましょう。
来たら逃げる、それが観戦のルールであって常識であると、父・旦那たる彼は思っており、女房・子供ももちろん逃げてくるだろうと頭ごなしに考えていたかもしれません。
しかし、残された子供と奥さんからすれば、見捨てられたと思わざるを得ません。
このときの観戦の家族見捨て事件は離婚寸前まで話が発展し、叔父のとりなしでなんとか元の鞘に戻ったとのことですが、亭主・旦那・父の方は全く頭が上がらなくなったとのことでございます。
わたくしも、どんな理由があれ、彼は目の前の乱闘が怖くなって逃げ出したのが真実と考える次第でございます。
このように、ぎりぎりのところで、人の本性が出てまいります。
お勉強における実力も、ぎりぎり、境目のところで現われるのでございます。
試験では、きちんと最後まできっちり憶えているかどうか聞いてくるのが、問題作成の王道でございます。
よくは似ているが、意味の違う用語や語句の意味を、ぎりぎりのところで聞いてくる問題がたくさんございます。
こういう問題を出されると、浅い理解や曖昧な知識では絶対に点が取れないのでございます。
浅い理解や曖昧な知識でも、多少の点数は取れます。
しかしそれらは、決して合格点まで到達できない点でございます。
合格するには、確かな知識を身に付けて、ぎりぎり境界の問題をクリアしていくしかないのでございます。
試験というのは、主催者側からすれば、わたくしたちの知識のテストでございます。
先ほどいったように、「閾値」周辺のことを確かめるのがテストでございます。
なぜ、試験勉強では細かく確かな知識を身に付けていかなければいけないか、一助になればと存じます。


逆にいえば、

みんなとシェアする