| カテゴリー: 過去のススメ |
以下については、記憶についてのたわごと、私見の類でございます。
お目汚し、読み流しの程、お願いいたします。
若い自分というのは覚えが良いといわれます。その通りであるかと存じます。一方で年齢を経る分、覚えというのは悪くなっていくものでございます。
なぜ悪くなっていくかというと、頭の中にはもう既に、たくさんの記憶が詰まっているから、といわれてございます。
たくさんはいっているから、新しく入る空きがない、というわけでございます。
身近にあるパソコン内部にあるハードディスク(HDD)と同じ理屈でございます。
データがいっぱいになると書き込めないのと同様の理が、脳にもあるかと存じます。
とはいえ、人体は機械ではありませんから、HDDのように明確に記憶できるかどうかの容量の境目はございません。
意欲と努力次第で、記憶の容量と全体的なキャパシティーを増やすことはできるかと存じます。
ただ、要らない記憶がないほうが覚えは良いというのは、実感的にお分かりいただけるかと存じます。
年を取ってからの記憶作業というのは、まずは、記憶のスペース作りから始めたらよろしいかと存じます。
HDDがいっぱいになれば要らないデータを消去しますように、わたくしたちも覚えが悪いと感じるときは、覚える空間や余地を作ることから始めてみるわけでございます。
忘れても良いこと、というのは意外にたくさんございます。
何でこんな(くだらない)こと憶えているんだろう、ということは多々ございます。
そういったときは、安心して、「忘れてもよい」と思ったり、釘を刺してみたりして、意識するでございます。
わたくしたちは機械ではありませんので、「わーすれた」と思っても忘れられるものではありませんが、心なしか、頭の中はすっきりする気がするものでございます。
たとえば、昔読んだ漫画やテレビの筋を頭に溜め込んでおくよりも、さっさと忘れて新しいものを入れていくべきでございましょう。
また、恨み辛みの類などは、思い返して記憶を新たにするよりも、さっさと忘れてその分だけ、脳の記憶領域を増やしたほうが、心身的にもよろしいものがあるかと存じます。
くだらないことは忘れていけば良いのでございます。
また、忘れるといっても、脳科学の本によりますと、先ほどのHDDのように、記憶というのは奥深いところに貯蔵されるだけとのことなので、完全に忘れきるというわけではないようでございます。
いうなれば、忘れたといっても完全になくなるわけでもなく、機会があれば思い出すことができるというわけでございます。
パソコンの例でいうなら、外付けのHDDに焼くのではなく、DVDなどの光学メディアに保存する理でございます。
忘れきるにはもったいない記憶は、保存しておけるわけでございます。
わたくしたちは過去に生きるものではございません。
要らないことや無用なことはどんどん忘れて、常に新しい脳の状態に居たいものでございます。
よく憶えるとは、よく忘れることでもあるかと存じます。
忘れてから
2008年12月15日 11:32 AM
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