令和6年度(2024年度)の二級ボイラー技士を独学で一発合格を目指す人に、傾向と対策、試験勉強の仕方・進め方、独学向けの教材を紹介するサイトです。。二級ボイラー技士は、独学で十分に合格できる資格だが、「やってはいけない」ことや、注意すべきところがあります。点数の取りやすい順番や、難問対策、公式数式対策も併せて見ていきます。
7割の人が合格する「二級ボイラー技士」ですが、落ちる人には、“ある”特徴があります。
「ボイラーの勉強に熱心な人」です。
試験勉強をがんばらないといけないのに、「ボイラーの勉強」に一生懸命になっています。
確かに、その気持ちはわかります。試験勉強を「研修」の1種と捉えてしまうと、そうなってしまうでしょう。
しかし、現実を言うと、研修的な勉強は、「試験勉強」になってないのが実情です。
本格的な「ボイラー」の勉強は、合格後にやることにして、今は「試験勉強」をすべきときです。
二級ボイラー技士は、後述するように、過去問を3回、機械的に繰り返しておけば受かります。
能率からしても、カンタンな「試験勉強」を先に済ませて、合格後にムズカシイ専門の勉強をすべきです。
試験に落ちて2度も3度も受験料を払うくらいなら、『試験用の勉強』を徹底して1回で受かった後に、専門書を買い込んで『ボイラーの勉強』をした方がよくはないか?ってな寸法です。
そして、「細かいところ」まで、追及する人も、落ちやすい人です。
ボイラーの論点は、多岐に渡るので、「やろう」とすれば、いくらでも、やることが発生します。
わからない言葉を、ネットで調べるのは、極力、控えましょう。
詳細に知らなくても、点が取れます。
わたしが受験生のときは、すべてテキストと過去問とで試験勉強を賄いました。ネットで、専門用語を調べたことは、ほとんどありませんでした。
先に見たように、細かいところは、『合格後』にやることにしましょう。
今は、試験に出るところ・出たところに絞って、過去問を解いたり、テキストを読んだりしてください。。
二級ボイラー技士は、市販の教材を用いた独学でも十分に合格できる資格です。
合格率は、おおむね「70%」と、かなり高い数字です。
試験勉強そのものは、後述するように、テキストを読んで、過去問を何回も解いていれば、突破できます。
試験科目は、「ボイラーの構造(構造)」、「ボイラーの取扱い(取扱)」、「燃料及び燃焼(燃焼)」、「関係法令(法令)」の4科目で、それぞれ「10問」ずつ、合計で「40問」の出題となっています。
ここで、注意しないといけないのは、「試験科目ごとの足切り点」の存在です。
二級ボイラー技士の合格点は、「6割正解」となっています。
問題数は「40問」なので、合格点は「24問」です。
しかし、科目ごとに足切りの4割(4問正解)があることを、忘れてはいけません。
ですから、たとえば「法令」が苦手で「0点」だと、他の科目が100点でも、落ちてしまうといった次第です。
試験に落ちた人は、当該「足切り点」に気づいていないことが多いです。
二級ボイラー技士試験は、苦手科目を作れない試験です。4科目を、まんべんなく勉強してください。
ところで、本試験は、完全なペーパー試験です。
本試験、試験勉強ともに、実際のボイラーの操作は行なわないし、点火したり機械を操作したりといった危険な作業はないので、老若男女ともども、安心して受験してください。
独学向け教材については「教材レビュー」に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「 詳解 2級ボイラー技士 過去6回問題集 '24年版 (2024年版) 」を使い、
そして、テキストは、本格版の「 一発合格! これならわかる 2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集 第3版 」か、簡易版の「 いちばんわかりやすい! 2級ボイラー技士 合格テキスト 」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
不幸にも、試験に落ちた場合、テキストは、再利用が可能です。
しかし、問題は、過去問です。新たな年度の過去問が追加されると、買い直す必要があります。しかし、お金がもったいないのも事実です。
そこで、公式の過去問に、“手前味噌ながら”、「二級ボイラー技士 公式過去問+解説」に解説を付与したものを挙げています。
アップ済みの『直近』のものは…、
…となっています。
再受験の際に、ご利用ください。(さらに古いものは、先のリンクページを辿ってください。)
二級ボイラー技士ですが、「過去問からの使い回しの多い」試験です。
それも、最新年度ではなくて、2~3年くらい前の過去問から、選択肢の1つとして、再登場!というパターンが多いです。
ですから、過去問演習では、過年度の古い問題をしっかりやっておくと、本試験にて、(あ、これ、見た事があるぞ)的な解答が可能となり、かなり“有利”になります。
公式には、過去問が公表されていますが、年度が新しいです。
よって、後述していますが、過去問は、掲載数の多い「 詳解 2級ボイラー技士 過去6回問題集 '24年版 (2024年版) 」で、過去問演習をすべきです。
さて、過去問の使い回しが多いということは、反対に言えば、そう新しい問題は出ない、といった次第です。
新問題も出ることは出ますが、きわめて少数(せいぜい1~2問)で、他の過年度の問題で合格点は確保できます。
こんな次第で、二級ボイラー技士では、過去問演習が重要な勉強となっています。
次に、本試験のタイプですが、完全な「暗記と記憶」の試験です。
公式や数式は、ごく稀。ほとんどの問題は、『暗記』で処理する問題となっています。
んなもんで、文系であろうとも、テキストの内容と過去問の出題・解説を押えれば、“ふつうに”独学合格できる、ってな寸法です。
ひとくちで言うと、二級ボイラー技士とは、過去問を「3回」、機械的に繰り返せば、合格できる資格です。
先述したように、二級ボイラー技士試験は、理解よりも暗記であり、過去問演習で“得点の大部分”を確保することになります。
兎にも角にも、「繰り返す回数」を意識して、過去問に取り組んでください。
問題の端や、問題番号の近くに、何回解いたかを、「正」マークなどで記載し、演習数を把握するとよいでしょう。
また、当該過去問演習の際は、問題ごとの正解・不正解を、「○」や「×」でメモっていきます。
こうすると、復習の際に、どこをしたらいいのか一目でわかるので、後々楽ができます。
「過去問からの使い回し」の多い二ボ試験ですが、最近では、新傾向の難問が出てきています。
たとえば、公式過去問の…、
…などです。
これまでは、ここが問われた事はほとんどなかったのですが、こういう基本用語・語句が問われています。
テキストは、きっちり読み込んでおかないと、到底、正解できません。
優先すべきは、過去問ですが、過去問演習がある程度済んだなら、テキストの精読もしておくと無難です。 」
大上段から言います。
理解より、暗記です。試験勉強として、割り切って暗記に勤しんでください。
ぶっちゃけ、論点の大半は、実物を見て、実際に触ってみないと、わからないものが大半です。
たとえば、「ボイラー清缶剤とは、コレコレで云々」とテキストで記載があって、それが試験問題になっていても、所詮は、文字だけのものであり、しっくりこない・わからないことばかりです。(わたしもそうでした。)
んなもんで、個々の論点には深入りせず、「点が取りさえすればよい」と割り切って勉強するのがコツです。
私事ですが、わたしがテキストに書かれている事が“腑に落ちた”のは、ボイラーの実技講習を受けて、ボイラーの実物を見てから、でした。
何回テキストを読んでも、ボイラーについては、「うーむ」な状態が続きます。繰り返しますが、「試験勉強」と割り切って、試験の頻出事項・定番事項を、消化して行ってください。
実際の勉強は、ざっくりテキストに目を通すことから始めます。
最初は、小難しい専門用語ばかりで、誰でも頭痛がするはずです。(こんなんできるのか?!)と、不安に思うはずです。
しかし、それが普通なので、安心してください。
先も言ったように、実物があればまだしも、机上の勉強なので、(???)が普通なんです。
んで、テキストを1章読んだら、当該章の練習問題を解いたり、過去問を解きます。
これまた、(???)でしょうが、テキストで調べるような感じで、問題と解き、解説を読みます。
最初はみんなそうなので、テキストを見ながら、問題を消化して、とにかく、1回、過去問とテキストの問題を解ききってください。
先も言いましたが、本試験の問題は、知識問題がほとんどで、知っていさえすれば、解ける問題ばかりです。
それに、繰り返し問われる定番論点が多いのです。
二ボ試験は、「知らない」と厳しいのですが、「知っている」と、即、点になります。
序盤は「知らない」ので、実に面倒なのですが、2回目や3回目になると、「知っている」ので、格段に問題演習が楽になって、メキメキと点も上がって行きます。
過去問があらかた済めば、先に述べましたが、テキストを精読して難問対策をしたり、わからない問題の選択肢と答えを憶えて、本試験に臨みます。これで2~3点は、最終得点に上乗せできるので、まず間違いなく、合格できるはずです。
こうした次第で、過去問を“3回”繰り返すことができるところまで到達すれば、ほぼ、合格点を確保できる、といった寸法です。追加で、テキストの精読で、ほぼ合格です。
合格率が高い分、落ちたらショックです。辺鄙な試験会場に何回も行くのは無駄の極みです。受かりやすい試験とはいえ、1点を貪欲に追及してください。
さて、試験科目は「4つ」ありますが、すべて、「暗記と記憶」なので、大差はありません。好きなところからやってください。
以下、試験勉強の序盤の『順番』を述べておくので、参考にしてみてください。
二級ボイラー技士の試験科目は、「ボイラーの構造(構造)」、「ボイラーの取扱い(取扱)」、「燃料及び燃焼(燃焼)」、「関係法令(法令)」の4科目です。
全部が全部、同じ難易度ではなくて、「やりやすいもの」と「やりにくいもの」があります。
以下は、試験科目の最適な勉強順です。
「構造」は、実物を見ていないと、何にも頭に入っていかない科目です。
海を見たことない人は、くじらがわからないのと同様の理屈です。ボイラーも実物を見てみないと、いくらがんばってみても、砂をかむような苦い味わいばかりです。
そのうえ、「構造」は理論的なことも絡んでくるので、後回しにするのがベストの定石です。
「取扱」は、他科目と比べて、まだわかりやすい(想像がつく)ので、ここから手を付けるのが、一番点数を伸ばしやすいです。
ボイラーの知識を増やしてからだと、難科目の「構造」と「法令」がぐっとやりやすくなります。
お勧め順は、「取扱」→「燃焼」→「法令」または「構造」です。
こうすると、具体的な事柄や作業動作から勉強できるので、挫折率も少ないです。
「乙4」とは、資格名「危険物取扱者」の「乙種」の「4類」のことです。
二級ボイラー技士と乙4とは相性がいいので、乙4を持っている人も多いと思います。
知らない人のために言うと、かつてのボイラーは重油を使う油炊きボイラーが主流だったので、重油を取り扱えられる危険物取扱者は必須だったのでした。なお、今は、原油高を受けてガス炊きが主流です。
乙4を勉強していると、重油について多少の知識があるので、「燃焼」からが一番入りやすいです。
懐かしい第3石油類の思い出がありありと浮かんでくるでしょう。
お勧め順は、「燃焼」→「取扱」→「法令」または「構造」です。
法学部卒や宅建などで「法律の勉強をしたことのある人」は、「法令」から入るといいです。
というのも、「法令」は、定義や数字を押さえる“よくある出題”ばかりなので、法律の経験者なら、非常に勉強しやすいからです。
たとえば、「簡易ボイラーの定義」とか「二級ボイラー技士の選任義務」、「労基署等の許認可・検査」などは、そっくりそのまま当該規定の数字や制度を憶えるだけです。
ボイラーの構造規格が多少難ですが、「そういうもの」として憶えていけばいいでしょう。
法律に苦手意識がないのなら、「法令」から着手すれば、即、点数になる勉強が可能です。
お勧め順は、「法令」→「取扱」→「燃焼」→「構造」です。
わたしは、この順番でした。
二ボでは、公式や数式は、出ることには出ます。
たとえば、「換算蒸発量:Ge」の公式は・・・、
Ge=G(h2-h1)/2,257
…なのですが、こうした公式や数式は、無理して、押えなくてもいいです。
わたしが受験生当時は、完全に捨てていました。他の問題で、失点をカバーできるからです。
公式・数式を耳目にすると、ジンマシンが出る人は、「捨て問」でよいでしょう。
とはいえ、試験問題は、単に「公式・数式の知識」を問うだけなので、憶えていさえすれば、「点」になります。
「余力があれば、押える」くらいの取扱いでいいので、時間に余裕があれば、公式・数式まで押えておきましょう。
二級ボイラー技士は、優良なテキストと問題集をそろえて、やるべきことさえきちんとやれば、必ず、試験は通ります。
合格・不合格に関して、過度に神経質になる必要はありません。
まあ、やることをやらなくても、受かってしまう試験ですが、油断して再受験をするくらいなら、1回でパスしましょう。
ところで、二級ボイラー技士と乙4は、セットで持っていて、全く損のない資格です。ダブル取得者はかなりいて、就・転職においても、二級ボイラー技士が必要なところは、たいてい、乙4も求められています。
難易度的にアレなので、二級ボイラー技士の受験のついでに、危険物取扱者の「乙4」にも挑戦するといいでしょう。
参考1:危険物取扱者:乙種4類の独学
参考2:乙4のテキスト・問題集
二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
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