31問‐令和1年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 令和1年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第31問目の解説。本問は、ボイラー室を問うの問題です。「法令」の定番中の定番の論点です。憶えるだけで点が取れます。大半の受験生は点とするので、必ず取れるようになっておきましょう。

31問‐ボイラー室

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 基本的に、「法令」は、知識問題のみです。

 テキストの数字や定義を押さえるだけなので、“苦手意識”を持たず、テキストを繰り返し、目を通してください。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

 なお、全問の答えは、こちらです。

 なお、全問の答えは、こちらです。

選択肢1

 1の「伝熱面積が3m2の蒸気ボイラーは、ボイラー室に設置しなければならない。」ですが、誤った記述です。

 ボイラー室の法規制ですが、以下のボイラーは、ボイラー室に置かなくてよいものとなっています。

 伝熱面積3m2

 移動式ボイラー

 屋外用ボイラー

 設問のボイラーは、「3m2」なので、設置しなくてよいボイラーです。

 選択肢は、「法令に定められていない」となります。

 なお、「以下」の使い分けに不安のある人は、「以下・以上・未満・超える」を、参考ください。

選択肢2

 2の「ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として、1.2m以上としなければならない。」ですが、正しい記述です。

 数字暗記の問題です。

 選択肢の言うように、ボイラーの上から天井等までの空間距離は、「1.2m以上」としなくてはならないとされています。

 「1、2を争う上位戦」くらいに憶えるとよいでしょう。

 選択肢は、「法令に定められている」となります。

選択肢3

 3の「ボイラー、これに附設された金属製の煙突又は煙道が、厚さ100mm以上の金属以外の不燃性の材料で被覆されている場合を除き、これらの外側から0.15m以内にある可燃性の物は、金属以外の不燃性の材料で被覆しなければならない。」ですが、正しい記述です。

 2つの論点から構成されています。

 1:ボイラー、これに附設された金属製の煙突又は煙道の外側から、0.15m以内にある可燃性の物は、金属以外の不燃性の材料で被覆しなければならない。

 2:厚さ100mm以上の金属以外の不燃性の材料で被覆されている場合は、これを除く。

 上記2つとも、法令で規制されています。

 「煙道近くのイチゴ(=1・5=0.15)を覆え」とか「厚さ100m装甲」くらいに憶えるとよいでしょう。

 選択肢は、「法令に定められている」となります。

選択肢4

 4の「ボイラーを取り扱う労働者が緊急の場合に避難するために支障がないボイラー室を除き、ボイラー室には、2以上の出入口を設けなければならない。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記載です。

 「ボイラー室は、入口と出口の2つ」くらいに憶えるとよいでしょう。

 選択肢は、「法令に定められている」となります。

選択肢5

 5の「ボイラー室に固体燃料を貯蔵するときは、原則として、これをボイラーの外側から1.2m以上離しておかなければならない。」ですが、正しい記述です。

 固体燃料の貯蔵は、1.2m離すことになっています。

 「意に解さない固い奴(いにかいさない=1(イチ)2(ニ)解さない固い(固体燃料)」くらいに憶えるとよいでしょう。

 選択肢は、「法令に定められている」となります。

答え

 本問は、「法令に定められていないもの」を問う問題です。

 正解:1

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

R1年10月過去問

 インデックス

 答え一覧

構造10問

 1問:ボイラーの水循環・・・「やや難」

 2問:燃焼室・伝熱面・燃焼装置・・・「ふつう」

 3問:水管ボイラーの特徴・・・「ふつう」

 4問:ハートフォード式連結法・・・「ふつう」

 5問:ボイラー各部の構造及び強さ・・・「ふつう」

 6問:水面測定装置・・・「ふつう」

 7問:空気予熱器・・・「ふつう」

 8問:給水系統装置・・・「ふつう」

 9問:圧力制御機器・・・「やや難」

 10問:ボイラーの自動制御・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ばね安全弁及び逃がし弁・・・「ふつう」。

 12問:ボイラー炊き始め・・・「ふつう」

 13問:ボイラー水の全部排出・・・「やや難」

 14問:ボイラーの脱酸素剤・・・「ふつう」

 15問:ボイラー水の吹き出し・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水の異常低下・・・「ふつう」

 17問:ボイラーの点火前点検・準備・・・「ふつう」。

 18問:スートブロー・・・「ふつう」

 19問:ボイラー補給水の単純軟化法・・・「ふつう」

 20問:水面計の機能試験・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:燃料の工業分析・・・「ふつう」

 22問:燃料の分析・性質・・・「やや難」。

 23問:重油の水分及びスラッジ・・・「ふつう」

 24問:燃料の加熱・・・「ふつう」

 25問:油バーナ・・・「ふつう」

 26問:気体燃料の特徴・・・「ふつう」

 27問:低温腐食の抑制方法・・・「ふつう」

 28問:ボイラー用ガスバーナ・・・「やや難」

 29問:ボイラーの通風・・・「ふつう」

 30問:ボイラーの熱損失・・・「ふつう」

法令10問

 31問:ボイラー室・・・「ふつう」

 32問:ボイラーの定期自主検査・点検事項・・・「ふつう」

 33問:伝熱面積の算定方法・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラーの付属品・・・「ふつう」

 35問:ボイラーの設置時の検査・・・「ふつう」

 36問:付属品管理・・・「ふつう」

 37問:二級ボイラー技士の選任・・・「ふつう」

 38問:ボイラー変更届・・・「ふつう」

 39問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「ふつう」

 40問:貫流ボイラーの付属品規制・・・「難」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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