10問‐令和1年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第10問は、ボイラーの自動制御の問題です。文言は、漢字やカタカナのオンパレードで、とっつき難いのですが、基本問題なので、必ず点にしないといけない問題となっています。

10問

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

 なお、全問の答えは、こちらです。

選択肢1

 選択肢1の「シーケンス制御は、あらかじめ定められた順序に従って、制御の各段階を、順次、進めていく制御である。」ですが、正しい記述です。

 シーケンス制御の正しい説明です。

 テキストで確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢2

 2の「オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。」ですが、正しい記述です。

 「オン」が「燃焼」で、「オフ」が「燃焼停止」です。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢3

 3の「ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。」ですが、正しい記述です。

 「ハイ」が「高燃焼」で、「ロー」が「低燃焼」で、「オフ」が「燃焼停止」です。

 まあ、常識的に、判別できるかと思います。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢4

 4の「比例動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。」ですが、誤った記述です。

 「比例動作」とは、“偏差の大きさ”に比例して、操作量を増減する制御です。

 「P動作」ともいいます。

 間違っているのは、「速度に比例して」のところです。

 よって、当該選択肢は、「×」となります。

選択肢5

 5の「積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。」ですが、正しい記述です。

 「積分動作」とは、“動作の時間的積分”に比例して、操作量を増減する制御です。

 「I動作」ともいいます。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、お友達に、「微分動作」があります。

 「微分動作」とは、“偏差が変化する速度”に比例して、操作量を増減する制御です。

 「D動作」ともいいます。

 先の「比例動作」と一緒に、憶えてしまいましょう。

 これらは、かなりよく出る頻出事項です。

 見た目が難しいだけで、要は、キーワードを暗記するのみです。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 「1」は「正」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「誤」です。

 「5」は「正」です。

 答え:4

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

R1年10月過去問

 インデックス

 答え一覧

構造10問

 1問:ボイラーの水循環・・・「やや難」

 2問:燃焼室・伝熱面・燃焼装置・・・「ふつう」

 3問:水管ボイラーの特徴・・・「ふつう」

 4問:ハートフォード式連結法・・・「ふつう」

 5問:ボイラー各部の構造及び強さ・・・「ふつう」

 6問:水面測定装置・・・「ふつう」

 7問:空気予熱器・・・「ふつう」

 8問:給水系統装置・・・「ふつう」

 9問:圧力制御機器・・・「やや難」

 10問:ボイラーの自動制御・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ばね安全弁及び逃がし弁・・・「ふつう」。

 12問:ボイラー炊き始め・・・「ふつう」

 13問:ボイラー水の全部排出・・・「やや難」

 14問:ボイラーの脱酸素剤・・・「ふつう」

 15問:ボイラー水の吹き出し・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水の異常低下・・・「ふつう」

 17問:ボイラーの点火前点検・準備・・・「ふつう」。

 18問:スートブロー・・・「ふつう」

 19問:ボイラー補給水の単純軟化法・・・「ふつう」

 20問:水面計の機能試験・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:燃料の工業分析・・・「ふつう」

 22問:燃料の分析・性質・・・「やや難」。

 23問:重油の水分及びスラッジ・・・「ふつう」

 24問:燃料の加熱・・・「ふつう」

 25問:油バーナ・・・「ふつう」

 26問:気体燃料の特徴・・・「ふつう」

 27問:低温腐食の抑制方法・・・「ふつう」

 28問:ボイラー用ガスバーナ・・・「やや難」

 29問:ボイラーの通風・・・「ふつう」

 30問:ボイラーの熱損失・・・「ふつう」

法令10問

 31問:ボイラー室・・・「ふつう」

 32問:ボイラーの定期自主検査・点検事項・・・「ふつう」

 33問:伝熱面積の算定方法・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラーの付属品・・・「ふつう」

 35問:ボイラーの設置時の検査・・・「ふつう」

 36問:付属品管理・・・「ふつう」

 37問:二級ボイラー技士の選任・・・「ふつう」

 38問:ボイラー変更届・・・「ふつう」

 39問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「ふつう」

 40問:貫流ボイラーの付属品規制・・・「難」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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