本問は『手形裏書』の仕訳。第21回試験の第1問‐仕訳問題の5問目。手形の知識を問う普通の問題です。注意すべきは「対照勘定法」のところだけです。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
勘定科目の知識問題です。普通に仕訳を切ればいいです。
ただ、「対照勘定法」は、建設業経理士でよく出るので、憶えておきます。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者のねじを増し締めするときの方です。
本問では、工事代金の支払のために、「為替手形」を裏書譲渡しています。
「為替手形」は、勘定科目「受取手形」で処理します。
未払い代金の残額は、「約束手形」を振り出しています。
「約束手形」の振り出しは、「支払手形」で処理です。
「手形」という文言が入り混じりますが、丁寧に問題文を読み取って、処理していきましょう。
配偶者とのやり取りに比べたら、どんなことでもカンタンになります。
工事代金の未払いは、\350,000です。
工事関係の未払いは、「工事未払金」を使用します。
当該「工事未払金」を決済するわけですから、負債の減少で…、
借方:工事未払金 350,000
…と相なります。
裏書譲渡した為替手形\200,000は、「受取手形」で処理します。
残額は「350000-200000」なので「150,000」となり、当該金額分の「支払手形」を振り出すことになります。
「受取手形」の譲渡は資産の減少で、「支払手形」の振り出しは負債の増加なので…、
貸方:受取手形 200,000
貸方:支払手形 150,000
…と相なります。
但し書きにあるように、手形の裏書譲渡に伴う遡及義務は、「対照勘定法」で処理します。
勘定科目の憶え方のコツは、以下。
「負債(貸方側)」とは、「支払“義務”のあるもの」です。なので、勘定科目の「手形裏書“義務”」と、支払義務のある「負債側(貸方側)」と絡めて憶える、ってな次第です。
対して、「手形裏書義務“見返”」は、「見返」に注目して、「見返り→返ってくるもの→債権的なもの」的に考えて、「資産側(借方側)」と憶えるといった次第です。
「手形裏書義務見返」は、資産的な借方。
「手形裏書義務」は、負債的な貸方。
…こんな風に捉えておけば、(アレ、貸方・借方どっちだっけ?)と悩まずに済みます。
さて、偶発債務は、裏書譲渡した手形の額面なので\200,000です。んなもんで仕訳は…、
借方:手形裏書義務見返 200,000
貸方:手形裏書義務 200,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問の偶発債務の処理は、「対照勘定法」ですが、これとは別に「評価勘定法」というやり口もあります。
借方:保証債務費用 ×××
貸方:保証債務 ×××
…ってな処理をします。金額の×××は問題文で与えられます。
「評価勘定法」も出てもおかしくないので、併せて憶えておきましょう。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:有価証券の種類・・・「ふつう」。
2問:利益処分・・・「ふつう」。
3問:貸倒れ・・・「ふつう」。
4問:工事進行基準・・・「ふつう」。
5問:手形裏書・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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